チーズ屋さんで面白いチーズを見つけた。表皮がワイン色だったので、赤ワインで洗っているタイプのチーズかと思って聞いてみると、
店員:「蜂蜜とブルーベリーが入っているのよ。周囲の赤はただの鎧(コーティング)。」
蜂蜜かぁ・・・甘すぎたら嫌だな~と思いながらも、勉強の為に買ってみた。
ショーウインドウの中でもちょっと目立つ存在の不思議なチーズ
私:「どこのチーズですか?スペイン?」
店員:「え~っと、どこだっけ?ドイツかな?」
帰って調べてみたら、イギリス(イルチェスター)のチーズでした。も~、まったくいい加減なんだから!
カットされたチーズの見た目は、まるでアイスクリームの様。
チョコでコーティングされたアイスクリームみたい。※周り(ロウ)は食べられません。
背にはちゃんと「イギリス」のマークまで付いてるジャンねー。しっかりしてよ、チーズ屋さん!
味は・・・
実は期待してなかったけど、これがとっても美味しくてビックリ
チーズと言うよりはレアチーズケーキって感じだけど、砂糖が入ってない分甘ったるさは全くなく、デザートとして紅茶と食べるとなんとも美味
チーズを買う時、乳種(牛とか羊とか山羊とか)を気にして買う日本人はどのくらいいるだろう?
きっとほとんどいないだろうなぁ。「トースト用のとろけるチーズ」「今日一番安い6Pチーズ」「いつものカマンベールチーズ」という視点で買っている人がほとんどだと思う。私も昔はそうだったし。そもそも、日本のスーパーなどで売っているチーズは、ほとんどが牛のミルクからできたチーズだから、乳種にこだわろうとしても選択肢があまりないし。
では、 羊のミルクからできたチーズを食べたことのある人はどのくらいいるだろう?
10人に1人もいないんじゃないかな?専門店(or プチ高級スーパー)に行かない限り、なかなかお目にかかれないし。
でも実は、これがとても美味しいのだ!
私は好きなチーズが色々あって、その乳種(牛、ヤギ、羊・・・)も様々だけど、:「好きな乳種を1つだけ挙げろ」
と言われたら、迷わず、:「ヒツジーーーー!」
と答える。
その特徴は何と言っても、香ばしい甘み。
ちなみに、ここLEONで最もポピュラーなチーズは羊乳製。というか、ほとんどが羊乳チーズ。昔、羊毛の大生産国だったスペインには が沢山いて、産業革命以降は(合成繊維の開発で羊毛業が落ち込み)羊毛用だった
が乳製品生産用に転用されるようになったから。
日本でヒツジのチーズが知られていない一番の理由は、「希少性」と「価格」だと思う。
日本ではほとんど羊乳チーズは造られないし、輸入されたものはとっても高いし、ほとんどのスーパーでは売っていない(高くて売れない・・・)。チーズに特別なこだわりがない人でない限り、わざわざ専門店にはいかないだろうし、そこで売られる高いチーズを買おうとも思わないだろう。スペインではこんなに安いのに・・・
<羊乳チーズの価格比較> ※私の感覚(公表値ではありません~)
日本 : 約800円~/100g
スペイン: 約100円~/100g
もし見つける機会があったら、是非試してみてほしい。いつも食べているさんとは全然違うから
(牛さんも美味しいけどね!) 甘いよ~
。チーズが苦手な人でも、もしかしたら
「美味しい」と感じられるかも。
そして食べた暁には、ぜひ、感想を送ってくださいね
。
まず手始めに、こんなチーズはいかが?
「オッソーイラティ・ブルビ・ピレネー」
フランス産(スペイン国境近く)
黙って口の中で溶かしてみて!
“爽やかな蜂蜜”の様な甘味と旨味が襲ってきます。
「ケソ・マンチェゴ」
スペイン産(『ドン・キホーテ』にも登場するスペインの有名チーズ)
シャリシャリした食感にアミノ酸(旨味成分)のうま味がぎっしり。
熟成の長いものはナッツの香も感じられるかも。
どちらとも、熟成したものにはシャリシャリとした「アミノ酸の結晶」=旨味成分 が含まれていて、きっとこれだけでワインが進む!ワインはフルボディーがよろしいかと。
ぜひこの羊さんの「甘味」と「香ばしさ」を実感してください 。
チーズ専門店で、下記2種類のチーズを買った。 テティージャ (スペイン・ガリシア州) ←ブログ内でも何度か登場した「おっぱいチーズ」
アルスア・ウジョア (スペイン・ガリシア州) ←「お供え餅」の様な形
有名なチーズ(D.O.P.)だからもちろん違いは分かっているし、食べたこともあるけど、
私:「どっちがおススメですか?」
私:「どう違うんですか?」
と聞いたところ、
店員:「形が違うだけで、味も生産地域も乳種(牛)も全く一緒ですよ」
という答えが返ってきた。
日を変えて2種類買った。(全く同じだと言っているのに、同時にこの2種類購入するのは感じが悪いと思って。。。) そして同時に比較試食してみた。
確かにそっくり。でも、確かにちょっぴり違う。脂肪分。分かりやすく言うと、クリーミー感。
で、改めて資料を調べてみると、やっぱり 「最低脂肪含有量」の規定(両方ともD.O.P.認定チーズの為、厳重な規定がある)で5%違いがあった。
スペイン人にとって、普段用に何気なく食べるものとして、確かにこんな微妙な違いはどうでもいいことなんだろうし、実際に味も産地もとっても近いんだけど(※規定は「最低脂肪含有量」であって、両者とも季節によってやや濃度が高くなることもあるので、ほとんど差はないのも事実。)、でもモノが違うんだから何かが違うにきまってる。専門店だからこそ、その辺の“微妙な違い”について、的確に説明してくれると嬉しかったな~。(日本人だからなめられたのかな?)
私はだいたい、チーズなら食べられないものはない。でも、好きじゃないチーズはある。(「別にフツー」ってのは沢山あるけど、私が積極的に「好きじゃない」と思うチーズは珍しいかな。)
例えば、今日買ったチーズ。スペインで売られている中では高い部類のチーズだけど・・・
好きじゃなかった。
味がどうこうじゃなくて、香が・・・決してキツイ香りでもないんだけど、なんか、煙い。「絶対、日本人、コレ嫌煙するわーーー」って感じの。決して私の味覚が“スタンダード日本人の味覚”だとは思ってないし、常に日本人の感覚を想定して食べている訳でもないけど、今回は「日本人」という味覚の基準が頭に浮かんだ。それが、これ
勿論、「好きじゃない」イコール「品質の悪いもの」「出来損ないのモノ」ということは全くない。むしろ値段も高く、“ARTESANO”(手造り)というこだわりの造りであるからこそ、今回買ってみた。でも・・・結局一番大事なのは「自分の好み」なんだよな。
ワインと同じで、価格は「希少性、手間、原料(厳選されたミルクや葡萄など)」によって高くなるもの。だから逆に、とっても安くて、(たとえ品質的には高いものでなくても)自分が「美味しい」と感じるものも沢山ある。
日本人にとってナチュラルチーズは“嗜好品”だからこそ、値段と相談しながら「自分の好みのモノ」を選べばいいのだ。たまには「ちょっと高いけど今日はコレ(モンドールとか) が食べたい」とちょっぴり奮発する日があってもいいし、安くて自分の「美味しい!」と思うものがあれば、それはバンザイ
だし。
一方スペインでは、「(ナチュルラル)チーズ」は日本の様に“嗜好品”ではなく“デイリー製品(欠かせない食品)”だから、高過ぎるモノは売れないと思う。“嗜好品”として買う感覚とは違うからね。
ちなみに、このちょっと高くて珍しい(でも私はあまり好きではなかった)チーズを買ったのは、有機や原産地にこだわった食材やお惣菜が売られている、ちょっとハイソなお店。プチ金持ち以上か、外国人(私・・・)しか普段は利用しない店だと思う。珍しいもの、高級食品が売れるこの店だからこそ売れるのであって、普通のスーパーで売っても、こんな高いものはきっと売れない。きっとスペイン人は「毎日食べるチーズに何でこんなにお金をかけなけりゃいけないんだ」と思うはずだから。
話がそれたけど、言いたかったのは「ワインもチーズも値段じゃないなねぇ」ってこと。
それだけ 。
11月11日:チーズの日 (@日本)
毎年日本では、色々なイベントが行われている。
チーズの日
日本のチーズの日に先駆けて、今日は友達を呼んでチーズ&シャンパンパーティをした。
チーズは先日ドイツで買ってきた仏『モンドール』とオーストリア『Bergrase』。
これらはちょっと通向きなので、その他に、あまりチーズに慣れていない人もきっと喜んでくれるだろうと思われるスペイン産の『テティージャ』と『サンシモン・ダ。コスタ』を近くのチーズ屋さんで買い足して準備した。
シャンパンは、もちろん先日フランスのシャンパーニュから持ち帰った『ローラン・ペリエ ブリュットL.P.』。
モンドール (フランス産)
製造期間が8月15日~3月15日までと限られていて、フランスとスイスの認定された一部の地域だけで製造されるチーズ。数年前までは輸入が禁止されていた為、日本では“幻のチーズ
”と言われていた貴重な存在。
モンドールの特徴は、「エピセア(樅の木)の樹皮で巻かれ、その上、エピセアの上で洗いながら熟成される」という製造方法。だから、ミルクの濃厚さと木の仄かな香りが入り混じって、なんとも言えない贅沢な味わいが出るだ。
私がこの存在初めて知ったのは、大学1年の時、スペインへ行った帰りの飛行機で。機内雑誌の1ページに、『モンドール解禁!』というグルメ記事があった
。木枠に入ったトロトロ状態のモンドールの写真が載っていて、「茹でたジャガイモをつけて食べると最高の・・・(略)」と書いてあった。そしてそのページを切り抜いて持って帰った。
実際に食べたのはその3年後、大学4年生の時。内定していた前職の同期と(入社する前からナゼかかなり仲良しになっていた)、当時私が1人暮らしをしていた吉祥寺の部屋でクリスマス会をした時だった。その買い出しの時にこの「モンドール」を見つけて、ちょっと高いけど皆に「これ、スゴイらしいよ
」と言って買ったのを覚えている。
さて、今回のモンドールの状態はどんなかな?
まずは皆が来る前に、表面を蓋状に切り取って状態をチェック。ドキドキ・・・
表面を触っただけでも良い状態であることは十分に期待が出来たけど、中が見えた瞬間に、
「おぉぉ!!」
素晴らしく良い熟成状態だぞぉ!もうヨダレガ・・・うぅ、ちょっとだけ味見を・・・
うぅぅぅーーー 最高に良い状態
スプーンで掬うとトロ~~~~リ。あぁ、これぞ「モンドール」(“黄金の山”という意味)だ
ウォッシュタイプ(熟成中に塩水などで表面を洗う)の中でも特に匂いが強いから、あまりチーズに慣れていない皆は大丈夫かな・・・と心配していたけど、友達が部屋に入った瞬間に:「いい匂いがする~」
と言っていたので、「あぁ、この人たちは絶対このチーズが好きだ」と確信した。
ちなみに冷蔵庫で保管中、Davidに「何か怪しい匂いがする!」と言って、冷蔵庫チェックをされた程の匂い・・・です
。もちろん犯人はこの「モンドール」様。スペイン人はこれよりキツイ匂いのブルーチーズをラップもしないで冷蔵庫に入れているくせに、知らない匂いや物体には激しく反応するのだ
。(自国のチーズ以外は全然知らないもんだからねー。)
加熱しないでこの軟らかさ、クリーミーさ!スプーンが止まりません~
最後に残ったら、オーブンで焼いて、ポテトをつけて(フォンデューの様に)食べようと思っていたけど、そんなことをするまでもなく、ペロリと完食 テティージャ (スペイン・ガリシア産)
スペインのD.O.P.(原産名称保護)チーズ。円錐の形から、その名も「おっぱいチーズ」(Teta=オッパイ)。ムッチリと柔らかくクリーミーで、ミルクの甘みが凝縮されている。初心者にもきっと、「うわぁ、おいしー」と言ってもらえる自信のあるチーズ。(別に私が造った訳じゃないけど・・・)
ちなみに、今日招待した日本人の友達の一人は、日本でこの「テーティージャ」を食べてその美味しさが忘れられず、わざわざ専門店に問い合わせをして遙々買いに行ったことがある・・・とのこと。やっぱり、それ位美味しいよね~。分かる分かる サン・シモンダ・コスタ (スペイン・ガリシア産)
こちらもスペインのD.O.P.(原産名称保護)チーズ。コーヒー牛乳の様な、優しい甘味と香ばしさがあるので、チーズが苦手な人でも食べられるんじゃないかな?スモークしているのでちょっと大人の香りも(!?)。ビールやウイスキーにも良く合いますよ Bergrase (オーストリア産)
ドイツのチーズ祭りで(試食して)感動して買って帰ったハード系チーズ。
熟成によるアミノ酸(旨味成分)がシャリシャリしていて、超濃厚~
友達を呼んでチーズを食べてもらうのって、密かにとっても面白い。何が“密か”かというと、そのストレートな反応 。ストレートに「まずい
」とは言われなくても、何も聞かなくても、箸(スプーン)の進み具合で本音が十分よく分かる。
「これは結構匂いがきついんだけど大丈夫かなぁ・・・」
と心配していたモノは、あっという間に完食でちょっとビックリ。あぁ、やっぱり美味し過ぎるものは皆スプーンが止まらないんだ
逆に「コーヒー牛乳風味でとっても食べやすいからきっと皆病みつきになるだろう」と思っていたモノは、意外と進まなかった。きっと、他のインパクトの強過ぎるチーズ達に影を潜めてしまったんだろう。今日呼んだ友達は、結構チーズツウだったのかな。
シャンパン
『ローラン・ペリエ ブリュットL-P』
金曜日の昼間っから開催した「チーズPARTY」。心もお腹も満たされ、なんとも至福のヒトトキでした。また別のチーズを皆に食べてもらいたいな 疑惑の体重計
遂に、約1ヶ月前に購入した体重計。それがどうも怪しい。認識よりも異様に軽く計量される気がするのだ。スペイン生活の長い日本人の友達に話すと、
友達:「スペインでは気圧(!?)の関係で、確かに日本より少し軽くなるよ。」
ほぉ~、そうなのか。じゃあやっぱり、この体重であっているのかな
でも念の為、今日来た友達に私の体重計に乗ってみてもらった。
RISA:「えーー!こんな体重見たことない!」
私:「・・・・・どういう意味?」
RISA:「うちで量るより3~4Kg 軽いよー。こんなに軽いの見たことない」
私:「えーー、マジで・・・ 」
や、やっぱりそうだったか。。。国による誤差って言っても、やっぱりちょっと軽過ぎておかしいと思ってたんだよね・・・
はいはい、今日からこのように変更しておきましたよと。
ベース 4kgスタート
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『モンドール』のその後・・・
ほぼ皮しか残っていない「モンドール」をオーブンで温めてみた。
「おぉ、トロトロ~~~~~」
これにパンや茹で野菜を付けて食べるのも美味しいけれど・・・
私的には、加熱しない方がずっと風味が豊かで繊細で、圧倒的な軍配が上がる
という結論でした。
まぁ、人それぞれの好みでお召し上がりください
私の冷蔵庫内は、いつも一段はチーズが占拠している。
日本に居るときはナチュラルチーズ(専門店で購入)の値段が高かったので、チョビチョビ色々な種類を購入していたけど、スペインに来てからは購入単位が大きくなったので、一段では収まりきらなくなっている。
で、今、冷蔵庫内でチーズ最大ボリューム記録を更新中。先週訪問したSahagunのチーズ工場で頂いた&購入したチーズ達が冷蔵庫に加わった為だ。
レオンで量り買いする時はもう少し上品に買う。だけどSahagunのチーズ工房では、普段なかなか買えない貴重なチーズもあったので、スペイン人ファミリー並みのボリューム買いをしてしまった。締めて3kgは超える。。。折角だから、友達にもおすそ分けしたいし、料理にも沢山使いたいし、なにより熟成比較をしながら味わって食べるのが最高に楽しいのだ。
Sahagunから持ち帰ったチーズ達。締めて3kgは裕に超える。全て羊乳。
熟成違いを色々。(semi-curado:2ヶ月熟成/curado:10ヶ月熟成)。手前のチーズは、半分おすそ分けでカット済み。
バルセロナの師匠:エヴァさんに教えてもらった「オリーブオイル漬け」も購入した。
熟成ハードチーズのオリーブオイル漬け。サラダに乗せると最高! 開封して上から見た写真。
前回食べたのは「ヤギ乳」だったけど、今回のは「羊乳」。全然違う!
オリーブの植物臭さがプ~ンと鼻について、味はカラスミの様だから不思議。
どちらかと言うと「珍味」と言うのが正しいかな?大人の味。10年前の私にはきっとこの味は理解できなかっただろうけど、今は「ありがたい一品」と感じてしまう
。例えて言うなら、「秋刀魚の腸(ハラワタ)」と同じ部類かな。あの苦さがたまらない!というか何というか。(※味は全然違いますが。)
コレをフランスパンと一緒に食べると、それだけで「至福の時~」が味わえるのです
おススメの食べ方 ~ハードチーズ~
【その①】
超薄くスライスした生ハムで、厚めにスライスしたセミハードチーズを巻いてパクリ。
う~~~~~、最高ーーーーーーーー。気絶します。
シンプル過ぎるからこそ、素材の持ち味が身にしみるのです。
【その②】
薄めにスライスした熟成チーズをサラダに散りばめる。それだけ。。。
エアンダイブのサラダ。クルミ、ヒマワリの種、クコの実などがよく合う
私のチーズレシピは、簡単すぎて説明するのも恥ずかしい・・・
チーズは「加熱するよりそのまま味わうのが絶対美味しい!」派だから、カットして盛り付けて、以上!それが一番良い(好きな)食べ方だと思ってしまうのだ。
もちろん、Pizzaやラザニアの感熱してのびるチーズも大好きだけど、「素材の味が分かりにくくなる」のと、「脂っこくなる」のがどうも残念に感じてしまう。「本当に美味しいチーズってのはなぁ・・・」と弁説したくなってしまう。まぁ、好きなように楽しんでくださいな。
あぁ、チーズ専用冷蔵庫が欲しい~~~ 買ってー
いよいよ本題の工場訪問。 Industrias Lacteas MANZANO 工場
まずは、コバドンガさんに紹介してもらったイグナシオさんを訪ねて事務所に。
アポ取りの為電話で話した時、ちょっと気難しそうな人だったからドキドキ・・・
出てきたイグナシオさんの第一印象、“細長い”。スペイン人には珍しく、雑談を許さない漢字。で、名刺を頂いた。が、なんと、『代表取締役』と書いてある。。。 なにぃーーー、先に教えておいてよぉ、コバドンガさん・・・
昨日の羊飼い:テオドロさんに「イグナシオさんと電話で話した」と言った時、「イグナシオってあのイグナシオ?」って言われて、ちょっと反応がおかしかったもんなぁ。「いい人だよ。賢くて・・・」みたいな微妙なコメントだったし。こういうことだったのかぁ。
まず、イグナシオ社長の指令で、今日私に工場を案内してくれることになったChica。
ご案内役のChica。ここで働いてまだ1年弱。「環境がよくて気に入っているよ。」
今まで見学した工場の中でも一番大きい級の規模。全体的にコンピューター・機械化されていて、現代モデルで感心したけど、なんか面白味にかけるんだよなぁ・・・
(左)工場内の型詰め工程室。でかい。 (右)乳清が除かれて型詰めされる前のチーズ
(右)すっかりコンピュータ管理されていて、工場内にもパソコンが
(左)塩水プールに入ります~ (右)出来上がって包装工程へコンベヤーで
工場見学中、どこかで見覚えある顔が登場した。んんん・・・誰だっけ・・・・・あ昨日、ホテルのバルで隣で飲んでいた兄ちゃんだ
私が夕食のメニューを見て迷っていたら「ちょっとずつ頼めるよ」と言って教えてくれて人だ
しかも、私が地図を広げて工場の行き方を店の人に聞いていた時に、「チーズ好きなの?」と言ってきた、あの人だ
昨日の兄ちゃん:「オラ!工場、どうだい?」
私:「ここで働いてたの?昨日言ってくれれば良かったのに・・・」
昨日の兄ちゃん:「」
さらに何か引っかかると思ったら・・・そうださっきの社長:イグナシオさんとソックリだ
後で、案内役のChicaにこっそり聞いてみると、やっぱり! イグナシオさんの弟だった ちなみに、事務所にもう一人同じ顔がいたけど、その人は彼は二男だそうだ。創業者がおじいさんで、大きい会社になったけど、まだ家族経営の会社だったのだ。ほぉ~
今日は、「家族経営」と「大きくて近代化されたチーズ工場」という点で色々学べた。 S.COOP.VINOS RIDERA DEL CEA ワイン工場
バスの出発まで時間があるのでまた町をお散歩。ワイン工場を見つけたので、突撃。
私:「見学できますか?」
社員:「・・・あんたは業者じゃないんだね。普通は見学とかしてないんだけど・・・何が知りたいんだい?」
私:「日本でワインの仕事をしていたので、興味があって・・・」
こんな要望説明だけで、快く案内してくれることになった。
中小企業といった感じで、システムもかなり古そう。従業員もパートさん合わせて5人位。国内販売だけで、海外には輸出していないのだそうな。でも、皆誇りを持ってワインを製造していらっしゃる。
(左)熟成中のタンク (右)貯蔵庫っていうのかな?蛇口が付いている。
(左)左が社長。「日本人かい?初めてみたよぉ!」
(右)お土産に頂いたカレンダーとロゴ入りキャップ。レオンではちょっとかぶれないけど・・・ありがとう!!
社長:「自慢のワインをぜひ試飲して行って めちゃくちゃ美味しいから
」
と1本1.6€(約280円)のロゼワインをとても親切に頂いた。確かにコストパフォーマンスは悪くないと思うけど、日本ではこんなに安いワイン、探してもなかなかないよ・・・というものをそんなに自信を持って薦められても困っちゃうなぁ
結論。田舎ってやっぱりいいなぁ~
チーズを求めて、スペインの小さな村(田舎)に行く機会も結構あるけど、村によって本当に性格が異なる。小さい村ほど、ファミリー的・アミーゴス(皆友達)的性格が強いんだけど、私のような見慣れないアジア人が現れると、最初はとても動揺されるか「よそ者」扱いをされる。私の場合はチーズを求めてその土地に行っているので、村の人に会うと、まずはその趣旨を説明するようにしている。すると、すぐに親近感を持ってくれて、こちらが期待する以上に親切に色々と教えてくれる。都会では、初対面の人とこんなに話したりじっくり教えてもらったりできるチャンスはなかなかないよ。
(左)散歩風景。ワニが泳いでそう。(さっき頂いたワイナリーのキャップをかぶって)
(右)この村で有名な料理「鱈」。オリーブオイルの中でジュージュ-いいながら運ばれてくる。アツアツで口の中でとろける。このオイルをフランス(スペイン?)パンにつけて食べるとこれまた美味
VALDERAS村へ
LEONからバスで1時間半。コバドンガさんに紹介してもらったチーズ工場へ。日帰りで行ける距離だけど、バスが一日に2本しかなくちょうどいい時間帯がないので、のんびり1泊で。
(左)色々な色の大地。緑、黄色、オレンジ・・・ (右)町の入り口。草原から突然家が見えてくる
工場訪問のアポは明日なので、一日目の今日は特に予定もない。お得意の散歩。
散歩中は牛さんはいっぱい見たけど、チーズで有名な羊さんの姿は見えません。
(左)牛舎から不思議そうにこっちをみる子牛さん (右)大量のダチョウ発見!人間が見当たらなかったので質問できず・・
(左)お馬さん。ご主人を待っている様子。 (右)やや干乾びかけたワインの葡萄畑・・・
(左)遠くに何やら砂埃が・・・ (右)もしかして・・・
(左)やっぱりそうだ!!!超ラッキー
羊の散歩から帰ってくるところの羊飼いに遭遇 近寄ってココに居る訳を説明すると、
「これから乳搾りだから見に来るかい?」と。やったー
(左)150匹の羊を引き連れる羊飼い:テオドロさん (右)1匹も途中ではぐれることなくテオドロさんについていく
(左)「自ら美味しい草だけ選んで食べるんだよ」 (右)小屋に戻った羊達。皆カメラ目線。小屋には約600匹!
散歩で草をいっぱい食べてきたので、今度は乳搾り(朝・夕2回)。順番にギロチン台のようなところに自ら首をはめ込むと、後ろから乳搾り機をはめられます。乳搾り中、羊たちは再び餌を食べながら大人しく待ちます。
テオドロ:「ヤギは暴れるけど、羊は大人しくて賢くて助かるよ。」
(左)テオドロとお兄さん。2人で約3時間(×朝・夕2回)かけて乳搾り。
(真中)やっぱりカメラ目線。「反芻動物は歯が下にしか生えてないんだよ」と聞いて覗きこむ。ホントだ!
(右)搾りたてのミルクは、管を通って隣の部屋のタンクへ。
夜の9時なのに、まだこんなに明るいよ~(日の入りは21:30頃。)
思わぬ出会いから約4時間も色々ご一緒させていただいて、乳搾り体験からチーズ作りの裏話(!?)まで沢山聞けてとっても貴重な一日になった。テオドロさん、ありがとう
本日の宿 : Hostal Maravillosa