日本国債にも「危機」が広がる?

2011年12月05日 00時22分22秒 | 政治と宗教

日本国債にも「危機」が広がる?

2011-12-02

井原義博 氏、ブログ転載


1日の日経新聞の夕刊によると、米有力ヘッジファンドの
ヘイマン・キャピタル・マネジメントは
「日本国債を国内の投資家が買い支える構図に限界が来ている」
と、顧客宛の手紙で指摘していることが明らかになりました。

このファンドの創業者はカイル・バスという人で、書簡の中
ではさらに「日本の貿易収支は今年度、赤字に転落する」と
日本経済の厳しさに言及しています。


カイル・パス氏はサブプライムローンの破綻にかけるファンド
を立ち上げ、空売りをすることで7倍もの利益を上げました。


日本の国債についても
ジャパン・マクロ・オポチュニティーズ・マスター・ファンドと
いうファンドを設定して日本の国債デフォルトに賭けています。

92年に著名な投資家のジョージ・ソロス氏は100億ドル規模
の資金をつぎ込んでイギリスポンドに空売りを浴びせ、ポンドを
下落させました。
(これはイギリスが当時ヨーロッパの為替相場メカニズム
=為替相場の変動を抑制して通貨の安定性を確保する仕組み
=を採用しており、実体経済の実力以上にポンドが固定化
されていたためにイギリスがポンド売りに対してはポンド買いで
対抗せざるを得なかった状況を利用した、大規模な投機)


果たして日本の国債もこのような海外の投資ファンドによる攻撃などで
危険水域に入ってしまうのでしょうか?


日本の国債は90%以上が国内で消費されています。


しかしカイル・バス氏は、来年半ばには日本の貯蓄率はマイナスに転じる
としており、結果的に日本国債の「自前の資金調達」能力が落ち込んで
今後2~3年以内に破綻する、と予測しています。


おそらく今のままの状況が続くならば、カイル・バス氏の予測通りに
進むのかもしれません。

しかし、以前から述べているように、日本はデフレのまっただ中にあり、
絶対的な資金量が少ない状況です。


ある計算によると、日銀が70兆円もの紙幣を発行してもせいぜい
マイルドなインフレになるレベルで、国民生活が破綻をおこすような
ハイパーインフレは起きないとされています。

従って、仮に国債購入が国内で不調になる兆しが見えてきた場合で
あっても、アメリカが行った大規模な金融緩和政策に倣って
紙幣の市中供給量を増やしていけば、なにも恐れることはないでしょう。

もちろん紙幣供給を増やすのは国債を支えるためではありません。

新たに供給された資金が銀行から民間へ投資資金として流れて
いかなければ、経済が回復していきませんから、投入資金が金融機関の
内部留保としてため込まれる貸し渋りを監視する仕組みも必要でしょう。


また必要であれば、国債の空売り規制も必要になるかもしれません。
(株式市場では時々規制が行われています)


いずれにしても、今の日本の状況から見ると「適切な対応」さえ
実行されれば、日本国債はまだまだ心配することにはならないと
言えるでしょう。


http://ameblo.jp/muggle1009/entry-11095955508.html


 

 


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