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近況はこんな感情

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大岡裁き

2017年01月17日 23時26分19秒 | 枕電子計算機
▽木曜日にサークルの先輩にお会いし、

金曜日に中学校の頃の同級生に会い、

土曜日に高校の頃の同級生に会った。


▽みんな気配りのできる人だった。

もしくは気配りのできる人になっていた。


▽気配りとその結果は必ずしも結びつかないなぁ、と感じたのは、金曜日。

友人のアパートに遊びに行って鍋をごちそうになった話。


▽大学入試センター試験で学内に入れないので、これ幸いと勉強するのではなく遊びに広島へ。

広島で働き広島に住んでいる友だちたちと三回目の逢瀬。

こちらから遊ぼうと呼びかけておきながら、自分の体は岡山にあるので、当日はどうしてもビジター。訪問者。

向こうはもてなしてくれる。



▽S一郎が新居に引っ越したので、その新居で、鍋パ(大学生っぽい響き)。

前日にLINEで「鍋ってキムチでいい?」と聞かれる。

正直キムチはあまり好きではなかったのだけれど、お宅にお邪魔する側が好き嫌いを申すのも厚かましい気がして、

「いいよー。」

と返す。


▽当日、Gっちゃんにタクシーで拾われ、みんなで鍋をつつき、

初見の海外ドラマの第2期の第6話目くらいを見て(ハマりそう)、2次会は恒例となりつつあるBAR「Jet」へ。


▽そこで明らかになったのは、

S一郎もGっちゃんもそこまでキムチ鍋が好きではなかった、ということ。


「Gっちゃんは辛いのが苦手」ということを知りつつも、S一郎は客人(俺)のことを考え、寒いだろうから体の温まるキムチ鍋を選択し、

辛みを少しマイルドにした鍋を用意してくれた。


あの時は特に何も言ってなかったけれど、Gっちゃんも俺とS一郎の会話の流れを汲んで辛いのは嫌とは言わず、


俺は俺で客人だからという遠慮から、さも嬉しそうに「いいよー。」とか返してた。



▽結果的に「みんなが幸せになる選択肢」ではなく「不幸をみんなで分散する選択肢」を選んでしまったわけだ。

あまり好きでないけど相手が喜んでくれるのならと、同じ釜の飯を食う。

みんなが少しずつ損をして、場を丸く収める。

大岡越前守の如き名裁き、三方一両損のような、

自分の大切なものを売ってまで恋人へのプレゼントを用意した二人、賢者の贈り物のような、

そんな美談にも見えるけれど、回避できたことだとも思う。


考えてみると、数ある鍋の中からたまたまキムチ鍋が選択されたあのとき、「みんなが幸せになれる選択肢」を採れたのは俺しかいなかったのではないだろうか。

「キムチよりもちゃんこがいい。」と本音を伝えられ、かつその発言にある程度の決定権を持たせることのできる人間。

俺しかいなかった。

「キムチよりちゃんこ」で評価を下げるような友人二人でもない。

ローリスク。

ハイリターン。



▽要は「いつも遠慮しててもいいことばっかりじゃないから、たまにはあえて厚かましく振舞うことも大切ですよ」、ということ。

決して「キムチ鍋は地雷」とかそういうことが言いたいんじゃない。

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