森えるのロースクール受験記!!

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気持ち。

2010年06月17日 05時17分08秒 | Weblog
捨て猫を拾いました。
法律家を目指しているのに、拾った人の所有物になることすら
知りませんでした。

えるは、むやみやたらに捨て猫を拾う人ではありません。
むしろ、飼うこともできないだろうし、
拾ってはいけないと思っていました。

学校近くの小道で。
目のつぶれた小さな小さな子猫が横たわっていました。
最初、死体かな、と思いました。
ところが、暑さをよけるために、ずりずりと動いていました。
「生きている!!!」
はえがたかり、一生懸命払うこの子猫を、ほっておけるでしょうか。
目がつぶれているのかと思いました。
だから。
すぐに、近くの動物病院へと連れて行きました。

ここからが、騒動です。。
動物病院の医者の倫理とは?
喧嘩もしたし、ある意味納得したし、今後の参考になったし。
聞いてください。

時間外(10分くらい過ぎ)について、でも入れてもらえたのはよし
としよう。
医院長がいて、その方が診察。
「目が、いたずらされているのではないかと。。。」

無理やり開ける。。。
緑色の液体が目からでてくる。。
目が腐ってでてきているのかと思った。。。
「うみが、溜まっています。けれど、つぶれてはいないようです。
いたずらではなくて、弱ってうんでしまったのでしょう。」
で。ここから、

「で、この猫、どうするのですか?お金も治療にはかかりますよ。」

そうでしょう。医者だって商売、そりゃわかります。
捨て猫を拾ったのは初めてだし、えるは正直どのくらいかかるのか、
どうしていいのかよく考えてませんでした。
ただ、目の前の消え行きそうな命を、どうにかして救いたい、
その思いだけでした。

治療費は、数万円、と言われました。
即入院だそうです。
数万円ていくらくらいですか?
明確には全く答えてくれません。
ただ、言えるのは、払わないなら、治療しない。安楽死だと。。

目の前の命を安楽死?
絶対できません。
出来る人の気が知れない。
正直、頭で分かっていても、実際目の前にして出来る人が
いたらお目にかかりたいくらい、無理でした。
当然です。

「分かりました。よろしくおねがいします」
「学生であることは考慮します」(のちに全く考慮されないことが判明 怒)

こんなやりとりで、土曜日の午後に入院。
日曜日。
診察時間内に今度は来てください、と言われた。
日曜日は、時間内にはいけなかった。
この日に、チラシを作り、友達に電話をし、里親を探すこと、これから
入院から帰ってきたら、1,2ヶ月は預かり、里親の所にいくまでに、
6時間後とにミルクもしなければいけない。
学校の試験と両立できるのか。
私は、この子を幸せにできるのか。
正直、眠れなかった。考えて考えて、調べて調べて。
えるが拾った猫より、もっともっとひどい子猫もいて、でも元気にすくすく
育っている子もいた。
考え過ぎて、ご飯もたべれなかった。

月曜日。
朝九時。電話が鳴る。
気がつかない。
後に気がつく。
朝十時半。
「猫が死にました。死体を引き取りに来てください。」

ーーーーーーーーーー。

いったいどういうことだろう。
「一万六千円です。」
一気に不信感が走った。
昨日の今日で、死んだ?
五分五分ってこういうこと?
治療費目当て?
こうなること、もっと説明してもいいんじゃない?
最初から分かっていたの?
治療の最中は外に出されていたわけで、
ほとんど、動物病院に連れてきてから会っていない。
こんなことって。
頭の中がぐるぐる回った。

とりあえず、病院へ行こう。
すぐ行った。

受付へ行く。
「えるです。」
「はい。えるさんですね。」

次の言葉が許せなかった。

「先に、お会計いいですか。」

完全に、キレタ。
本気で、キレタ。

「猫に会って、先生に会ってからでいいですか。」

えるが、最初治療費を気にしただろうから、ちゃんと
明細はだしてきた。不当に高いものは無かっただろうし、
犬を飼っているえるからすれば、まあまあの値段。
(ま、ネットをみると、捨て猫は無料、あるいは半額の所
もあるし、全く学生ってことは考慮されていなかったんだ
けどね)
値段じゃない。

子猫を預かりました。死にました。死体を引き取りに
来てください。
流れ作業?

診察室に入った。

ーーー医院長がいない。どこかに行っているらしい。
ぶちっ。
「納得できません。」
完全にキレテ、ここからはがんがん話した。
24時間体制っていつ死んだかも分からないのですか?
医院長の自宅って隣ですよね。(ベンツ乗って、向かいには
アパート経営までしている。金満動物病院?)

説明に来た医師は、どんな治療をしたのか、説明をざっと
してくれた。
うんうん、納得できる部分がある。
この人は、お金目当てで治療しているのではないだろう。
「どうか、私たちも手を尽くしたことを分かってください。」

医者は、委任契約で、請負契約ではない。
つまり、仕事の完成を目的としているのではないのだ。
だから、完治を約束しているのではない。
治療行為をするだけなのだ。
でも。
そこには、「最善の治療」や「医師としての倫理観」も
含まれるのではないだろうか。
想像してほしい。
親が死んだとして、病院から連絡があって向かう。
受付で、来ましたと伝える。
その時に、「お会計先にいいですか。」
ありえない事ではなかろうか。
そんなこと、契約の内容には無くても、医者の倫理観として
どうか。
いや、そもそも、医者として、説明義務はあるだろう。

「入院させました。命を助けたいからこそ、ここに連れてきました。
子猫に会ったのは、土曜日で、すぐに帰宅。そして月曜日の今日、
子猫が死にました。こんなので、納得できますか?最低限、
治療をした医院長の説明を聞かない限りは、死体も引き取りたくないし、
料金もはらいません。もちろん料金は支払います。でも、説明が
先です。」

かなり強い調子で言った。
後日医院長から、治療方針に不満があるのか、と言われるくらい
すごい剣幕だったのだろう。

えるは、このまま子猫を引き取ったのでは、医院長は自分の説明
責任を果たしてくれないと思った。
誰だってそうでしょう。
お金もらってしまえばこっちのもの。
その後の対応はいい加減になるでしょう。
助けたかった命。
出来なかった無力な自分。
どうしても、終わりに出来なかった、医院長自身の説明を聞くまで。

「明日、午前中にお電話ください」
そこで、医院長とのアポをとる約束をした。

次の日、お昼に約束がとれた。
行った。
警戒心丸出しの態度。
自分の非を言われるのが嫌なのだろう。
ありありと分かる。
馬鹿じゃないから、まず、自分の保身が先決する。その気持ちも分かる。
けれど、そうじゃないでしょう。

「24時間体制らしいですけれど、何時くらいに亡くなったのですか。」

「うちは24時間体制じゃないです。っていうか、24時間体制っていうのは、
人件費的にも無理です。-------」

はあ。。。。。。。
えるが、夜中無責任じゃないの?と責めると勘違いして、言い訳の嵐。

でも、この人、本当は動物好きなんじゃないの?っていう態度も見え隠れ
する。まあ、もちろん動物病院の医者なんだから、動物好きなんだろう
けれど、どうも、医者になりたての、動物に対する神聖な救おうって気持ち
が、金で薄れてきている印象がある。(金だけっていうより、おじさんになって
熱意が薄れて、楽しようって態度が見え隠れするって感じかな。)
議論がずれている。えるは、責任追及をしたいのではない。
説明責任を果たしてもらいたいだけ。

「24時間体制云々を言っている訳ではない。
ー(子猫へのおもいを述べる)
ー(受付の対応を述べる)
ー(子猫がどんな風にがんばったのかしりたいと述べる)」

あっ。
と医院長が止まった。じぶんの非も分かったのだろう。
そして、えるが子猫に対して愛情を持っていると分かって嬉しそうでも
ある。
この人よく分からない。
 
「今までの猫ちゃん、どうでしたか。」

ここ二日くらいが山場なら、自宅に連れ帰って面倒みろよ 怒
と思ったけれど、また、この子が捨て猫だからって、ちょっといいかげんな
治療だっただろ、と思ったけれど、
えるだって、今回は、治療前から治療費の事を言いすぎた。
そこは反省すべきだろう。
向こうもそれで、動物病院に捨て猫を頼めばただで治療をしてくれる
とう事に対して反発していたんだろうと思う。
えるの気持ちを伝えて、最後は納得して帰ってきた。

納得したのだろうか?

いまだに、こんなに考えているのをみると、きっと納得していない。
助けたかった命、ふがいない自分、それが一番大きい。
奨学金生の自分は、本当に無力で何も助けられないのか。
医院長の言葉にうまく丸め込まれたのではないだろうか。
悔しいきもちと、落ち込む気持ちと、命の尊さがぐるぐる回っている。

子猫の話に戻すと。
なんと、生き物はすごいことか。
なぜに子猫があの場所にいたのか不思議だった。
病院に預けた帰り、またあの場所に行ってみた。
やっぱり。
親猫と拾った子猫の3倍くらいの子猫がいた。
そのあたりをうろうろしていた。
多分。
うみがわき、ハエがたかるわが子をこれ以上巣において置け無かった
のだろう(-と医者も言っていた)。
それで、連れ出したのはいいが、小道であったこともあって、人でも
きて、びっくりして置いてとりあえず逃げたのではないか(この母猫は
ものすごく怖がりで、全く人になれていない。)
でも、気になって、子猫を連れて見に来たのだろう。
なんという愛情。泣けた。
連れて行ってしまってごめんね。
でも、元気になったらあわせるからね。そう言ってその場を去った。
死体を受け取ってから、どうしても、母猫は最後会わせたかった。
一目会わせてから、埋葬したかった。
だから、半日ほど、拾った場所ちかくにおいて置いた。
夜、のぞいたら、やっぱり母猫がいた。

「にゃーーーーーー」

こっちを向いて鳴いた。
正直えるには、その鳴いた意味が分からない。
わが子を勝手に持っていって、殺したのか、とも聞こえたし。
死体に近寄らないで、とも聞こえたし。
ありがとう、とも聞こえた。
猫にとっては、こんな風に死んでしまうなら、もしかしたら、
病院に連れて行ってはもらいたくなかったかもしれない。
でも、えるも必死だった。
手のひらに(片手)のるくらいの小さな小さなからだで、てにもつと
腕を動かし、頭を置く場所を探す。
この子が死ぬとは思わなかった。必死に生きたいと言っていると思った。
だから、えるはえるにできること全てをしたつもりだった。

結果として、助けることができなかった。
その部分が後悔。
将来、自分に財力もついたら、絶対助けてみせる。
お金じゃないけれど、病気は直せない。そこだけは頼む。
そして、里親なりじぶんなり、その子が幸せになれるように、
絶対結果を残す。

こんな事を書いていること自体、私、相当病んでるね。
そりゃ、辛いのよ。
泣いて泣いて泣いたしね。

弁護士になって、一番は、依頼者を満足させれるかどうかだと
思う。
医者も弁護士もその点では似ていて、満足に対して対価を
支払っているんだと思う。
弁護士の話を聞いていてもそう思った。
結果がたとえそんなに伴わなくても、この人はどれだけの事を
やってくれたのか、それで人は満足する。
えるは、絶対、説明責任を果たすまでは成功報酬の請求などは
しない弁護士になろうと心に誓った。

神様は、えるにいろいろな学習をさせてくれる。
えるはこの経験を無駄にしないように、生きていかなければならない。

ありがとう。
子猫ちゃん。
オスで名前もないけれど(何かいい名前があったら教えてください。)
あなたは一生懸命最後まで生きてくれたよ。
本当にありがとう。

える。







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2 コメント

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Unknown (mayukvs)
2010-09-10 21:54:34
凄い共感しました。

全ての命を助ける事は出来ないかもしれないけれど、今の自分が出来る全ては捧げることは出来たはずです。

子猫もありがとうって言ってくれてますよ。

依頼者の気持ちに寄り添った弁護士さんになって下さいね。

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お返事。 (森える)
2010-10-10 08:42:12
mayukvsさん

コメント、ありがとうございます。
えるは、自分が出来ることはしたつもりだった
のですが、果たしてそれがよかったのか、自分
よがり過ぎなかったのか、反省しちゃったりも
しました。
早く弁護士になって、対等に話してもらえる
ようになりたいな。。
偏見かもしれないけれど、やっぱりうちの父が
いうのと、えるが言うのだと、話を聞いてもられかたが違うと思うんですよね。。。
がんばります。。。
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