男と女

男女間のすれ違い、違い、特徴についての科学的考察

女らしさ(男を魅了するもの)

2022-08-14 21:12:48 | 男と女

(男と女)

[女らしさ](男を魅了するもの)

昨今の風潮から言うと「男らしさ」「女らしさ」という言葉もタブーかも知れない。
しかし男女がお互いに魅かれ合うのは、相手が自分たちにはないものを持っているからで、それが「男らしさ」「女らしさ」という言葉に象徴されていると言える。
ここでは、(「男らしさ」など考察してもつまらないので)「女らしさ」についてしぐさなど特徴的なものをいくつか取り上げてみる。

〇ポニーテール

女性にとっては邪魔な髪を単にまとめただけの「手抜きスタイル」なのに、これが好きという男は多い。
時代劇などで女性剣士がよくこのスタイル(髪を高い位置で縛った形)をしているが、颯爽とした中にも女性らしい魅力がある。
何故好きかと言われても困るが、ネット上ではいくつかの理由付けをしている。

・キュートで元気な印象を受ける
・ナチュラルな美しさがある
・うなじが見えて女性らしさを感じる
(女性のうなじというのは、男からすると細くてか弱く見え、男には自分より弱いものを守ろうとする本能があるから)
・髪が揺れて可愛らしい
(男には揺れるものに結構弱いところがある。フレアースカート然り、振袖然り。)
・髪を結ぶ仕草が可愛い
・フェロモンを感じる(アポクリン腺から出ている)
(アポクリン腺とは汗腺の一種で、脇の下、外耳道、乳房、外陰部、肛門の周辺などに存在する。)
(性ホルモンによってアポクリン腺の活性化が引き起こされると、異性を惹きつけるフェロモンを放出するようになる。)

女性にとってもこのことは意識しているようだが、ポニーテールにする理由として次のようなこともあるらしい。
・オシャレがしたい(イヤリングやネックレスなどのアクセサリーを見せられる)
・スタイリングが面倒
・気分転換

(参考)

一般的に女性は髪を長くし男性は短いが、これは持って生まれた性差ではなく、女性が髪を長くするのはセックスアピールのためと言われている。

但し、髪の成長には女性ホルモンが、頭の薄毛には男性ホルモンが大きく関係している。

女性ホルモン(エストロゲン)は髪の毛の成長を促し、髪の太さやツヤに影響を与えている。
一方男性ホルモンのひとつであるジヒドロテストステロン(DHT)は薄毛の原因となっている。
DHTは男性ホルモンのテストステロンから生じたものだが、頭頂部、前頭部(おでこの上)で脱毛因子を増やし、髪の成長期を短縮させるので薄毛になっていく(薄毛ホルモンとも言われている)。

そして体毛だが、こちらは男性ホルモン(テストステロン)の働きが影響している。
女性にも男性ホルモンは存在しており、男性ホルモンの分泌が多い女性は体毛が濃くなる傾向がある。

体毛とホルモンの関係は次のようになっている。
(体毛の種類は、男性毛、両性毛、無性毛の三種類がある。)

男性毛・・ 男性ホルモンの増減を受けて濃くなったり、薄くなったりする。
両性毛・・ 男性ホルモン、女性ホルモン 両方の影響を受ける。
無性毛・・ 性ホルモンの影響は受けにくい。

男性毛・・  ヒゲ、耳毛、胸毛、背中の毛、お腹の毛、手足の硬い毛、陰毛上部、頭頂部、前頭部
両性毛・・  ワキ毛、陰毛下部
無性毛・・  まつ毛、眉毛、側頭部、後頭部

(*両性毛は無性毛に含めて分類することもある。)

〇上目使い

女性の上目使いは男にとって可愛く見えるものだが、これは顔の見え方に理由がある。
上目遣いをすると通常より目が大きく見えるので、赤ちゃんのように幼く見え、可愛いと思わせることになる。
中でも甘えたような、訴えかけるような上目遣いには、弱いものを守ろうとする男の本能はいたく刺激されてしまうことなる。

*このことについて、小谷博子氏(育児工学)は次のように述べている。

「女の上目遣いは男の本能に訴える」

女性は男性に甘えるとき、自然と上目遣いになります。これは、無意識に赤ちゃんを真似ているのです。

赤ちゃんの顔は、「体に対して目が大きい」「すべてのパーツが顔の低い位置、かつ真ん中に寄っている」「顔に占める額の割合が大きい」という特徴があります。この特徴によって赤ちゃんは人の本能に訴え、条件反射的に「かわいい」「弱い者だから、守らなくてはいけない」と感じさせるのです。上目遣いをする女性も、どんな特徴があれば「かわいい」「弱い者」と判断されるのかを本能的に知っています。「赤ちゃんのような顔」に見せて、「私は弱いから、助けてね」とアピールするために、上目遣いをするのです。

実際にやるとわかりますが、人を上から見下ろすと、正面から見たときと比べて童顔に見えます。遠近法によって目は大きく、額は広く、パーツは低い位置に寄って見えるからです。自撮りをする女の子たちがこぞって斜め上から撮りたがるのは、本能的にその角度がかわいいことを知っているからでしょう。

(PRESIDENT 2015年3月2日号)

(参考)

目、鼻、口などには性差はないが、では何故顔を見ただけで男女の区別がつくのだろうか。
これは、顔の輪郭や骨格、目、鼻、口などパーツの形やバランスなど複数の要素を総合的に判断して、その特徴を見分けているからといえる。
ではこれらの男女のそれぞれの特徴とは何だろうか。
これには、漫画家やイラストレーターが男女を描き分けるときに注意している点が参考になる。

[骨格] 女性の骨格は全体的になだらかで、男性は角ばっている。
男: 彫りが深く、角ばっている。大きめの顔。
女: 平面的で、丸みを帯びている。小顔。

[輪郭] 丸みがあると女性らしい印象になる。
男: 面長で角ばっている。あごがシャープ。
女: 丸顔、卵型で丸みを帯びている。

[口元] 縦の幅が厚く、ぷっくりしていると、女性らしいイメージになる。
男: 薄くのっぺらしている。
女: 厚くふっくらとしている。

[鼻] 横幅が大きいと丸みがある女性らしい印象となり、逆に横幅が小さいと鼻筋が通ったシャープな男らしい印象となる。
男: 横幅が小さい。鼻筋がスッと通っている。彫りは深め。
女: 横幅が大きい。低めで丸みがあり、彫りは浅め。

[目] 縦の幅が長いと丸みのある女性らしい印象を与え、逆に短いとシャープな男らしい印象になる。
男: 一重又は奥二重の切れ長のクールな目元。目の堀、頬骨、エラ骨が目立つ。短いまつげ。
女: 二重でクリっとした目。丸くて、滑らか。長いまつげ。

(注) 以上はあくまでも男女の一般的、平均的な特徴、印象を述べたもの。

これらを踏まえると、女性の上目使いは可愛く見えるが、男性のそれは気持ち悪い以外の何物でもない。

〇腰のくびれ

女性特有の腰のくびれ。なぜこのようなくびれが出来るのだろうか。
それは男女の骨格の違いによるものだが、肋骨、骨盤の構造とその位置関係に起因している。

(この記事内容は「男女の違い(体形)」に移動した)

 

 

 

コメント

男女の差(声の違い、言葉づかい)

2022-08-14 21:08:27 | 男と女

(男と女)

[男女の差]

〇[男女の声の違い]

男性の声は低く、女性の声は高い。分かり切ったことだが、この違いはどうして起こるのか。

思春期になると「声変わり」が起きる。
この声変わりに大きく関係しているのが男性ホルモンで、12歳~15歳頃に分泌が増え、成長とともに声変わりが起こる。
男性は今までよりも声が約1オクターブ低くなり、それまでの子供っぽい高い声から、低く太い大人の声へと変化していく。
女性も体の成長とともに声帯が長くなるので、男性と同様に声変わりが起こり少し声が低くなるが、男性に比べて程度が軽いので気が付かれないことが多い。

では、何が変化するのか。(以下、ウェブサイト「いきいき健康相談」より)

声は、喉にある声帯(膜)が息(空気)により振動することにより出る。
声帯は、甲状軟骨(のどの前の方にある、所謂「喉仏」)と披裂軟骨(後ろの方にある)との枠に張られている。
体の成長とともに、特に思春期にこれらの軟骨も大きくなり、それにともない声帯も長く、厚くなりる。
声の高さは声帯の振動数で決まるが、声帯が長く、厚くなると振動数が下がり、そのため声が低くなる。
声帯の長さは子供が0.9cm、成人男性で2cm、成人女性で1.5cm位。

周波数で言うと、成人の基本周波数は平均125Hz、女性は男性の約2倍程度。

(以下、ウェブサイト「ママとおべんきょう」より、筆者(34歳・女・合唱はメゾソプラノ))
(注)数字はこの筆者が記載したものよりここでは若干丸めて記載した。

◆話す時の声域
成人男性 120~200Hz 成人女性 200~300Hz

◆歌う時の声域
【男声】
バス 90~290Hz バリトン 100~390Hz テノール 130~440Hz

【女声】
アルト 180~780Hz メゾ・ソプラノ 220~880Hz ソプラノ 260~1000Hz

◆「キャー!」という悲鳴 (筆者の場合) 1800Hz
◆赤ちゃんの泣き声 2000Hz以上

(以上)

(注)
声帯とは別にもう一つ男女の声質変化の要素として体格がある。
男性の方が首が太く体が大きいので、体の響きが大きくなり音は太くなる。

(参考)

〇男女の声域の違い以外に、同じ男性同士、女性同士でも声が違うのはなぜか。

声帯が声を出す器官であることは間違いないが、この声帯の振動による音(原音)はまだ声ではなくブーという小さい音なので、それが声になるためには声道をはじめ体のすべての共鳴が必要となる。
人によって声質が異なるのは、声帯の個人差もあるが、口腔や鼻腔、そして共鳴器となる体全体の大きさや形が人によって異なることによる。
一方、兄弟、姉妹などの声が似ているのは、遺伝子によりこれらが似通った形になるため。

(男女の話に戻ると、男声は男性の体、女声は女性の体を共鳴器としているので、男女それぞれ違った声質になる。)

〇録音した声はなぜ違って聞こえるのか。

録音した自分の声が 普段自分が発している声と違って聞こえるのは、音の伝わり方の違いにある。
周囲の人が聞いている自分(私)の声は、声帯の振動により口から出した声を、相手が耳でキャッチして自分(私)の声を認識している。
一方、自分自身が普段から聞いている自分の声というのは、口から発した声を自身が鼓膜でキャッチした音だけでなく、骨から伝わった音が脳内に響いている音だから。 この骨から伝わった音というのは専門用語で 『骨伝導』と言う。

〇女性にも喉仏はある (女性には喉仏はないというのは間違い)

喉仏は喉頭を覆う軟骨の一部で、喉頭やその中にある器官を守ったり、声を出すためにも必要で、人間なら誰もに備わっている。
喉仏は喉の突出部を形成しており、他の9種の軟骨と比べ最も大きく甲状軟骨と呼ばれている。
軟骨は、個体でありながら柔らかく結合性のある組織で、神経やは血管は通っていない。
2つの軟骨プレートが結合している部分が突出し、喉仏を形成している。

子どもの喉仏はみんな同じサイズだが、思春期を迎えると喉頭付近の軟骨が急成長し、声変りが起こる。
しかし、軟骨の成長の仕方は性別によって異なり、女性の場合、軟骨プレートが交わる角度は120度で鈍角なため、突出のない平らな喉になる。一方男性の場合は、この角度が90度で喉に突出部ができる。
更に、男性ホルモンであるテストステロンが軟骨の発達を促進するため、男性の軟骨や喉頭は女性に比べて大きくなる。
これにより声が低くなるだけでなく、喉仏も立派な大きさになる。

つまり、喉仏は男性の特徴だと思われがちだが、女性の場合は目立たないだけで実はちゃんと備わっている。

〇食物が気管に入らないのはなぜか。(声の考察とは異なるが喉頭関連で記述しておいた)

喉は食事の際には食べ物の通り道となり、呼吸の際には空気の通り道となる。この仕分けをしているのは喉頭で、喉頭は気管の入り口にあり、喉頭蓋や声帯をもっている。
喉頭蓋や声帯は呼吸をしているときには開いていて、物をのみこむときにはかたく閉じて食物が喉頭や気管へ入いらないように防いでいる。一方食道は普段は閉じているため、食道に空気が入ることはなく、物をのみこむ時には声帯は閉じて、その上から喉頭蓋が蓋をする。そして食道入り口が開くため、食物は喉頭・気管に入ることなく食道へ入っていくことができる。
つまり喉頭は、呼吸、嚥下(物を飲み込む)、発声という3つの重要な働きをしていることになる。

*飲食時の舌の役割

食べ物や飲み物を飲み込もうとすると、自然に舌の先端が口蓋(上顎)に押しつけられるようになり、軟口蓋が咽頭の後壁にぴったりと接触する。この運動により飲食物が鼻腔へ流れ込むことが防止される。 
次に、舌全体を軟口蓋につけて飲食物を咽頭蓋へ送り込む。この時、喉頭蓋が降下して気管との交通が遮断される。それまでは気管と食道に向けて2つの口が開いていたが、食道への道だけが開いた状態になる。この運動により飲食物が気管に入ることが防止される。 
その後、さらに舌根部を咽頭の後壁に押しつけ、飲食物を咽頭に送り込む。甲状軟骨(喉仏)と輪状軟骨が前上方に動き、輪状咽頭筋が弛緩して食道入り口部が大きく開くと、飲食物が食道に送り込まれる。
そして、飲食物が食道の入り口にさしかかると、食道の内側にある輪状筋が蠕動運動を始める。蠕動運動によって飲食物は徐々に胃のほうへ送られていく。この一連の運動を嚥下(えんげ)運動という。

(参考)
以上について参考となる画像をネットから上から選んで別途まとめておいた。

声帯の構造と仕組み」(画像)
(「声帯」「声帯のメカニズム」「男女の声帯の違い」「喉頭蓋1」「喉頭蓋2」「喉頭蓋3」「喉仏1」「喉仏2」)

 

〇[言葉づかい]

日本語では「男性言葉」「女性言葉」がはっきりしている。
外国語では多少の使い分けのある言語はあるものの、日本語ほどではない。
では日本語では、何時から、何故このような言葉の男女差が生まれたのだろうか。
ここでは特に「女性言葉」に焦点を当てて考察してみる。

文献によると、女性言葉は奈良時代からあったといわれているが、室町時代あたりから宮中の女房が使う御所言葉というかたちではっきりと現れ、江戸時代には御所言葉を使う階層および語彙の範囲も広がり、明治時代以降、女性語はさらに一般化されたとある。

女性語が一般化する下地となったのは、江戸末期の遊郭の女性が用いる遊里語で、それが発達し明治の「婦人語」の母体が作られた。
*遊里語=「ありんす」「ざんす(ざます)」などで「ざあます言葉」と言われている。
(ちなみに、この花魁言葉は、廓詞(くるわことば)・里詞(さとことば)・ありんす詞(ありんすことば)とも呼ばれており、田舎から売られてきた少女の方言や訛りを隠すために使われていた、いわば遊郭独自の隠語。)

現代の日本で一般的に女性語として認識されている言葉の起源は、明治時代に有産階級の女学生の間で発生した「てよだわ言葉」である。
「よくってよ」「いやだわ」「そうかしら」などの言葉の流行は、尾崎紅葉によれば「旧幕の頃青山に住める御家人の(身分のいやしき)娘がつかひたる」とある通り、もとは山の手の下層階級の女性が使っていた言葉が女学生の間に伝播したもので、当時は「異様なる言葉づかひ」などと文化人の非難の的になったが、結果的には中流以上の女性層で定着し、規範的な女性語として扱われるようになった。
*「てよだわ言葉」というのは、現代における女性語の代表格で語尾に「てよ」や「だわ」などを用いる言葉の総称で、女性の言葉遣いを特徴づける文末詞を指す表現として、国語学者の中村桃子女史が造語した言葉。

他に男女の違いが分かる特徴的な終助詞としては次のようなものがある。
男性…「だ」「だな」「だぜ」「ぞ」「さ」
女性…「わ」「わよ」「わね」「の」「のよ」「ことよ」

このように、日本語での男女の言葉遣いの差といえば、終助詞の違いが際立っているが、接頭語や単語などでもいくつかの差は見られる。
接頭語:女性は名詞に「お」をつける。(「お花」「お野菜」「お友達」など)
感嘆詞:男性…「ほう」「へー」  女性…「あら」「まあ」
単語:男性…「俺」「お前」「おやじ」  女性…「私」「あなた」「おとうさん」


〇[外国語における男性言葉と女性言葉]

外国語は日本語ほど顕著な差はないが、一部次のような区別がある。

*「男性名詞と女性名詞の文法性のある言語」

(それぞれ名詞や形容詞、動詞が男女で違う形をとることが多いので、男女で述語の形などがはっきり異なる)
(ラテン語を起源とする欧州語に多く、具体的には、スペイン語、フランス語、イタリア語など)

*「語尾の一部が変化するもの」

韓国語:(例) 男性「~ニダ」 女性「~ヨ」 (~です)
男性「アルゲッスムニダ」 女性「アルゲッソヨ」 (分かりました)
男性「エップンニダ」  女性「エッポヨ」 (きれいです)
*ただし、日本語ほど明確な使い分けはないとの意見もある。
つまりニュアンス的に「~ニダ」の方がかしこまっていて、フォーマルな印象、「~ヨ」の方が丁寧語だけど柔らかい印象という意見が多い。

タイ語:(例) 男性「~カップ」 女性「~カー」 (語尾につけることで丁寧語になる、~です、~ます)
男性「サワディ カップ」 女性「サワディ カー」 (こんにちは)
男性「コップン カップ」 女性「コップン カー」 (有難うございます)
(これはタイ人が話すと、スプードが早いためこのように聞こえるということで、正式な発音は下記)
男性「コープ クン クラップ」 女性「コープ クン カー」
*コープ→ (感謝に関する語)、クン→ あなた、クラップ/カー→(丁寧語になる)

*「言い回し、抑揚で区別されるもの」
(英語や中国語は文法的に明確な区別はなく、一部使用する単語や言い回しで差が生まれる。)

英語:(女性が好んで使う言葉、表現)
(1) "I thihk"→"I feel" ("I feel it's good.") 
(2) "I like"→"I love" ("I'd love to play tennis.") 
(3) "very"→"so" ("Thank you so much.")
(4) "wonderful"→"fabulous" ("I had a fabulous time.")
(5) 付加疑問文 ("You love me, don't you?")

 

(参考)
女性ことばについてのその後の考察

(「話の種」)「女性ことばについて」

 

コメント