エドルネ日記

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江戸川区の歴史を学ぼう 考古学ゼミナールPart1 古墳時代

2013-11-22 | イベント

先週の土曜日(11/16)グリーンパレスにて開催された、
「江戸川区の歴史を学ぼう 考古学ゼミナールPart1 古墳時代」
に出かけてきました。

江戸川区の歴史を学ぼう
考古学ゼミナールPart1 古墳時代
講師:飛鳥山博物館学芸員・鈴木直人先生
日時:平成25年11月16日(土曜日)午後3時~4時30分
会場:グリーンパレス
主催:江戸川区歴史民俗史話会
後援:江戸川区教育委員会
http://www.city.edogawa.tokyo.jp/eventcalendar/kozakoen/251019history/index.html

 

 

「江戸川区の歴史を学ぼう・考古学ゼミナールPart1」の

第3回は飛鳥山博物館学芸員・鈴木直人先生の「古墳時代」です。

以下、図や写真とともに6つのお話がありました。

1、古墳時代とは

2、埴輪とは

3、埴輪の種類

4、埴輪の誕生

5、埴輪の意義と変容

6、埴輪の地域相

講演資料を参照引用しながら概要をアップします。 

 


 

1、古墳時代とは

古墳時代は日本列島において古墳、特に前方後円墳の築造が

卓越した時代のことをいう。3世紀半ばから6世紀末までの

およそ350年間をさす。592年、推古大王が飛鳥に宮を営んでから

平城京に都を移す710年までを飛鳥時代という。しかし、この時代にも

方墳や円墳、八角墳などの古墳が築造されているので、古墳時代終末期

と呼ぶ場合もある。 

 

〇前方後円墳の名の起こり・・・江戸時代の国学者蒲生君平

宮車を模倣したものだと考えたのが名前の起こり。

※現在では古墳時代にそのような車は存在しなかったと考えられている。

 

なぜこのような形をしているのか?

様々な説がある中の一説として・・・

の形を模したという説→神仙思想(中国古代の民間思想)

古墳時代の初期には流入していたのがうかがえる。

三角縁神獣鏡の図柄(伯牙、鐘子期、西王母、東王父、

黄帝→神仙思想

『抱朴子』(葛洪・284~363)に書かれている内容

・奈良県黒塚古墳における鏡の出土状態

(鏡を棺の外側において棺を覆い隠すように配置)

辟邪(へきじゃの思想(邪悪なものを避ける、守る)

竪穴式石槨横穴式石室

=守る・覆い隠す→何度でも出入りできる埋葬方法へ 

邪悪なものを寄せ付けない、遮るために埴輪が沢山作られた。

 ・・・以上、メモをアップ。

 

2.埴輪とは、3.埴輪の種類、4.埴輪の誕生・

5.埴輪の意義と変容

埴輪・・・形象埴輪、円筒埴輪、朝顔形埴輪があり

埴輪の中で最も早く登場するのが、円筒埴輪で弥生時代の

特殊器台から発展したものと考えられる。

形象埴輪には、武人や巫女をかたどった人物埴輪

様々な動物をかたどった動物埴輪、甲・楯などをかたどった器財埴輪

舟を形どった舟形埴輪、家をかたどった家形埴輪などがある。

形象埴輪の中で器財埴輪が最も早く、人物埴輪の誕生は後であり、

『日本書紀』埴輪誕生説とは異なる。

日本書紀の埴輪誕生説は説話であり、史実は別。

埴輪配列の意義、その変容なども図をもとに丁寧な解説がありました。

講演中埴輪の実物を用いて説明があり、なんと!今回は講義を聞きながら

直接埴輪を手にとって見ることができました!

動物の耳

 耳とイヤリング  

角髪(みずら)

この埴輪は秋の気持ち良く晴れた日に焼き上がったものかも知れない、

夕日に染まった埴輪群・・・な~んてシーンを想像しながら手に取ってみる。

およそ1500年の時を経て、今まさに私の手の中へ!

なんという不思議、感慨深い!

 

6、埴輪の地域相

関東地方の埴輪の地域制を示した資料が下記「6.埴輪の地域相」です。

埴輪には、共通した特徴があり、地域性が見られるという。

33-1、生出 ( おいね ) 塚

33-2、分離造形

33-3、藤岡産

33-4、下総型

35-1~4、下総型

下総型は、腕、手、目に特徴があるということです。

棒線の伸びた場所は、同種の特徴を持った埴輪が離れた場所から

出土していることを示しています。

 


 今回、9頁にわたる詳細な資料とともに、古墳の形状についてや

埴輪の形の変化、配列にみる当時の人々の思想・考え方などを学びました。

ひとつの説としての紹介でしたが、神仙思想といった大陸文化の流入、

古墳や埴輪にみる古墳時代の人々の死生観といったものに

触れることができました。

埴輪の地域相では、人の移動や文化の交流を物語るものとして

非常に興味深いです。

さていよいよ次回、Part1最終講演は「奈良・平安時代」、この埴輪の地域相が

今後どのように文化圏を形成していくのでしょうか?

 

※参考引用:11/16江戸川区の歴史を学ぼう考古学ゼミナールPart1古墳時代講演資料

 

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