週末に祝い事で京都へ行ってきました。それならばと、一泊して南丹市美山町へと足を伸ばしました。
美山へ何をしに行ったかといいますと、かやぶき屋根を見にいったのです。
美山には多くのかやぶき屋根の民家が現存しています。中でも北村という五十戸の集落は三十八棟ものかやぶき建築が現存し、重要伝統的建造物群保存地区に指定されています。パンフレットによれば、一集落でのかやぶき建築数は岐阜県白川村萩町、福島県下郷町大内宿に次いで三番目に多いとのことです。(私はいずれも行った事があるので、まぁなかなかのかやぶき好きといってよいのかもしれません)
京都から電車で一時間、そこからバスで更に一時間のところですので、この際思い切って行っておこうと思ったわけです。
当日は大変寒く、雪がさあさあ舞っていました。でも私にとっては今年初めての雪でしたから、寒さに負けず元気一杯でした。
すぐ上空をとんびが「たっ、ぴゅーひゅるるる」となきながら、優雅に円をかいていました。
のどかな雰囲気です。
昼過ぎになって観光客の団体がやってくるまで、ひっそりとした集落を二時間ほどかけてゆっくりくまなく歩き回りました。
美山のかやぶき屋根はりりしい子供のようでした。棟の幅が屋根の高さに対して短いことで可愛らしい感じがして、屋根の上の棟飾りがりりしさを添えているように私には思えました。
そうしたかやぶきの民家がゆるい傾斜の地形に、川の流れに沿って整然と並んでいるので、遠くから見ても近くから見ても家並みが大変に美しいのです。
地元の方と少し話したり、北村かやぶきの里保存会の発行した冊子を読んだりする中で、地方が抱える問題や観光地化してしまったゆえのジレンマなど、色々と考えさせられたりもしましたが、何はともあれ以前から気になっていた美山のかやぶき民家を眼にできたことはとても嬉しいことでした。
ちなみに写真手前のものは屋根のふきかえに使うかやで、冬の間はこうやって乾燥させているのだそうです。
g: Csi Lav Tu / Mitsou & Ando Drom