気ままにぶらり旅日記

山や森のレポート&日々の雑記

2015.1 雪山登山教室 (1日目)

2015-02-02 | 八ヶ岳・清里
2015年1月24日(土)~25日(日)

行先:根石岳・硫黄岳(冬の雪山登山教室)
行程:(1日目)夏沢鉱泉~根石岳~根石岳山荘(泊)
   (2日目)根石岳山荘~硫黄岳~夏沢鉱泉(昼食・入浴)

 本格雪山登山の技術を学びたく、夏沢鉱泉主催の雪山登山教室に参加しました。
 極度の冷え性女の私ですが、スノーシュートレッキング、軽アイゼンでの雪山登山と
 数年前から少しずつ雪山に行くようになりました。
 そしていつしか本格的な雪山にも行ってみたいと思うように。

 だけど私の周りには本格的な雪山登山をしている方はほとんどおらず、
 本やネットで情報収集し、独学で知識を得るくらいでした。
 でもやっぱり誰かにアイゼン歩行やピッケルの使い方等を教えていただいて、
 ちゃんと雪山を歩けるようになりたい!
 周囲の方に負担をかけないようになりたい!

 そんなわけで、雪山登山教室に参加させていただいたのでした。

 スタートは夏沢鉱泉から。
 茅野駅から夏沢鉱泉までの送迎サービスを利用させていただきました。
 茅野駅から桜平までは普通車、桜平から夏沢鉱泉までは雪上車に乗り換えです。
 (安全のため、送迎が桜平までになることもあるそうです)
 雪上車に乗ったのは初めてで、ドキドキしました。

 定員5名の登山教室ですが、今回の参加者は私を含めて女性2名。
 しかも、もう一人の方(Aさん)は2日前に参加申し込みされたそうで、
 途中までは私一人だったよう。
 1~2名でも催行していただけ、とてもありがたかったです

 早めの昼食後、根石岳へと向かいます。
 講師は、八ヶ岳山岳ガイド所属の谷さんです。
 まずはパッキングのチェックから。
 落し物をしないよう、荷物はザックの中へ。
 ピッケルのくくりつけ方が間違っているとご指摘いただきました
 (違っているのは分かっていた確信犯

 その次に、雪山登山で大切な3カ条を教えていただきました。
 ・スピード(準備など)が命
 ・絶対に転ばない
 ・一番怖いのは風

 外に出て、オーバーグローブを付けた状態でアイゼンを装着。
 (私のグローブは一体型なので、厚手のグローブを付けた状態で装着)
 オーバーグローブを付けた状態で何でもできるようにならないとダメだそう。
 薄手のグローブでしか付けたことがなかったので、感覚に慣れるまで一苦労。
 でも少し経ったらなんとなく感覚を覚えました

 ザックはジャケットのフードを被ってから背負うことも教えていただきました。
 フードがザックと背中の間に挟まれてしまうと、いざフード被ろうとした時に手間どるからだそう。
 何事もスピードが命だそうです。

 前回の陣馬山に引き続き、今回もお天気に恵まれ、
 小屋の前からは、北アルプスの山並みが見えました
 大キレット、槍・穂高連峰、常念岳、大天井岳。
 でも、「穂高の左に見える白い山は何か分かる?」 と谷さんに聞かれ答えられず。
 答えは翌日まで教えてもらえませんでしたが、「霞沢岳」でした。
 

 12:10
 前後の人でお互いの装備のチェックし、準備が整ったら出発です。
 出発時の気温はマイナス10度くらい。
 太陽は眩しいですが、立ち止まっていると保温材入りの靴でも足先が痺れてきます。
 (めちゃめちゃ冷え性なのです・・・なのに雪山に魅了されているという

 真っ青な空、輝く太陽。
 

 八分立ての生クリームのような雪。
 

 

 今日来られて良かった・・・
 自然に顔がほころんで、にやけた顔がもどりません(苦笑)
 はい、自他共に認める山ばかです

 少し登ったところで振り向くと、乗鞍岳が見えました。
 トンガリ山容が目印?
 
 
 アップ
 


 樹氷を楽しみにしていたのですが、ここ数日の晴天と暖かさで溶けてしまったよう。
 ちょっと残念。 次回来た時は見てみたいです。

 今年は雪の重みによる倒木が多いとのこと。
 倒木の残骸が残っている個所もありました。
 先日、小屋の方が倒木の処理をしたあとだそうです。
 時折横倒し気味の木をくぐりました。
 雪山を歩く時には、こういった倒木の危険性や、雪が上から落ちてこないか
 雪崩がおきそうな場所で無いかなど、リスクを考えながら歩くことも大切とのこと。

 その他、凍裂、木の名前や花の名前の方言(?)などについて教えていただきました。
 オオシラビソは、東北地方では「アオモリトドマツ」とよばれているそう。
 そういえば、八幡平でも「アオモリトドマツ」でした。
 (レポではオオシラビソと書いたけど


 オーレン小屋の少し手前で、赤岩の頭が見えてきました。
 当初、2日目に硫黄岳から赤岩の頭を通って夏沢鉱泉に下山予定でしたが、
 雪崩の危険性があるので、夏沢峠経由で下山に変更とのことでした。
 

 深い青色の空と、真っ白な雪をまとった森
 


 13:10 オーレン小屋
 冬期は休業ですが、避難小屋として一部開放されているそうです。
 

 森の中ではあまり風を感じませんでしたが、硫黄岳の稜線は吹雪いているよう。
 明日は風は弱まっているかな・・・

 オーレン小屋から箕冠山(みかぶりやま)へ。
 この道を歩くのは帽子を落とした時以来で、3年半ぶりの2度目。
 あの時は6月中旬で、箕冠山にはまだ少し雪が残っていたっけ。
 初日は雨で、翌日はガスで。
 落とした帽子を探しに、夏沢峠から根石岳まで行ったけれど見つからなくて、
 歩く予定ではなかった白砂新道は、残雪あり、アイスバーンありで泣きが入って。
 歩いていたらそんなことを思い出し、思わず思い出し笑い。
 そう、あの帽子はきっと北八ヶ岳が好きだったんだよね。 
 1度目は拾っていただいて戻ってきたけれど、2度目は見つからなかった帽子。
 (でも落し物は厳禁!) ※その時の記事はこちら → 2011.6 南北八ヶ岳
 

  


 振り返れば木々の間から硫黄岳の爆裂火口が見え隠れ。
 箕冠山まではあと少し。
 山頂ぽくないのは知っているけど(笑)
 


 14:50 箕冠山
 夏沢峠からの道との合流地点でもあります。
 

 夏沢峠方面
 

 

 ここから根石岳まではあと少し。
 そしてこの先から植生は大きく変わります。
 いったん下って標高は下がるけれど、ハイマツ帯、岩稜帯と植生が変わっていく。
 通常は標高があがると森林限界を超えてハイマツ帯になるのだけれど、
 根石岳付近は年中強風がふくため植物が育ちにくく、このような植生になったのだそう。

 ここでストックからピッケルに交換。
 薄手の手袋から厚手の手袋に。
 (途中暑くなって薄手の手袋に替えてました)

 谷さんから、ピッケルの持ち方・使い方、アイゼン歩行時の足の置き方、
 風の受け方等を教えていただきました。

 ひととおりのレクチャーが済んだ後、いよいよ根石岳への稜線へ。

 稜線に出たーーー!!
 
 景色最高ーーー

 でも風が強いーーー

 めっちゃ顔が痛いーーー

 というわけで、この時の写真は余裕が無くて撮れませんでした
 稜線に出た瞬間、これまでの気候とがらっと変わりました。

 さすが、一年を通して強風がふくという根石岳山荘付近。
 期待を裏切らない(?)強風に、つい笑ってしまいました。
 でも飛ばされるほどの強風でなくて良かったです
 (吹き飛ばされそうな風に遭い、はいつくばった方の話を聞いたことがあるので。。。)

 気温自体はそれほど低くないと思うのですが、風の影響で顔と手足は痺れてきます。
 とにかく顔と指先が痛い!
 最初は笑っていたけれど、しばらくしたら顔がひきつりはじめました。。。
 「一番怖いのは風」 そのとおりだと感じた瞬間でした。

 ひと登りして根石岳へ。
 寒いけれど良い景色
 爆裂火口、迫力満天!!
 根石岳山荘前は強風で雪が吹き飛んで、あまり雪がありません。
 

 

 

 反対側には天狗岳
 近すぎてフレームに入りきりません(苦笑)
 

 
 
 数枚写真を撮ったのち、天狗岳方面に少し下りて、アイゼン歩行の練習。
 ピッケルは地球の中心に向かってしっかり差す!
 足は逆八の字! ピッケルは山側に持つ!
 谷さんにご指導いただきながら登ったり、下ったり。

 16時頃まで練習したのち山小屋へ。
 初日はこんな感じで終了したのでした。

 
 ~2日目に続く~

 


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2 コメント

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Unknown (もも)
2015-02-03 22:57:07
こんにちは。まってました登山教室レポ!
ガイド谷さんだったんですね。私も谷さんでしたよ。
「地球の中心に向かってさす。」。私たちの時もず~と
言ってたなぁ。私はガイドさんといくツアーははじめてで他のガイドさんは知らないけど、谷さん味があってよかったです(笑)。それにしても女性2人とは贅沢なツアーでしたね。私のときは私以外男性(おじさま多し)でしたよ。レポ読んでたらまた行きたくなってしまいました。続き楽しみにしてます。
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Unknown (m109)
2015-02-03 23:14:28
ももさま

雪山登山教室は谷さんが担当のようです。
「地球の中心に向かって刺す」 と 「スピードが命」 が頭にめちゃめちゃ残っています
参加者2名はアットホームな感じで、本当に贅沢でした☆
2日目、谷さんにちょっとおちょくられました(詳細はレポにて)
冬の八ヶ岳良かったです ももさまもぜひ!
記事を書きながら、また行きたくなりました。
ももさまとも山でお会いしてみたいです☆
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