後輩に追いぬかれる中年。

上司にしたくない
１番のタイプは、
言わなくていいことを
思わず言ってしまうような
あぐらをかいてるゆるい人。
セクハラなんて見逃してやるよ。
不潔だってハゲだってケチだって
無能だって別にいい。
心でどんなことを思っててもいいけど
公衆の面前で
当事者たちの前で
直接労働に関係ないことを
悪口や愚痴のように
話すのは
あたなが出世できない
１番のネックだと
気づいているのは
あなた以外の
全ての労働者。
そんなにいやだったら
やめればいいって？
残念ながら
それに耐えられるのが
きっとわたしたちの
特技。

ればならばカタルシス。

むかしむかし
俺の前で
レバ刺しを食わないでくれ、
と言われたことがあって
自分が食えないから
おまえも食うな、
とそうゆうことらしく
まぁ、レバ刺しなんて
そう毎日食うものでもないし
別に食わなくても食っても
あたしとしてはどっちでも
よかったんだけど。
でもある日
俺が食えないから
おもえも食うな、
ってすごい要求だなと思って
他にも別の要求がいっぱいあって
なんかレバ刺しなんてメニューになくても
一緒にご飯を食べるのが
めんどくさくになって
別れる時に
どうして？
と聞かれてあたしはもやもやした複雑な
感情をうまく言葉にできず
わたしはレバ刺しが食べたいんだよっ、
と中学生でももっと
うまい言い方できるんじゃないかと
思うくらい
答え方を間違った気がします。
いや、そこまでレバ刺しを食べたかった
わけじゃあないんだけど。
あいつレバ刺し食えるようになってたよ。
ばーかばーかばーかばーかばーか！

しょじょじ。

そういえば、
ツキまくっていて恐い
ってセリフを
吐いたことがない。
たとえば、
銀行強盗したら
赤坂のビルの上から
札束をふりまきたい。
もしも、
過去に戻れたとしても
きっとやりなおさない。
わたしは一般的な
平均的でいて
ちょっと哀れな
日本人。

かたい寿司はいやだ。

譲れないものは
なんですか。
お嫁に行ったチカちゃんが
今までで１番あたまにきた
こととは、
おかずにかけるソースについて
旦那さんは
おたふくソースで
チカちゃんは
ブルドッグとんかつソース
だったことらしく
両者一歩も譲らず繰り広げた議論のあとに
ふたつ買っとけばいいと
気づいたのは４日後だったらしく
わかりあえなくても納得できなくても
譲れなくても
思いやることは
もしかしたらできるのかも。
大切に想ってる
ってこと前提で。

フシギ買って。

楽しくご飯やお酒を
飲んで食っているときに
携帯電話をテーブルに置かれて
着信音やバイブ音を聞くと
すべてのことに
一気に興味がなくなる。
それ、
そんなに大事？
そんなにすぐにチェックしたい
情報って
なんですか。

ざまーみろ。

二十代後半になって
お金を稼いで
いっぱしの大人になったような
気分でいたにも関わらず
久しぶりに
ちょいワルイことを
してみた。
エレベーターで笑い転げる
わたしたちに
乗り合わせたサラリーマンが
不思議そうに
なにがそんなにおもしろいのかと
いう顔をする。
ちょいワルおやじが許されるなら
ちょいワル娘も許されるだろう。
まだわたしが
娘と言えるかどうかが
問題だけど。

どっちも同じでいいかしら。

わたしにもしも
未来がみえる力があったとしたら
きっと
わたしは
限りなく輝く
たくさんの選択肢に
興奮し過ぎて
考えたあげく恐ろしくなって
きっと
１番しょぼい
選択肢を選ぶでしょう。
そして
あ～あん時やっぱあっち選んどけば
よかったな～、
とか
思うのでしょう。

ちょー悪。

そのタイミングを
逃さないように
敵の気まぐれと
自分の欲望を
うまく戦わせて、

いけてたなら
こんなことになってない。
勧善懲悪にこだわり過ぎた。

会社キライ。

心のひろい人に
なりたいけれど
人の気持ちもわかんないし
なくした過去に意味はないとばかりに
すぐ忘れるし
トイレのドアを
蹴り上げたって
隣でうんこしてる人が
びっくりするだけだし
わたしの心のひろさは
ネコの肉球のひとつくらいしか
ないんじゃないかと
思います。
誰かスモウとろうよ。

臨界点はまださき。

手押し式の横断歩道で
わたしがボタンを押したら
うしろからすごい勢いで
子供が走ってきて
わたしにむかって
ふくれっ面。
いい面だ。
子供はボタンを押したいものです。
へへん、世の中そんなに甘くない。
わたしもふくれっ面をしてやった。
ほしいものは
とられないように
もっと早く走れるように
なって。