時評が語るその時代

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日本文化の激変・・“絆”を捨てた団塊の世代

2024年02月23日 | 日記

“絆”を捨てたのは団塊世代・・その団塊世代も今や高齢者世代ですが・・団塊世代は地域や多世代家族の関係がわずらわしいと、個人の尊重と自由の名のもと自分の生活第一とし、日本古来の“絆”を捨て核家族化にまい進した。その団塊世代も今は70歳以上。その団塊の世代に育てられた子供に“絆”なんて概念はない。核家族化は、体感経験の不足で世代間コミュニケーションがとれない、子育て養育の混乱と少子化、世帯分割による資源の浪費や自然環境の破壊、二酸化炭素排出の増加、文化の断絶、自己中心的考え方で権利指向、品格の欠如、反社会的行動の増加、生きる意欲低下、社会福祉の権利化、発達障害者の増加、男性の中性化、子供の体力と意欲低下(食育)、感情抑制不全と社会性の欠如、想像力が働かない、学習能力と言語能力の低下、教育現場の混乱などなど多くの弊害をもたらした。これら弊害を生んだのは『核家族化』だ。捨てた故郷と移住した都市部での“絆”を壊したのは団塊の世代なのだ。東北大震災後、ことさらに“絆”“きずな”と言われるが、今になって何をかいわんやだ・・と思う。今の無縁社会でわずかに“絆”が残っているのは地方の多世代同居の地域だけだ。

敗戦で、にわか平等思想で育てられ価値判断基準の混乱が、自信を持って考え行動できない状況も造った。核家族化による『ファミレス方式の工場人間化』で規格化人間が増殖し、社会的にも大きな問題・混乱をもたらしている。世代を超えて付合う術を持たないため、同世代・同環境の者同士がつるんでいるだけの結果を生んでいる。多世代大家族時代であれば自分に能力が欠けていても、家族によって能力を補足してもらい生きていけた。生きていくために必要な資源も、核化した家族が消費するため、大家族時代に比し非常に利用効率が悪くなった。結局大家族の持つ能力補完システム、資源有効利用システムと人間に必須の体感経験授受システムが、核家族化で崩壊した。その傾向は先進国でも著明で、その原因を文明病?とされているが、これら諸悪の根源は『核家族化』にある

団塊の世代は、1学年児童数が現在の世代1学年児童数の2倍あり、その力で今までにない新しい日本を造った世代でもある。その影響力はきわめて大きく日本社会を激変させた。日本文化は、昭和35(1960年)年から昭和40年にかけ大きく変わった。地方から都会に向け集団就職が続き、体感経験のないまま核家族化、共働き、文明生活が進行し、人のつながり支え合いを捨て豊かさと求めていった。旧世代の旧文化を体感経験した世代は、敗戦で自信をなくし日本の習慣や風習を含め多世代家族制度を基にした旧来の日本文化を伝えなかった。古い時代の文化は、少しずつ変化させていかなければ断絶する。過去の日本文化が断絶し伝承されなくなったことで、日本の文化的未来が見えなくなっている。