仮題 ゴルフ場に犬を連れて行く

日常の取るに足りないこととか、、過去に某機関紙に投稿したエッセイを中心に掲載しています~~~◎

24 傍ら痛しもの 2

2021-12-27 | エッセイ

傍ら痛しもの 2

<心ここに非ず 忘れられない忘れ物> (古い順から)

  1. スキーウエア一式 (スキー場で気づきジーンズで滑走)
  2. ディズニーランドのWCでカメラ(掃除スタッフが巡回していてすぐ回収されます)
  3. 車の屋根に財布 (目的地まで数キロ走ったが屋根に残っていた)
  4. 銀行ATMで降ろした現金六万円(次の客が届け窓口で照合の上返却してもらった)
  5. 図面 (羽田空港のカフェテーブルにて。行先でその日徹夜で書き直す)
  6. 9番アイアン (ゴルフ場のグリーンサイドに置き忘れ翌年に戻る)
  7. スマホ (ウニクロやムジの セルフレジの会員認証で置き忘れる)
  8. スマホ (サイクリング休憩中のベンチに忘れ15km戻る)
  9. 鶏卵10個パック (スーパーで詰め忘れる、割れ物は一旦避けますよね)
  10. TO BE CONTINUED

(2021-1227 未発表)


23 傍ら痛しもの 1

2021-12-16 | エッセイ

傍ら痛しもの 1

 

 家に50年以上あるキャッチャーミット。

確か小学校中学年の時、札幌のデパートで買ってもらったもの。  

多分昭和43年頃のミツワタイガー社製。  皮が硬くてよくボールが跳ねて使い心地は良くなかったがこのミット、北海道のド田舎から一緒に旅を続けて未だにここにある。  

もはや使わないから処分する・・という選択はない。ただいつも片隅にあって多分、一番付き合いが長い奴。  昨日引っ張り出してきてオイルを塗ってやった。

(2021-1216 未発表)

 


22 コロナ自粛中の街の風景-2

2021-12-15 | エッセイ

コロナ自粛中の街の風景-2

 2021年 新型ウイルス時代 第三波の渦中、緊急自粛期間

誰かがコロナと言わず新型ウイルスと言おうと言っていた。同感した。コロナが悪いわけではない。トヨペットコロナ、コロナの家電製品・・・コロナの名が可哀そうだ。それである工事の設計仕様書に「エアコン コロナ社等々」と応援のつもりで書いたら評判が悪かった。

 新型ウイルス元年に当たる昨年はインターネットの環境がかなり完成していたためテレワークやオンライン会議、リモート授業、割とすんなり移行できて新しい日常として大活躍したのだと思う。 今やオンライン対面が普通で特に対面することをリアルで・・という。 うちの住まいは十五世帯の集合住宅で自宅兼事務所としているので何も環境は変わらないのだがこの頃、皆さんご自宅で一斉にリモートワークや授業を行うために弊害も起きている。

 ブロードバンド時代、高速大容量時代の良好環境なはずが両肩に猫が乗ったようにネット速度が落ちて重くなるのだ。いわば20年前のインターネットのような状態。蕎麦屋の出前が「今出ました!!」状態ではない。画像が届かない。 例えるならウーバーイーツのお兄さん達が縦横無尽の方向から全速力で配達に走ってきて玄関で並んでいる状態ぽいなあ。なぜかスマホまで重くなる。 なぜスマホまで?と思ったが?無線は家の同じルーターのwi-fiに接続しているので当然そうなるらしい。 動画や音楽の通信量は半端ない。またスマホの写真の解像度は進化が激しくタタミ一枚の大きさで印刷しても鮮明な写真になる容量である。 パパがママに「これからレモンサワー買って帰る♡」の簡潔メールの比ではないのです。 (だから工事屋さん!! デジカメで工事写真帳に貼る程度の写真はノーマルモードという解像度で撮ってもいいのです)

 さて、マンションには制限があり決まった容量しかないのでこんな時はパソコンにウイルスが移ったと思わないでルーターを一度リセットしてみるのがいい。こんな時はルーターをよく見ると緑色であったランプがオレンジになっていることが多い。リセットとは電源を数秒間抜いて差し替えるだけのことです。例えるなら「小人の掃除屋軍団がモップを持って一斉に電線内の清掃に来るようなものらしい。そして「4階の高校生は朝からずっとリモート授業受けていたよ」とおしゃべりの小人が呟いていた。  という事はないが・・・こんな話ってわかりますか?

(2021-12 未発表)*写真は20204月緊急事態宣言中 新宿西口の平日午後


21 思えば平成最後の年の出来事

2021-12-14 | エッセイ

思えば平成最後の年の出来事だった

 新年早々、成人の日も過ぎたある日、追突事故にあった。同乗していた愛犬共々、怪我がなかったのは不幸中の幸いと思っていたら翌日から声が出なくなった。  

その翌日に住宅相談を引き受けることになった。設計者として美声とダンディニズムを売りとしているワタクシにとって(ウソ)声を奪われるのは致命的であったが絞り出して相談者の方に電話を掛けた。

 ご相談内容は昨年父が他界した後、空き家になっている分譲マンションの間取り変更も含めたフルリフォームの依頼だった。  リニューアル後は、新婚の娘夫婦が住まわれるということだった。シンプルな数点のご要望に加え、三世代で住んでいた頃の娘の思い出の背比べをした付け柱を処分せずに何処かに残してほしいというものだった。

 その後、二度目かのお打ち合わせの時に驚くことがあった。 なんと全損の判定で廃車が決定したばかりの愛車と同じ、しかも同生産時期の車を奥様が所有していたのだ。 新車で購入以来十数年、家族のように接してきたそうで・・勝手な憶測だけど物を長く大切に使うという生活スタイルが見えたような気がした。時間が経つほど惚れ込んだデザインの完成された国産の小型車。そういうお客様の価値観がわかれば設計はそんなに苦労しない。

 工事は猛暑で現場も大変な夏だったが建設業者の経験豊富な技術力ときめ細かな対応でお客様に喜ばれる仕事ができた。そしてあの「柱のキズの背比べ柱」はクロゼットの奥で新しい部屋と成長した家族を見守っている。  

 

(2018-09 機関紙に寄稿)