たったひとり箱庭で
高く掲げた如雨露から
草に花に
水をまく
きらきら
きらきら
水滴が
葉っぱの滑り台を流れ落ちる
如雨露から出る水の道には小さな虹
この瞬間にこの虹を見ているのは
世界できっと私だけ
空気の澄んだ雨上がり
厚い雲と雲の切れ間から
視界に溢れるほど大きな虹
この瞬間にあの虹を見ているのは
世界で私の他に誰が見てるでしょう
渡り鳥たちが見てる?
虫たちが見てる?
彼の人も見てる?
短い時間であっという間に消えてしまう虹
よく目を凝らして見て
さぁいくつの色が見える?
二色?三色?四色?五色?六色?七色?
それ以上?
国によっても
見る人によっても
文化によっても
見える色の数が違う虹
現れるのも消えるのも
気まぐれでバラバラ
見えるとちょっと嬉しくなる
今度はあなたと一緒に
虹が消えるまで
ずっと見ていたい