今年最初の松永先生のワイン会。
テーマは「ボルドー地方の変革 ~新世代の台頭と伝統シャトーの逆襲~」
昨日の大雪で名古屋も雪がたくさん残っているところがありましたが、大好きなボルドーがいただけるとあらば、寒いのなんて関係なし。
ボルドーはブルゴーニュ、シャンパーニュとともにフランス三大ワイン産地の1つで、世界中の名声を高め、世界中の生産者の目標になっていますが、一部の生産者への過度な人気集中のせいか、苦闘している生産者もたくさん増え、ボルドーは自然派ワインへの取り組みが最も遅れた為、旧スタイルへの非難を浴びることが増えてしまい、名声を失った伝統あるシャトーも増えたのも事実です。ボルドーは古くからのシャトーが多く、生産規模も大きいところが多く、ビジネスも古くから成熟しているため、過度な変化を好まなかったからでしょう。それを打破しようとしたのは新規参入者であり、マイノリティな新世代の生産者です。新しい試みでワインを作り始め、今まで補助品種だった品種も見直され、特徴のあるワインが注目されるようになってきました。現在のマーケットにおいては、自然派ワインへの取り組みは必須で、経営努力や品質向上はもちろんのこと、個性あるワインが求められています。しかしながら、トップシャトーのワインの価格は下がることを知らないという感じでなかなか手が出ませんから、お手頃な美味しいボルドーワインが出てくることはボルドー大好き人間にとっては有難いことです。伝統あるボルドー、世界に負けるなって感じです。
最初に白ワイン。ゲヴュルツトラミネールは参加者のお1人からの差し入れです。ご馳走さまでした。


GEWURZTRAMINER ゲヴュルツトラミネール
【生産地域】フランス、アルザス AOC Alsace
【生産者】PAUL ZINCK ポール・ジンク
【品種】ゲヴュルツトラミネール
【収穫年】2008年
【外観】グリーンがかったレモンイエロー
【香り】ライチ、桃、甘い果実の香り
【味わい】酸はしっかりしているが、口当たりが柔らかい、バランスがよい
Clos Floridene クロ・フロリデーヌ
【生産地域】フランス、ボルドー、グラーヴ地区 AOC Graves
【品種】ソーヴィニヨン・ブラン60%、セミヨン40%
【収穫年】2008年
【外観】濃いレモンイエロー、粘度は高い
【香り】樽香、甘い香り、焦げたスモーキーな香り
【味わい】酸はしっかりしているが、まったりとした味わい。
実はいただく前にセパージュを教えていただかなかったので、ブラインドティスティングすることにして、濃い色調と甘い香りから「セミヨン」と答えましたが、「ソーヴィニヨン」の比率が高かったです。甘い香りはセミヨンですがスモーキーな香りは明らかにソーヴィニヨンから来るものです。どちらが主要品種かなんて難しいですね。このワインは「マセラシオン・ペリキュレール」という醸造法を用いています。果実を破砕したあと果皮を取り除かず、果汁に漬け込んだまま低温で長く置き 香りの成分を余すところなく抽出し果実味を最大限に引き出す方法です。この方法によりアロマに複雑味と個性が生まれます。ドニ・デュブルデュー教授の信念によるもので、今ではほかの権威たちもこれを支持しています。デュブルデュー教授は、シャトー・カルボニュー、シャトー・ドゥ・フューザル、 シャトー・ラトゥール・マルティヤックなどの有名シャトーのコンサルタントを務めており、日本ではメルシャンのコンサルタントになっているそうです。

Chateau Fleur de Jean Gue Reserve シャトー・フルール・ド・ジャン・ゲイ レゼルヴ
【生産地域】フランス、ボルドー AOC Lalande-de-Pomerol
【品種】メルロ100%
【収穫年】2006年
【外観】紫がかった濃いルビー色
【香り】カシス、ブラックベリー
【味わい】酸味、苦味ともしっかりしている。まろやかな感じ。ミネラル感が十分感じられる。
バランスがよく、ボリューム感たっぷりのワインでした。約3,000円だそうですので、お手頃に美味しく楽しめそう。
Chateau Bolaire シャトー・ボレール
【生産地域】フランス、ボルドー AOC Bordeaux Superieur
【品種】プティ・ヴェルド39%、メルロ34%、カベルネ・ソーヴィニヨン27%
【収穫年】2006年
【外観】深めのルビー色
【香り】カシス、ブラックベリー
【味わい】タンニンがしっかりしている。時間が経つと、果実味が出てきて美味しくなってきました。
最初 正直香りが余りしなくて何の香りかよくわからなかったワインです。まだ若いです。プティ・ヴェルドは補助品種で使われることがほとんどですが、これを主要品種で使うとは個性ある造り手さんです。

Chateau Beaumont シャトー・ボーモン
【生産地域】フランス、ボルドー AOC Haut-Medoc Cru Bourgeois Superieur
【品種】カベルネ・ソーヴィニヨン46%、メルロ48%、カベルネ・フラン4%、プティ・ヴェルド2%
【収穫年】2006年
【外観】濃いガーネット色
【香り】カシス、ブラックベリー
【味わい】果実味がしっかりとして、酸味、渋味のバランスもよく、まろやかでコクがある。
あるフレンチレストランでいただいたことがありますが、この時はカチカチでもう少し寝かせた方が美味しく味わえるのではないかと思いましたが、今夜のは美味しくいただけました。
Chateau de Prade シャトー・ド・プラド
【生産地域】フランス、ボルドー AOC Cote de Castillon
【品種】メルロ100%
【収穫年】2000年
【外観】濃いガーネット色
【香り】カシス、ブラックベリー
【味わい】果実味がしっかりしている
有機農法を用いているようです。10年経っていますが、熟成感はそれほど感じられませんでした。

赤ワイン4種。左から上記テイスティングの順、フルール・ド・ジャン・ゲイ、シャトー・ボレール、シャトー・ボーモン、シャトー・ド・プラド。こうして見るとどれも同じに見えてしまいます(笑)シャトー・ボーモンが一番好みでした。
最後におまけ。先日近くのワインショップに行って、ワイン会の話をしたら、面白いワインがあるから持っていくといいよとオヤジさんが薦めて下さったワインです。ヴィンテージが1986年。25年も経っていて、価格は2,000円くらい。大丈夫か心配でしたが、1986年はビッグ・ビンテージ。皆さんといただくためお持ちしました。

Chateau Le Trehon シャトー・レ・トレフォン
【生産地域】フランス、ボルドー AOC Medoc
【品種】不明
【収穫年】1986年
【外観】褐色がかったレンガ色。濃くはない、むしろ淡い色調
【香り】枯れた感じ。
【味わい】意外にもフレッシュな感じです
ホントに25年も経っている?滓も全くないし、不思議です。いい状態で保管されていたのでしょうか。でも熟成しきって、飲み頃を通り越してしまった感じで、お世辞にも美味しいとは言えませんでした。シャトーですが、エチケットを見るとお城ではないです(笑)オヤジさ~ん、今日のは外れだよ~!でもオヤジさん、大好きです。色々ご存知で面白い方です。いつもお手頃の美味しいワインを薦めて下さいますが、たまに外れがあります。
今夜は皆さん、ごめんなさい!
テーマは「ボルドー地方の変革 ~新世代の台頭と伝統シャトーの逆襲~」
昨日の大雪で名古屋も雪がたくさん残っているところがありましたが、大好きなボルドーがいただけるとあらば、寒いのなんて関係なし。
ボルドーはブルゴーニュ、シャンパーニュとともにフランス三大ワイン産地の1つで、世界中の名声を高め、世界中の生産者の目標になっていますが、一部の生産者への過度な人気集中のせいか、苦闘している生産者もたくさん増え、ボルドーは自然派ワインへの取り組みが最も遅れた為、旧スタイルへの非難を浴びることが増えてしまい、名声を失った伝統あるシャトーも増えたのも事実です。ボルドーは古くからのシャトーが多く、生産規模も大きいところが多く、ビジネスも古くから成熟しているため、過度な変化を好まなかったからでしょう。それを打破しようとしたのは新規参入者であり、マイノリティな新世代の生産者です。新しい試みでワインを作り始め、今まで補助品種だった品種も見直され、特徴のあるワインが注目されるようになってきました。現在のマーケットにおいては、自然派ワインへの取り組みは必須で、経営努力や品質向上はもちろんのこと、個性あるワインが求められています。しかしながら、トップシャトーのワインの価格は下がることを知らないという感じでなかなか手が出ませんから、お手頃な美味しいボルドーワインが出てくることはボルドー大好き人間にとっては有難いことです。伝統あるボルドー、世界に負けるなって感じです。
最初に白ワイン。ゲヴュルツトラミネールは参加者のお1人からの差し入れです。ご馳走さまでした。


GEWURZTRAMINER ゲヴュルツトラミネール
【生産地域】フランス、アルザス AOC Alsace
【生産者】PAUL ZINCK ポール・ジンク
【品種】ゲヴュルツトラミネール
【収穫年】2008年
【外観】グリーンがかったレモンイエロー
【香り】ライチ、桃、甘い果実の香り
【味わい】酸はしっかりしているが、口当たりが柔らかい、バランスがよい
Clos Floridene クロ・フロリデーヌ
【生産地域】フランス、ボルドー、グラーヴ地区 AOC Graves
【品種】ソーヴィニヨン・ブラン60%、セミヨン40%
【収穫年】2008年
【外観】濃いレモンイエロー、粘度は高い
【香り】樽香、甘い香り、焦げたスモーキーな香り
【味わい】酸はしっかりしているが、まったりとした味わい。
実はいただく前にセパージュを教えていただかなかったので、ブラインドティスティングすることにして、濃い色調と甘い香りから「セミヨン」と答えましたが、「ソーヴィニヨン」の比率が高かったです。甘い香りはセミヨンですがスモーキーな香りは明らかにソーヴィニヨンから来るものです。どちらが主要品種かなんて難しいですね。このワインは「マセラシオン・ペリキュレール」という醸造法を用いています。果実を破砕したあと果皮を取り除かず、果汁に漬け込んだまま低温で長く置き 香りの成分を余すところなく抽出し果実味を最大限に引き出す方法です。この方法によりアロマに複雑味と個性が生まれます。ドニ・デュブルデュー教授の信念によるもので、今ではほかの権威たちもこれを支持しています。デュブルデュー教授は、シャトー・カルボニュー、シャトー・ドゥ・フューザル、 シャトー・ラトゥール・マルティヤックなどの有名シャトーのコンサルタントを務めており、日本ではメルシャンのコンサルタントになっているそうです。

Chateau Fleur de Jean Gue Reserve シャトー・フルール・ド・ジャン・ゲイ レゼルヴ
【生産地域】フランス、ボルドー AOC Lalande-de-Pomerol
【品種】メルロ100%
【収穫年】2006年
【外観】紫がかった濃いルビー色
【香り】カシス、ブラックベリー
【味わい】酸味、苦味ともしっかりしている。まろやかな感じ。ミネラル感が十分感じられる。
バランスがよく、ボリューム感たっぷりのワインでした。約3,000円だそうですので、お手頃に美味しく楽しめそう。
Chateau Bolaire シャトー・ボレール
【生産地域】フランス、ボルドー AOC Bordeaux Superieur
【品種】プティ・ヴェルド39%、メルロ34%、カベルネ・ソーヴィニヨン27%
【収穫年】2006年
【外観】深めのルビー色
【香り】カシス、ブラックベリー
【味わい】タンニンがしっかりしている。時間が経つと、果実味が出てきて美味しくなってきました。
最初 正直香りが余りしなくて何の香りかよくわからなかったワインです。まだ若いです。プティ・ヴェルドは補助品種で使われることがほとんどですが、これを主要品種で使うとは個性ある造り手さんです。

Chateau Beaumont シャトー・ボーモン
【生産地域】フランス、ボルドー AOC Haut-Medoc Cru Bourgeois Superieur
【品種】カベルネ・ソーヴィニヨン46%、メルロ48%、カベルネ・フラン4%、プティ・ヴェルド2%
【収穫年】2006年
【外観】濃いガーネット色
【香り】カシス、ブラックベリー
【味わい】果実味がしっかりとして、酸味、渋味のバランスもよく、まろやかでコクがある。
あるフレンチレストランでいただいたことがありますが、この時はカチカチでもう少し寝かせた方が美味しく味わえるのではないかと思いましたが、今夜のは美味しくいただけました。
Chateau de Prade シャトー・ド・プラド
【生産地域】フランス、ボルドー AOC Cote de Castillon
【品種】メルロ100%
【収穫年】2000年
【外観】濃いガーネット色
【香り】カシス、ブラックベリー
【味わい】果実味がしっかりしている
有機農法を用いているようです。10年経っていますが、熟成感はそれほど感じられませんでした。

赤ワイン4種。左から上記テイスティングの順、フルール・ド・ジャン・ゲイ、シャトー・ボレール、シャトー・ボーモン、シャトー・ド・プラド。こうして見るとどれも同じに見えてしまいます(笑)シャトー・ボーモンが一番好みでした。
最後におまけ。先日近くのワインショップに行って、ワイン会の話をしたら、面白いワインがあるから持っていくといいよとオヤジさんが薦めて下さったワインです。ヴィンテージが1986年。25年も経っていて、価格は2,000円くらい。大丈夫か心配でしたが、1986年はビッグ・ビンテージ。皆さんといただくためお持ちしました。

Chateau Le Trehon シャトー・レ・トレフォン
【生産地域】フランス、ボルドー AOC Medoc
【品種】不明
【収穫年】1986年
【外観】褐色がかったレンガ色。濃くはない、むしろ淡い色調
【香り】枯れた感じ。
【味わい】意外にもフレッシュな感じです
ホントに25年も経っている?滓も全くないし、不思議です。いい状態で保管されていたのでしょうか。でも熟成しきって、飲み頃を通り越してしまった感じで、お世辞にも美味しいとは言えませんでした。シャトーですが、エチケットを見るとお城ではないです(笑)オヤジさ~ん、今日のは外れだよ~!でもオヤジさん、大好きです。色々ご存知で面白い方です。いつもお手頃の美味しいワインを薦めて下さいますが、たまに外れがあります。
今夜は皆さん、ごめんなさい!