エドルネ日記

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江戸川区の歴史を学ぼう 考古学ゼミナールPart1 奈良・平安時代2

2013-12-24 | イベント

先日のブログの続きです。

レジュメの

4.大嶋郷戸籍と住人の暮らし

(1)大嶋郷戸籍の特徴

(2)大嶋郷の故地と遺跡

(3)三里の位置と大嶋郷の範囲

(4)大嶋郷の景観と暮らしぶり

(5)牛馬と井戸の儀礼

(6)古代東海道と大嶋郷

の(4)(5)(6)の講演メモと感想を書きます。 


 

(4)大嶋郷の景観と暮らしぶり

遺跡、遺物以外に、当時の法令集や物語などからも

当時の大嶋郷の様子がうかがえる文献がある。

伊勢物語:渡し場の景色→都人からみた東国大嶋郷の鄙びた田舎風景

類聚三代格:太政官府「浮橋二処」「加増渡船十六艘」「布施屋二処」

→繁華な渡し場の風景

※伊勢物語は文学、 類聚三代格は史実がわかる資料。

渡船場は、実際は刃物沙汰がおこることもあるなど

人や物が頻繁に行き来する繁華な場所であった。

  

(5)牛馬と井戸の儀礼

最近葛飾区で、ふたつの井戸から、それぞれ

牛や馬の頭・・・生贄

口や底を打ち欠いた壺・・・非日常的な品物→神様へ

梅や桃(の種)・・・当時の薬

ほか様々なものが出土。

これらは井戸を埋める際の儀礼の品ではないのか

→当時の人々の精神性を表す貴重な品々

 

(6)古代東海道と大嶋郷 

キーワードは、交通。

大嶋郷は下総の国の出入り口、陸上交通と水上交通の交わる場所

であり、最近の研究でわかってきた古代東海道に着目した大嶋郷の

研究はまだなされていない。

 

上は講演資料の地図なんですが、古代と近世の海岸線が引いてあって

非常に興味深いものです。

大嶋郷にあって甲和里は、海に面し、太日川河口の湊として

水上交通と陸上交通の交わる地勢にあることがわかります。

水陸の道から、どのような人々がどのような文化を運んで

歴史が刻まれてきたのでしょう。

※甲和里の遺跡を江戸川区のサイトを参照して、地図に載せてみました。

http://goo.gl/maps/2XcB3

資料から古代の海岸線をイメージしながら、遺跡の位置を眺めてみたり

・・・興味はつきません。

 

あと、「孔王部 刀良」の刀良(とら)は干支の寅

孔王部(あなほべ)はウナギの意味、といった大嶋郷戸籍にある名前の話、

奈良時代と平安時代の2つの古代東海道のお話なども

もっと聞いてみたいと思った内容でした。

 

※参考引用:11/9江戸川区の歴史を学ぼう考古学ゼミナールPart1 奈良・平安時代講義資料

 


このたび、「江戸川区の歴史を学ぼう 考古学ゼミナールPart1」

全5回を聴講して、人類の誕生から平安時代までの歴史全体の流れを

学ぶことができました。

700万年前に東アフリカで生まれた人類は、これからどこへ向かうのでしょう。

ぐるぐる回りながら地球は気の遠くなるほど太陽をまわりを回って

寒くなったりあったかくなったり、地面がゆれ、マグマが噴き出したり

干ばつ・水害など様々天変地異のなか生物の生存競争が繰り返されてきました。

私たちの祖先もその中を生き延びてきたわけで、

3.11を経験した私たちは、今という時代を大きな視野で

見つめなおす転換点にいます。

当たり前に繰り返すと思った日々が当たり前ではないと

思い知らされたあの時、今を全うして次へと引き継いでいくことの大切さを

背筋が凍る思いで感じたことを忘れてはならないと思います。

今という時代の枠組み、思考のフレームを外して、真摯に歴史に学び

人間らしいよりよい世の中になるよう考える。

わからなくても考え続ける、そんなことを大切にしていいけたらなぁ

と思っています。(その意識を持ち続けることは難しいのですが(^^;)

大局を知り歴史の細部へ、世界の中のわが街の歴史へ

今いる場所が私の地図の中心、私の思考はこの場所から発するもの。

そう考えると、我が街の歴史を学び、これからを考えることは、

とても意味があることだと思います。

・・ということで、考古学ゼミナールPart2、期待しております!

関連ブログ:

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