松永先生のワイン会
テーマは「アルザスの今 ~自然派ワインの浸透と土地のプライオリティ~」
アルザスのワインと言えば、ぶどう品種が書かれていて、細長い瓶、すっきりとした、どちらかというと辛口の白ワインがイメージにありますが、ボルドーやブルゴーニュに比べるとコスパは素晴らしいが、個性は余りないというのが多かったようです。
しかしながら、マルセル・ダイスやツィント・ウンブレヒトといった、ビオディナミを実践した生産者達が、土壌の個性を大切にすべきと、今までアルザス+ぶどう品種しか書かれていなかったワインに、畑名や生産者名を記載できるようにし、今ではぶどう品種を記載せず、畑名と生産者のみの表記のワインが生まれています。ほとんどの生産者が自然派、ビオディナミの生産者で、小規模でありながら評価の高いものが次々と出てきて、注目を集めているようです。
Stoeffler Riesling ストフラー リースリング
【生産地域】フランス、アルザス、バール村 AOC Alsace
【生産者】Domaine Stoeffeler ストフラー
【品種】リースリング
【収穫年】2008年
【外観】光沢のある、緑色を帯びた、淡いレモンイエロー、粘度は中程度
【香り】マスカット系の香り、柔らかい、やさしい感じの甘い香り
【味わい】多少甘味のある、ミネラリー
バール村はアルザスの北、すなわちライン川の下流の方の村です。この辺りのワインは柔らかい感じのものが多いようです。
アルザスのリースリングはドイツのリースリングと違って、オイリッシュな香りが少ないがいいですね。
Riesling CUVEE DREI EXA リースリング キュヴェ・ドレイ・イクサ
【生産地域】フランス、アルザス、エギスハイム村 AOC Alsace
【生産者】Paul Ginglinger ポール・ジャングランジュ
【品種】リースリング
【収穫年】2009年
【外観】光沢のある、緑色を帯びた、淡いレモンイエロー(ストフラーより濃い)、粘度は強い
【香り】柑橘系、ミネラリー
【味わい】ミネラリー(ストフラーよりミネラル感がある)、強い酸、余韻はストフラーより長い
「ドレイ・イクサ」と名付けたように辛口に仕上げたリースリングです。シャンパーニュの甘辛度で言えばエクストラ・ブリュット。とても酸が強くて、ミネラル感がたっぷり。ストフラーに甘味を感じたので飲み比べるととてもドライ!
Hering ROSENEGERT ヘリング ローゼンエーゲルト
【生産地域】フランス、アルザス、バール村
【生産者】Domaine Hering ドメーヌ・ヘリング
【品種】リースリング50%、ミュシュカ、ゲヴェルツ、ピノ・グリ、ピノ・ブランなど各10%くらい
【収穫年】2010年
【外観】光沢のある、緑色を帯びた、淡いレモンイエロー、粘度は中程度
【香り】ライチ、マスカット、甘いフルーツ、
【味わい】甘味を感じる、ミネラリー、強い酸
日本で初輸入されたばかりです。
異なるぶどうを密植して栽培して、それを同じタンクに入れて醸造する「混植混醸」で造られたワインです。
アルザスには異なるぶどう品種をブレンドしてよいEdelzawicker(エデルツヴィッカー)というAOCがあります。
ゲヴェルツトラミネール特有のライチの香りとミュスカのマスカットの甘いフルーティな香りがして、磨ぎすまれたしっかりとした酸やミネラリー感もあって、それぞれのぶどうの特徴が出ていながらバランスのいい、とても美味しいワインでした。
Alsace Grand Cru Zinnkoeple Les Sinneles アルザス・グラン・クリュ・ツインコッフレ レ・シネレ
【生産地域】フランス、アルザス、ヴェスタールテン村 AOC Alsace Grand Cru
【生産者】Domaine Eric Rominger エリック・ロマンジェ
【品種】リースリング
【収穫年】2004年
【外観】光沢のある、麦藁色に近い、濃い黄色、粘性は強い
【香り】過熟した、シェリーに近い香り、蜂蜜、どちらかと言えば柑橘系。時間が経つと多少オイリッシュな感じが出てきた。
【味わい】ミネラリー、しっかりとした酸、コクとボリュームがある
アルザス・グラン・クリュのワインは初めてです。ヴァンタンジュ・タルティヴ(遅摘み)はこんな感じなのでしょうか。
リースリングも熟成するとこうなるのでしょうか、最初、シェリーにも近い少し苦手な香りだったのですが、味わいはコクがあってしっかりドライで良かったです。時間をかけていただくと美味しいと思いました。
Pinot Noir Bollenberg Harmonie ピノ・ノワール ボランベルク アルモニー
【生産地域】フランス、アルザス、オルシュヴィール村 AOC Alsace
【生産者】Domaine ZUSSLIN VALENTIN チュスラン・ヴァランタン
【品種】ピノ・ノワール
【収穫年】2007年
【外観】光沢のある、透き通った、淡いルビー色
【香り】赤い果実、苺ジャム、ミネラル、樽香、多少腐葉土の香り
【味わい】果実味のある、フレッシュな、ミネラリー、しっかりとした酸、渋味は穏やか
ボランベルクという畑で造ったワイン。
アルザスのピノ・ノワールも初めていただきました。色と香りからピノ・ノワールだと思いますが、ブルゴーニュのピノ・ノワールと違うのはミネラル感がたっぷりあること。すっきり、爽やかはピノ・ノワールという感じです。
この2本は参加者の方からの差し入れです。シードルは最初にいただき、ポマールは最後にいただきました。ご馳走さまでした!
CIDRE DE TSUGANE シードル・ド・ツガネ
【生産地域】日本、山梨県
【生産者】フジッコワイナリー株式会社
【品種】りんご(ふじ)
国産のシードル。スパークリングです。乾杯~!
TSUGANE(津金)は山梨県のりんご産地。
香りはりんごですが、味わいは苦味と酸味がありました。普段いただかない、面白いものをいただき有難うございました。
Pommard ポマール
【生産地域】フランス、ブルゴーニュ、ポマール AOC Pommard
【生産者】HUBERT D'ARNONVILLE ユベール・ダーノンヴィル
【品種】ピノ・ノワール
アルザスのピノ・ノワールの後にいただきましたので、違いがわかりました。こちらはアルザスよりミネラル感は少ないです。
味わい深いピノ・ノワールでした。有難うございました。
おつまみは先生お手製のきのこのマリネとアルザス名物「シュークルート」、ソースはリースリングを1本まるごと使ったソース、とても美味しかったです。お手製なのが嬉しい♪ チーズもアルザスのマンステールでした。
松永先生、皆さま、有難うございました。
テーマは「アルザスの今 ~自然派ワインの浸透と土地のプライオリティ~」
アルザスのワインと言えば、ぶどう品種が書かれていて、細長い瓶、すっきりとした、どちらかというと辛口の白ワインがイメージにありますが、ボルドーやブルゴーニュに比べるとコスパは素晴らしいが、個性は余りないというのが多かったようです。
しかしながら、マルセル・ダイスやツィント・ウンブレヒトといった、ビオディナミを実践した生産者達が、土壌の個性を大切にすべきと、今までアルザス+ぶどう品種しか書かれていなかったワインに、畑名や生産者名を記載できるようにし、今ではぶどう品種を記載せず、畑名と生産者のみの表記のワインが生まれています。ほとんどの生産者が自然派、ビオディナミの生産者で、小規模でありながら評価の高いものが次々と出てきて、注目を集めているようです。
Stoeffler Riesling ストフラー リースリング
【生産地域】フランス、アルザス、バール村 AOC Alsace
【生産者】Domaine Stoeffeler ストフラー
【品種】リースリング
【収穫年】2008年
【外観】光沢のある、緑色を帯びた、淡いレモンイエロー、粘度は中程度
【香り】マスカット系の香り、柔らかい、やさしい感じの甘い香り
【味わい】多少甘味のある、ミネラリー
バール村はアルザスの北、すなわちライン川の下流の方の村です。この辺りのワインは柔らかい感じのものが多いようです。
アルザスのリースリングはドイツのリースリングと違って、オイリッシュな香りが少ないがいいですね。
Riesling CUVEE DREI EXA リースリング キュヴェ・ドレイ・イクサ
【生産地域】フランス、アルザス、エギスハイム村 AOC Alsace
【生産者】Paul Ginglinger ポール・ジャングランジュ
【品種】リースリング
【収穫年】2009年
【外観】光沢のある、緑色を帯びた、淡いレモンイエロー(ストフラーより濃い)、粘度は強い
【香り】柑橘系、ミネラリー
【味わい】ミネラリー(ストフラーよりミネラル感がある)、強い酸、余韻はストフラーより長い
「ドレイ・イクサ」と名付けたように辛口に仕上げたリースリングです。シャンパーニュの甘辛度で言えばエクストラ・ブリュット。とても酸が強くて、ミネラル感がたっぷり。ストフラーに甘味を感じたので飲み比べるととてもドライ!
Hering ROSENEGERT ヘリング ローゼンエーゲルト
【生産地域】フランス、アルザス、バール村
【生産者】Domaine Hering ドメーヌ・ヘリング
【品種】リースリング50%、ミュシュカ、ゲヴェルツ、ピノ・グリ、ピノ・ブランなど各10%くらい
【収穫年】2010年
【外観】光沢のある、緑色を帯びた、淡いレモンイエロー、粘度は中程度
【香り】ライチ、マスカット、甘いフルーツ、
【味わい】甘味を感じる、ミネラリー、強い酸
日本で初輸入されたばかりです。
異なるぶどうを密植して栽培して、それを同じタンクに入れて醸造する「混植混醸」で造られたワインです。
アルザスには異なるぶどう品種をブレンドしてよいEdelzawicker(エデルツヴィッカー)というAOCがあります。
ゲヴェルツトラミネール特有のライチの香りとミュスカのマスカットの甘いフルーティな香りがして、磨ぎすまれたしっかりとした酸やミネラリー感もあって、それぞれのぶどうの特徴が出ていながらバランスのいい、とても美味しいワインでした。
Alsace Grand Cru Zinnkoeple Les Sinneles アルザス・グラン・クリュ・ツインコッフレ レ・シネレ
【生産地域】フランス、アルザス、ヴェスタールテン村 AOC Alsace Grand Cru
【生産者】Domaine Eric Rominger エリック・ロマンジェ
【品種】リースリング
【収穫年】2004年
【外観】光沢のある、麦藁色に近い、濃い黄色、粘性は強い
【香り】過熟した、シェリーに近い香り、蜂蜜、どちらかと言えば柑橘系。時間が経つと多少オイリッシュな感じが出てきた。
【味わい】ミネラリー、しっかりとした酸、コクとボリュームがある
アルザス・グラン・クリュのワインは初めてです。ヴァンタンジュ・タルティヴ(遅摘み)はこんな感じなのでしょうか。
リースリングも熟成するとこうなるのでしょうか、最初、シェリーにも近い少し苦手な香りだったのですが、味わいはコクがあってしっかりドライで良かったです。時間をかけていただくと美味しいと思いました。
Pinot Noir Bollenberg Harmonie ピノ・ノワール ボランベルク アルモニー
【生産地域】フランス、アルザス、オルシュヴィール村 AOC Alsace
【生産者】Domaine ZUSSLIN VALENTIN チュスラン・ヴァランタン
【品種】ピノ・ノワール
【収穫年】2007年
【外観】光沢のある、透き通った、淡いルビー色
【香り】赤い果実、苺ジャム、ミネラル、樽香、多少腐葉土の香り
【味わい】果実味のある、フレッシュな、ミネラリー、しっかりとした酸、渋味は穏やか
ボランベルクという畑で造ったワイン。
アルザスのピノ・ノワールも初めていただきました。色と香りからピノ・ノワールだと思いますが、ブルゴーニュのピノ・ノワールと違うのはミネラル感がたっぷりあること。すっきり、爽やかはピノ・ノワールという感じです。
この2本は参加者の方からの差し入れです。シードルは最初にいただき、ポマールは最後にいただきました。ご馳走さまでした!
CIDRE DE TSUGANE シードル・ド・ツガネ
【生産地域】日本、山梨県
【生産者】フジッコワイナリー株式会社
【品種】りんご(ふじ)
国産のシードル。スパークリングです。乾杯~!
TSUGANE(津金)は山梨県のりんご産地。
香りはりんごですが、味わいは苦味と酸味がありました。普段いただかない、面白いものをいただき有難うございました。
Pommard ポマール
【生産地域】フランス、ブルゴーニュ、ポマール AOC Pommard
【生産者】HUBERT D'ARNONVILLE ユベール・ダーノンヴィル
【品種】ピノ・ノワール
アルザスのピノ・ノワールの後にいただきましたので、違いがわかりました。こちらはアルザスよりミネラル感は少ないです。
味わい深いピノ・ノワールでした。有難うございました。
おつまみは先生お手製のきのこのマリネとアルザス名物「シュークルート」、ソースはリースリングを1本まるごと使ったソース、とても美味しかったです。お手製なのが嬉しい♪ チーズもアルザスのマンステールでした。
松永先生、皆さま、有難うございました。