大将マサムネののらりくらり雑記ブログ

妄想が爆発した短編小説を投稿します!美少女ゲームを元にオリジナルストーリーを作成します!たまに旅行やグルメ紀行も……

オリジナルストーリーも書きます!!

2021-05-18 06:32:15 | 小説の予告
今までの妄想短編小説は、美少女ゲームを元にした小説でしたが、オリジナルストーリーも書く予定です!!

オリジナルストーリーは…

とある農業高校に通う女の子が、周りの人々に助けられながら、一人前の農業女子を目指す青春ストーリー……にする予定です!!

主人公の名前やプロフィール、その他の登場人物の概要などは、追って投稿します!

お楽しみに…


あなたへの恩返し 第一話

2021-05-17 17:51:20 | 小説
この村は本当に静かだ。100年後の未来から来た私、蛍塚アリカは静かで心地良いそよ風を感じていた。本当にこの村に来て良かった…。妹の蛍塚ユノと共にやって来た晶生村は所謂過疎の村だ。しかし、それだけ自然を感じられる。川の水もキレイで空気は本当に美味しい。これは100年後の未来では感じられない…。こんな気持ちにしてくれたのはあの人のおかげ…。千種由嗣くん。
100年後の未来は『エンゲージ』といわれる人工的に出産するシステムが主流の中、彼は廃れてしまった恋愛結婚での『自然分娩』で生まれた男の人。私達と共に晶生村にやって来たが、彼は許可を得ずにやって来た。しかし、私達の『ブロムナード』いわゆる卒業研究を手伝うという名目で許可を許された。当初は落ちこぼれと言われていた彼だったが、この村にやって来てからは村の皆とどんどん仲良くなり、自然と馴染んで行った。それが彼の特徴であり、彼の才能である。決して落ちこぼれではない、立派な才能だ。エリートと言われた私は変にプライドを持っていたために人に頼らず、何でも一人で『ブロムナード』を完成させようとしてしまって……失敗し……妹のユノにも迷惑をかけた…。そんな時に彼が助けてくれた……。それ以来、村の人達と話す機会を与えてくれて、仲良くして貰えるようになり、私の『ブロムナード』も進めることが出来た。本当に彼には感謝しかない。そんな彼を私は…………
「本来であれば、もう100年後に戻っているはずだったんだけど…」
宮国小萩さんがこちらへ来た影響で、『ゲート』のエネルギーが足りず、戻ることが出来なかった。『ゲート』のエネルギー充填には時間がかかるため、数日は100年後には帰れない。しかし、その間に『彼』を知る良い機会になった。
『彼』を知っていく毎に『自然分娩』についても興味が湧いていく。自然に生まれる素晴らしさ…。急きょ、出産に立ち合う機会があった。出産した母親の幸せそうな笑顔を今も忘れられない…。『エンゲージ』では決して体感出来ない感覚…。私も体感してみたい。子供を産んでみたい。そう思った瞬間、彼にある意味の恋心が芽生えた気がした。
「貴方の子供を生みたい!」
いきなり私は彼にそう告げた。そんな彼は私を妻にしてくれると言ってくれた…。そして、私は『彼』を『貴方』から『あなた』と言うようになった。『あなた』は妻が夫を呼ぶ時にそう呼ぶらしい。本当の『彼の妻』になるために…。
彼を思い出す度、心臓がトクントクンとなる…。久万里寿さんが教えてくれた『恋心』と呼べるモノ。本当に心地良く、暖かな気持ちになる。
「彼に何か恩返しが出来ないかしら…」
ふとそんな気持ちになった…。
「そうだ!!ユノやクラレッタさんに相談してみよう!」
私は意気揚々に下宿しているクラレッタさんの家へ帰宅するのだった…

〘続く〙

芳乃ちゃん、初めての…… Part.2

2021-05-13 19:06:11 | 小説
「はあ…。何の為にスマホを持っているんですか?芳乃様」
いきなり厳しい言葉を浴びせられた……
「だ、だって…仕方ないじゃない!SNSって怖いって聞くし……」
テレビでSNSが怖いって言ってた。所謂、「バズる」……だっけ?
しかも、私は過去にネットで調べたことで失敗した経験がある……。「ちゃろー☆」が友達間の挨拶だってネットで書いてあって、『凄く私の声に似ている娘』が動画でポーズまで紹介していたのに…。いざ使ってみたら……将臣さんをフリーズさせた苦い経験……。穴が有れば、入りたい……シュン…。その事もあってか、SNSやネットにある種のトラウマがあった…
でもSNSなら将臣さんと手軽に連絡し合える感じがしたから…
「まだまだ若い芳乃様なのに、何歳の方の考え方をしているんですかぁ〜。まあ、そこが芳乃様の良いところなんですが…」
家事をしながら辛辣な言葉を投げ掛ける彼女は、私の幼馴染であり護衛役をしてくれている常陸茉子。家の家事を担ってくれてもいるが、実は忍者…いわゆる『くノ一』である。ただ、高い所は苦手らしいけど…
「よろしいですか、芳乃様!最近は電話やメールで連絡を取り合わず、L○NEなどのSNSで連絡を取り合うのが主流になって来ているんですよ〜」
「え!?そ、そうなの!?」
新たな情報に驚く私。
「芳乃様……」
呆れ顔の茉子。私って、かなり時代遅れなのかな……シュン…
「そういえば最近の若者は、イ○スタグラムやツ○ッターのダイレクトメッセージとやらで連絡を取り合ってるようだの〜」
そう話すのはムラサメ様。彼女は神刀 「叢雨丸」に宿る存在で、私や茉子、将臣さんなどにしか見えない存在でもある。フワフワ浮いているので、よく幽霊と間違われるが……
「む!何か良からぬことを考えておらぬか?」
「べ、別に何も……。というか、ムラサメ様もご存知なのですか!?」
数百年前から存在するムラサメ様まで知っていることに驚いた。
「詳しいことは知らぬが、テレビで言っておったぞ!お主、聞いてなかったのか?」
「今まで興味が無かったので…、聞いてなかったんだと思います…」
かなりシュンとしてしまった私…。まさかニュースでも取り上げられていたとは…。それをムラサメ様までもが知っていたとは……シュン…
「とにかく有地さんと連絡取り合うなら、断然L○NEが良いです!チャットのように会話が出来ますし、ビデオ通話……所謂テレビ電話機能もあるので、顔を見ながら話も出来ますし」
「え!?本当!?将臣さんの顔を見ながら通話が出来るの??」
それが出来るようになったら……寂しさなんて、吹っ飛ぶかも……
「とりあえず芳乃様。まずはインストールから始めましょうか。それからアカウントを設定して……有地さんにL○NE IDを教えるか教えてもらうか…」
以前も将臣さんとの関係に悩んでいた時に支えになってくれた茉子とムラサメ様。私が将臣さんを突っぱねていた時も色々なフォローをしてくれた。あの「ヨロピクお願いします」は恥ずかしかったけど……、あの出来事から将臣さんとの関係もかなり進んだ気がする。本当にこの二人には頭が上がらない…感謝の気持ちでいっぱいになる。将臣さんと幸せになることで、恩返ししなきゃ!
「お願い。茉子、あとで教えてね。」
「おまかせ下さい。芳乃様!」
「吾輩も興味がある。見ていても良いか、芳乃?」
「ええ。もちろんですよ!ムラサメ様!」
初めてのSNS。ちょっと怖いけど…。大好きな将臣さんと繋がるなら……。

〘END〙

芳乃ちゃん、初めての……… Part.1

2021-05-12 15:36:12 | 小説
とある日の昼、建美神社の巫女姫である朝武芳乃は不機嫌だった。朝の舞を終え、境内の掃除も終わった。今日の予定は何もやることはないというのに…。
「はぁ…何でだろう……将臣さん……」
将臣さんとは、私の婚約者である有地将臣さん。岩に突き刺さった叢雨丸を抜いた…というか折ったために、芳乃の婚約者として選ばれた人。当初、私は彼を突っぱねていた。穂織にかかった呪いを彼には関わらさせたくなかったから…。でも彼は積極的に関わるようになった。呪いを解決させるために芳乃達の行動に参加してくるようになっていき、結果的に解決には彼の存在が欠かせなかった。その頃から彼を見る目はかなり変わった……というか、その頃には恋に落ちていたと思う…。
呪いを解決させる為に厳しい剣の鍛錬を積んでくれた彼。だんだん頼りになっていく彼。そして厳しく突っぱねていたのに、何とか諦めずに私に寄り添おうとする心優しい彼……。会いたい……声が聞きたい……でも……
「将臣さん…好きです…声が聞きたいです……」
鵜茅学院を卒業後、彼は都会の大学に進学した。建美神社に婿入りを選んでくれた彼は、神職を学べる大学に行ってくれている。所謂、遠距離恋愛中である…。時間が合えば、定期的に連絡は取り合っていたが、ここ数日はタイミングが合わない……
「将臣さん、忙しいのかな……」
それが不機嫌な理由だ。スマートフォンを睨みながらそう思う。私はこんなに寂しがり屋だったのか……
「ちょっと怖いけど、アレ試してみようかな……」
私はアドバイスを貰うために、あの子がいる台所へ向かうのであった…

〘次に続く〙