今日は4月26日。関東より西側の方達には想像もつかないことだと思いますが、わたしが現在いる秋田の玉川温泉というところでは雪がしんしんと降っています。2cmくらいだけど車の上にも雪が積もりました。しんしんとというか強風の中横殴りで降ってきています。厳冬期のように空からぐるぐると小さな天使が大量に舞い降りてくる様な降り方ではなくありったけの力を振り絞って殴りかかるつもりで降っている感じ、でも殴れないでいる様な降り方とでも言えばいいのか。
ついでに雷がけたたましくずっと鳴り響いています。
あめ ゆじゅ、って雨雪のことらしい。
雨雪ってさっきまで降っていたやつの事らしい。
秋田のこの辺り出身の女の子がこの辺では「濡れ雪」っていいますよねぇと教えてくださった。賢治は岩手。ここは秋田。
わたしが「東北の方って雨雪を食べるんですか」と取り様によっては失礼になるかもしれない直球すぎる質問をしてしまった。「食べない、食べない」と全否定で即答。私はまた子供の遊びとして食べたりするのかなあと思っていたけれど、一般的ではない様だ。東京の雪はなんか排ガスの味がする、ような気がする。
賢治氏の病弱な妹さん、、1898年生まれ、1922年大正11年11月27日没、わたしの父が生まれる約1ヶ月前にお亡くなりになっている方だ。
どうして、あめゆじゅ とて ちて ちょうだい、と言ったのか?
苦しかったのか?
優しいお兄ちゃんに分かってもらいたい事がたくさんあったんだらろうなぁ。
どうして あめゆじゅ がいいのだろう。
まさか東北の人にしかわからないことの一つ?
結核でお体が熱っぽいから?
ピンとくるものがない。
わたしは玉川温泉までの道のりを、雨雪だったらかき氷の柔い子どもの冷や菓子に似てるからな(スラッシュという)、苺シロップかメロンかブルーハワイ(パイナップル味)をかけて食べるつもりだったのかな、なんて冗談を言いながら、泥だらけの雪景色の中をノロノロ運転した。英語ならスラッシュ slush とてちて ちょうだい、となるのだろう。ちなみにイギリスでもアメリカのジョリーランチャー味が人気だ。
いくら東北でもこの時期に雪が降る事はあるまいと高を括っていた。
次の日。雪は降り始めた。「ずいぶん大粒の雨だな、雨にしては色が妙だ」、と思っているうちに雪に。しとしと、と雪が降り始めた。気がついたらしんしんと。
10m位しか離れていない車に荷物を取りに行くのにフル装備をした。
外は綺麗に雪が降り積もっていた。
おもむろに綺麗なひとかけらをつまんで口に入れた。
『東京じゃこんな事絶対にしないぞぉ発癌物質じゃん』
『たぶん東北の山間部なら当時の花巻の雪みたいかも、ちょっとだけなら』と思って一口ひとかけら、味わってみた、、
甘かった。
これではシロップは要らないわね。
Sat/26/04/2025