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演出日誌:3「異文化料理と料理人」

今回のプロデュース公演は実に様々な経歴を持った方々が一つの芝居を創っています。年間5本以上の舞台に立つ人、数年ぶりに舞台に立つ人、
普段はテレビやCMの仕事が本業の人、殺陣芝居がメインの人などなど。
かくいう私も本業は舞台制作。演出などは実に久しぶりの早川です。

様々な人がひとつの舞台を創る。それは約2カ月(実質1カ月弱)という短い期間では至難の業であります。しかしそれが勝手知ったる劇団公演と違う、プロデュース公演の面白さであり、醍醐味とも言えましょう。

それにしても役者たちの個性というか、芝居の創り方の違いは実に新鮮で驚かされるばかり。同じ舞台人にも関わらず「異文化」と言って差し支えないものです。

ここで私は私なりに、役者の芝居の創り方をごはんに当てはめて大きく分別してみました。


1:カレーライスタイプ(→一晩寝かせると美味しくなる)

その日の稽古で答えが出せなくても、次の稽古の時にはきっちりと仕上げて持ってくる。今回の公演は週末と平日1回というスパンの空く稽古日程なのでこのタイプが実はうってつけ。お子様の大好きなカレーですが、大人の役者に多いタイプ。

2:蒙古タンメンタイプ(→即座に辛ッ!とリアクション)

相手のセリフに対する反応の良さが素晴らしいタイプ。きっちり言葉や動作を受けるので、アドリブ対応などがとっても得意。現場に強いタイプとも言えます。
しかし拾う必要のないボケなどもむやみに拾い、シーンが無駄に長くなることもしばしば。面白いから許しちゃうんですがね。

3:具だくさんスープタイプ(→じっくりコトコト。時間をかけて)

自分の役をじっくり煮込んで、色々と味付けをしていくタイプ。即効性はないけど味に深みがあります。本来このタイプは毎日稽古を重ねて良くなっていくので今回は苦戦するかと思いきや、なかなかどうして煮込んだものを持ってきては味付けを調整していってくれてます。最終的に最もいい味を出してくれる可能性を秘めてたりする。


ざっくりと分けてこんな感じです。
しかし蒙古タンメンとカレーライスと具だくさんスープを一緒に食べれば当然胃もたれするし、何の味か判らなくなるわけで。
料理人である演出家の手腕が問われるわけですね。
自分で自分を追い詰める結果となってしまったわけですが、味付けの仕上がりがどんなものか、是非味わいにいらして頂きたいと思います。


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