58 和田掘廟所
■ 6月に母が亡くなり10月には二代目愛犬スタッフが虹の橋を渡った。 11月に入り早々、喪中はがきを出したら、書生時代に大変お世話になった故・W師匠(大学卒業後に勤めた設計事務所の所長)の奥様よりお電話を頂いた。
生前と同じ千葉の〇〇市にお住まいで88歳になられたという奥様は会話もしっかりしていて最近は膝が悪くなり愛犬のチワワを連れての散歩も大変だとかとか・・・そんな近況などお聞きになった後に椅子から転げ落ちるほどのことを知った。なんと15年前に亡くなられた師匠のお墓が甲州街道沿い明治大学横の築地本願寺和田掘廟所(ツキジホンガンジワダボリビョウショ)にあるということだったのだ。いつも使う道だし先週だってタイガースのAREグッズを買うため新宿に行く途中自転車で通った。なんてことだ、そういえば師匠の葬儀は築地本願寺で執り行った。奥様の実家は松原だった。しかし明大横のお墓は知っていたがあそこが本願寺の墓地で随分前から師匠がいらっしゃったなんて!!オーマイガー!!明大前なんて八幡山から駅4つ先じゃないか。というか何処にあっても師匠の墓参りに行くことさえ思いつかなかった自分の想像力の無さに辟易した。
僕は奥様に詫び状を書き、翌日師匠の元を訪れ墓前で不義理を詫びた。墓は納骨堂内にありで空調の効いた整然とした静かな場所だったがなぜか寂しそうだった。気さくだった師匠は「なんだ、知らなかったって! しょうがないなあ」といったような・・・「すみませんでした。これからはちょくちょく寄らせて頂きます。 またビール買ってきますね」と答えるのが精一杯だった。 (2023/1110 未発表)
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます