---灰色の世界

あなたと過ごす十年と引き換えに
千年の孤独が待ち受けていようと

私が選ぶのはあなた


あなたと過ごす日々が宝物







ひそやかに

月明かりの下

手を引いて



しめやかに

あなたと私

冷たい手の平

熱帯びる





限られた時間

一緒に過ごす



微笑んで微笑み合って



幸せな気持ちを胸に
私は歩いてゆける







この灰色の世界で

---貴方を想う

太陽が今日に別れを告げ
明日に向かって沈み行く

燃ゆる金色の大地
貴方の優しさを想う


天空の雲の柄のカーテンが
星の柄のカーテンに変わる

深き群青の空
貴方の瞳の色を想う

貴方は今ここにいない
貴方は今何を想ってるの


広がる草原の果てに森の入り口
鳥たちが巣へと帰って行く

冷涼な緑の風
貴方の腕の温かさを想う

貴方は今ここにいない
貴方は今何を想ってるの




見えない時間を越えて
見えない距離を越えて




私の心は貴方の元へ





遠くのささやき

私の名を呼ぶ
貴方の声







私の心は貴方のもの



貴方の心に

私もいたい








強く強く私が想ったとき

貴方がそっと手を伸ばしてくれますように



微笑んで

強く強く抱きしめるでしょう



貴方を想う

私は
満たされる

---パイロット

空翔る貴方

高い塔を建てるよりも

更に高い空を行く



貴方がいるのは

地上よりも宇宙に近いところ



空翔る貴方

太古の昔から語り継がれる

星座の名前を覆すように

自由に星と星を繋いで

物を描き

言葉を紡ぐ




私は地上で

彼方から届く

光る星たちの歌を聴く


会えなくても

貴方の声を聴く



まぶたの裏に貴方の姿



いつだって

私は

貴方の無事を祈り

帰りを待っている

---夢の雲

雲をつかむ夢を見たの


何故か雲は目の高さにあって

手を伸ばせばすぐ届くところにあった



夢の中なのに雲は温かくて

ちょっと汚れていた


何故だろう

無性に愛しく感じる私がいた



あの雲にはきっと名前はないから

もちろん誰のものでもない



今だけ名前をつけて

こっそり

あなたにあげる




夢から醒めて見上げた空は

とても広くて

夢で見た雲はない



宇宙から見たら

ちっぽけな世界

ちっぽけな雲




雲は誰のものでもないから


今だけ名前をつけて


こっそりあなたにあげる

---月の唄

妖精の木の下

掲げた手のひらから
音のない月の唄を聴く


誰にも内緒
みんなに内緒


あなたとの待ち合わせ


会えない時間は

あなたのこと

想ってる





会える時間は

あなたのことだけ

想ってる





月の唄

音のない声





ほら

聴こえるでしょう





私が月に願って

あなたに

降り注ぐ月の唄

---終わらない歌

貴方に届け
この歌

木々の
葉を撫でる風に乗り


貴方に届け
この歌

波の上
金色のカーペットを滑り


貴方に届け
貴方に届け
この声


あの雲の向こう
世界の果てまで



大空見上げ歌う歌
祈りを込めた旋律
道標となりて


温もり安らぎ
迷わず貴方の元へ



守りたい
支えたい

遠い遠い
遠い約束
離れていても
いつも貴方を想ってる
過去から未来へ


この歌は永遠

貴方は明日を見ていて

貴方は夢を見ていて




いつでも

どこにいても


貴方と私
繋がっている


この歌が続く限り

---あなたから

あなたがくれたもの

チョコレート一粒だって

指輪一個だって

私には同じ価値があるのよ

でもね


あなたが隣にいてくれる時間が

なによりも大切なもの


欲しいのは
たったひとつの

壊れない約束

---上昇気流

大空を飛ぶ鳥のように

想いの詰まった私の心
いつしか翼生やし

上昇気流に乗って
あなたの元へ飛び出すの



あなたのためにできること

そんなに多くはないけれど
あなたのために何かしたい


唄うこと
寄り添うこと
元気付けること

あなたのために何かしたい



からっぽだった私の心
逢うたびに
あなたの優しさが注がれて

私は満たされたの



今度は
あなたのために何かしたい


強く脆く優しいあなた
あなたのために生きたいの


翼の生えた私の心


どんなに遠くても
翼羽ばたかせ
あなたの元へ飛んでゆくわ

---旋律

この世界であなたを見つけた
その一瞬という名の奇跡があれば

わたしは生きてゆける



あなたと結ばれることはなくとも

わたしは想うわ

あなたと出逢えて良かった




あなたが他の人と結ばれても

わたしは願うわ


あなたの愛する人があなたを愛するように



それがわたしじゃなくてもいいの


あなたの幸せがわたしの幸せ



もしも

対価が必要なんだったら

わたしの未来をあなたにあげる






離れても

時を超えても


この地球の上で

あなたを想って歌い続ける


幸せに…

幸せに…




わたしはあなたを忘れない

---風の通る地で

大地を撫でる風


私たち
背中押されて


草むら
走り回って
大の字に寝転んで


ほら
太陽が見ててくれるの





手作り
お弁当食べて
おしゃべりして


風に揺れる葉が打つ光
だんだん
色が変わってゆくよ




木の葉揺らす風

私たち
優しく包まれて



手を繋いで
キスをして



ほら
月が見ててくれるの