Mamononoプロジェクト OFFICIAL

写真でたどる「疾走人魚」の旅5


すべてが海で包まれ
歓喜の歌が響く中……

それぞれのドラマが繰り広げられる──


ナカジマは人魚たちに逆らい、波を押し返して阿佐倉たちを助ける。


珠代は阿佐倉の息があることを確かめると、ナカジマに後を託して去る。



「……水は…」

「引いたよ。もうすぐ元の世界に戻るからね。ここもただの稽古場になる」



「あん子は魔女との契約ばなくすために自分ん命絶つつもりばい。お前が生贄になるっちゅう呪いは、あん子が人魚じゃ無くなれば…つまり死ねば消ゆる」

「そっちの世界におるったいね。連れてかんね。」
「戻れんごつなるばい」


あの水槽の中に珠代。


その手にはあのナイフが……


「人魚」熱唱──

♪~♪~つめーたい夜わあああああ!!阿佐倉くん!






「ほら、帰ろう」
「無理。見てわかるでしょ?この中でもあたし全然平気なの!もう人間じゃないの!人魚になっちゃった」
「いいよ別に」
「よくない」
「いいから!」



「人魚になるとかさ…死んで泡になるとかさ…そういうの勝手にさあ…ホント…やめろよ…。やめてよ。…俺置いて、どっか行くのとか、ホント」

「…うん…。ごめん…」




「ヒロシ…その子の手ェ、つないで、離さんごつね。あたしがちーっとだけ世界閉じるの、おくらすけん。別にお前んためじゃなかよ。あんたが選んだ子が何かほっとけんかっただけたい。


大人ん男なら、早う父親になんなっせ。

……子供っちゅうとはよかもんよ」





阿佐倉「ずれが…戻ったんだ」
バンバ「卵たちは…」
阿佐倉「あっちの世界に戻ったんだ。人魚たちも」
常田「タイコも…」
加藤「阿佐倉くんのお母さんも…か」


バンバ「卵たちは大丈夫かな」
加藤「そういやバンバさん、あんた…」
バンバ「ああ…手を貸したよ。なんか…なんとなくだけど」



「掃除してって貰わないと困るよ!こんなぐっちゃぐっちゃにして!」

「稽古場は、来た時よりも、美しく!」

「子供とか…その、将来的にはアレ、だったり、する?」
「へ?…あ…やだ!お母さんに言われたからって」「いやそんなんじゃ!」
「今はまだいいよ。無事に帰れたってだけでとりあえず。」
「でもそんな余裕かましてる年じゃ」
「うっさい!」

そのころ、人魚たちの世界では……ナカジマの裁判が。

「子を思う気持ちは人も人魚も変わらぬもの。よって今回は不問!」

「じゃあこれで裁判ごっこ終わり!」

「他の者への示しがつかないじゃないですか!」
「他のって全部でこんだけしかいないのよアタシら!」

タイコ「卵たち、タマとワカメが見てたの」
ワカメ「うごいてた」
タマ「うごいてたの」
稚魚「うごいてたの…たまご」
サザエ「ほんと…ほんとに…?」
稚魚「うん」
サザエ「バンバさん…」



「…おねえさんに…なるのよ」



「人魚の子…実は、ここにも…いるよ」
「あらっ!」
「タイコさん!ホントに?」
「えへへ!頑張っちゃった」
「えらいっ!」





「バンザーイ!」



──やったやったぁ!

と人魚たちの弾む笑いの中──





明日へ向かう希望に満ち……



おしまい。

コメント一覧

nono
http://yaplog.jp/mamonono2012/
飛梅さま

いつもコメントありがとうございます!
そして楽しみにしてくださってありがとうございました。
駆け足でしたけど、少しでも舞台の模様をお伝えできたならうれしいです。
本当にいい作品だったので、いつか再演したいなぁと夢見てます(笑)

後夜祭的特集記事は、趣向を凝らしながらもうちょっと続きます。
よろしければどうぞおつきあいくださいませ♪
飛梅
ドタバタやったけどラストは何となくいい感じで終わったみたいな…これで終わりなんですね、なんか寂しい…舞台は観に行けなかったけどあゆさんの書き込みでよく伝わりました。一生懸命でしたもんね!次を楽しみにしてます!
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