自由人?

自分なりの自由な生き方を模索できているだろうか?

2歳の抵抗

2011年07月25日 | Weblog
母親が孫のシャツを買ってきた。
8月末に第2子が生まれるため大きなおなかを抱えている。
この暑い中ご苦労なことだ。

風呂上りにこのシャツを着せようと母親は勇んでいた。
というのは、爺・婆が用意したものや兄弟等からの
お下がりで間に合っているため、母親が買うことはまずない。
従ってめったにないこと故、勇んでいた次第である。

母親が着せようとする。
ところが孫は、泣きながら頑強に拒否する。

「じゃあどれがいいの?」
「どれでもいい」
「じゃあ、これ着なさい!」
「いやだ!」

母親もすこしばかり声がきつくなる。
「じゃあ好きにしなさい!」

で、別のシャツに収まった次第であるが、孫はケロっとして
ニコニコしている。

母親がめったに買わない子供の衣類をたまに買ってきたのに
着てくれないどころか、頑強に拒否されて
他のシャツはどれでもいい、と言われるとさすがに心穏やかでは済まされない。
訳が判らず落ち着かない様子で困惑している。

小生も不思議に思い、いろいろ原因を考えてみた。
しばらく考えているうちにはたと思い当たった。

その日孫と二人で多摩動物園に行った時のことだ。
ライオンバスのすぐそばにライオンがいた光景を眺めた。
このとき孫は何も言わなかったが、家に帰り着き動物の絵本を取り出すや
同じ画を見つけ出してこう言った。
「このバス乗らなかったね。」
「シマシマバスにのるとライオンに食べられちゃうの?」
「大丈夫だよ!窓が閉まっているから食べられないよ」

子供の思考回路は時として大人には理解できない動きをする。
くだんのシャツをみると横じまのシャツではないか。
なるほどやっと合点がいった。

どうやら<シマシマのシャツを着るとライオンに食べられる>というのが彼の思い込みらしい。

母親にそのことを話して聞かせていると、一人で遊んでいた孫が、
小生の話を受け、「ライオンに食べられちゃうんだよ」とのたまう。

頑強に拒否する理由が判明するとともに、幼き者の思考や行動には
今更ながらに驚かされ、理解し合う難しさを痛感した次第である。

まあ、訳が判って一安心。ほっとしたね。







最新の画像もっと見る

1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (楽老)
2011-07-27 19:38:05
中々いい話だね。老人にしては、少年の純粋な心を持っているのでしょう。いやはや、参った。

コメントを投稿