笙野頼子さんの作品て読んだことがなかった。知らない作家でも果敢に(?)挑戦したい私だが、今回の『硝子生命論』はなぜか馴染めなかった。たくさん出版されているらしいから、まだ、次の本を読んでみようとは思うけど。
現実世界の相容れない男達との生活に苦しめられて、人形との恋愛に身の置き所を作る女達が世界そのものを変えてしまうという、話かなあ。貶められてゆく女達に、なんだか憤りを持ったりして。逃げずに戦えって、思ってしまう描かれ方。最後に彼女らの世界は「国家」として成り立つらしいんだけど、神にまで姿を変えてしまう人形師と、その語り部、本そのものになってしまう女の語りで始まる話。
幻想文学系はけっこう好きなんだけどな。どこが気に入らなかったのだろう。
観念的過ぎたのかもしれない。すぽ~んって抜けている幻想文学なら、いいのだけど、こう、回りくどいというか、現実を踏まえすぎるのって、違うような気がするのよね。
幻想文学っていうと、山尾悠子さんが学生時代からの好みの作家。といってもあまり多くないよね。寡作で知られる彼女の本。うちには一冊しかないもの。うんと昔、SFマガジンに載っていたのを読んだのが最初のような気がする。
あたし、基本的にあまり本読んでないから、もっと素晴らしい、それも外国モノは多いのかもしれない。偏見かなあ、外国作家さんの作品は、もう、ほとんど読んでないのよ。翻訳がなんだか変なの、昔読んだからかしら。翻訳本て、結局翻訳する人のでき、不出来でずいぶん違うみたいに思ってしまったのよね。
お勧めの本があったら、教えてもらいたいなあと思います。
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