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令和六年七月の俳句会

2024年07月08日 | Weblog

  兼題「梅雨入り 七夕」

          梅雨入りや窓の引戸の重くなり

         梅雨入りや苔むす庭の三千院

   七夕の大竹二本運ばれ来

      七夕や無限の宇宙仰ぎたる

七夕や光源氏は恋数多

石仏の頭に二匹糸蜻蛉


令和6年6月俳句会

2024年06月19日 | Weblog

兼題「羽抜鶏 暑気払い」

  羽抜鶏思わぬ時にひと鳴きし

  羽抜鶏立ち止まりては望洋と

若冲の朱き鶏冠や羽抜鶏

   観劇の太鼓と三味線暑気払い

     岩風呂に長湯うとうと暑気払い


令和六年五俳句会月

2024年05月22日 | Weblog

兼題「みどりの日」

  白球の弾む青空みどりの日

  白鳳の塔の相輪みどりの日

薫風や空海生誕記念展

 巨大なる金剛力士夏の蝶

  高き木に垂るる山藤熊野道

     杣道をかきわけ目指すみどりの日


令和六年四月

2024年04月17日 | Weblog

兼題「野焼き山焼き」

   野焼き跡匂ふ夜道の家路かな

  飛火野の山焼きのあと親子鹿

     夕暮れて三笠の山焼きたちまちに

終点は箕面萱野に春うらら

 春暁の箕面萱野や発車ベル

透ける傘張りつく桜蕊数多


令和六年三月俳句会

2024年04月17日 | Weblog

兼題「春光」

春光や土塀傾く一休寺

  春光や北山杉の里に入る

     春光に包まれし子等輪になりて

    ものの芽や足湯に開く指の数

    はたけ菜をつつむ新聞春浅し

春光を窓全開に日曜日


令和六年二月の俳句会

2024年02月16日 | Weblog

兼題「雪一切」
    予約する上りのA席雪の富士

 雪残る枯山水の龍安寺

    すれ違ふ車輌の上の雪の嵩

   雪掻きの箒の先の重きかな

   柊を飾りて明かりのきゆる宿

     ガレージに光る猫の目雪の夜


令和六年一月の俳句会

2024年01月21日 | Weblog

兼題「正月一切」

  元旦や吉祥天女の御開帳

白鳳の東塔西塔初御空

   初詣り管主の法話午後一時

 竹林に鳥のざわめき寒椿

  初空や発明王の真竹かな

    冴え返るつわもの共の陣の跡

   今年もよろしくお願いいたします。去年と
  同じように俳句俳画 ゴルフに水泳など
 頑張ります 古き都の仏さまやお花も
   楽しんで行きたいです 感謝を忘れずに


令和五年十二月の俳句会

2023年12月08日 | Weblog

兼題「年の暮れ」

探し物一日の過ぐる年の暮れ

年の暮れ秘仏如来の背のそり

本堂に朝日射しける年の暮れ

 小春日や土産物屋にねむる猫

 山寺の銀杏落ち葉に日の反射

 空青き苔むす句碑に落葉かな

奈良の園成寺他吟行に出かけて来ました
紅葉と秘仏如来奈良町も楽しんできました


令和五年11月俳句会

2023年11月25日 | Weblog

兼題「神無月」

 大門を雀が抜ける神無月

神苑に鳩の集会神無月

  神在月何事もなく黄泉の坂

   閉ざさるる茶室の円窓冬の蝶

   プレー中にとつと現る冬の虹

 冬紅葉町の真中に坂の風


令和五年十月の俳句会

2023年10月09日 | Weblog

兼題「晩秋」

  晩秋や重ねて貼るる千社札

秋風に飛鳥大仏包まるる

 比叡山行者の道に秋の雲

   夕焼くる千早の棚田黄金波

 秋深し切り株に腰浅くかけ

古民家の崩れし塀や烏瓜


令和五年九月の俳句会

2023年09月17日 | Weblog

兼題「仲秋」

重陽や節目の句集九冊に

 仲秋や閉門告げる鐘かすか

仲秋や琵琶湖八景月見台

   夕暮れの棚田に響くばったんこ

 僧都の音澄み渡をり詩仙堂



令和五年八月の俳句会

2023年09月17日 | Weblog

    兼題「自由題」

 蜩や糺の森を一色に

     背の子の動く手足や踊りの夜

      かなかなや美術館への登り坂

   青紅葉天狗の面の鞍馬駅

    秋めくや青田に雲の影一つ

      梅花藻や旧家の鯉の赤よぎる

 


令和五年七月の俳句会

2023年08月15日 | Weblog

 

兼題「自由題」

榧の木の千五百年夏の空

  白南風を背に観音の寺めざす

 夏草や熊野古道の曲がり角

 瀬戸内の島より島へ晩夏光

   昇天さんの張子の虎や青葉風


令和五年六月の俳句会

2023年06月29日 | Weblog

兼題「梅雨寒」

梅雨寒や地蔵に赤き帽子かな

長谷寺の渡り廊下や梅雨寒し

曼殊院の幽霊の絵や梅雨寒し

    梅雨寒し駆け込むカフェミルクティー

梅雨寒し被爆ドームの首脳陣

  梅雨冷えや止まらぬ咳の夕餉時


令和五年五月の俳句会

2023年05月14日 | Weblog

兼題「緑陰」
      緑陰につながれし馬まどろめる

   緑陰に乳母車より足のでる

   緑陰に買いたての本鞄より

     東林院のまばゆき白の沙羅双

涼風や西金堂の大庇

      緑陰やメタセコイヤの道抜けし