インドのカタック舞踊☆東京ガラナ

インド古典舞踊「カタックダンス」舞踊家、振付家の前田あつこのブログです。カダムジャパン主宰。atsukathak.com

バービー人形状態で。

2012-04-15 | インド日和~旅日記~
Kumibenに作品を見て頂く前後に私が一番よく言われた言葉は
「コンフィデンス」であれ、という事。
自信無さげに「あれ?次なんだっけ?ここ、どうすべきだったっけ?」と
内心ワタワタしているものが、表情や指先に現われては舞踊になりません。

でもこれがなかなかむずかしくて、しまいにはタブラプレーヤーにまで
あれこれアドバイスされる羽目でした。

情けないと思いつつ、彼らはKadambの舞踊公演を一手に引き受ける
エキスパートでもあり、まだまだ初心者ねワタシ。と思いつつ、頑張るのみでした。

それでも「初日はどうなるかと思ったけど」というSanjuktaの指示は、
舞踊の内容からどう「魅せるか」に変わっていったように思います。

コスチュームもSanjukta&Kumibenの意見を聞いて決め、
髪型も「あなたの結婚式の写真みたいにしなさい」とKumibenのコメント頂き
(え?和装のかつら?!ヤダ,サザエさんみたいになっちゃうと思ったら洋装のことでした)

インド人の思うところの「和風」、
つまり”日+中+韓+印いろいろごちゃまぜアジア風”みたいな事になって行き
メイクもインド古典ではなくちょっと”東京ギャル的パッチリメイク敦子風”みたいな要望で
要するに今日のインド人の客席が求めるまだ白紙の「前田あつこ像」をどう造り魅せるか
というのはナティヤシャーストラの教典にも「装い方」が記されている程でとても大切な
舞踊の一片なのでした。

私なりにどうにかバランスを取ってまとめてみて、これなら日本人の私もOK、
インド人の求める日本人カタック舞踊家の雰囲気としてもOK,コンポジションにも似合うし
技術的にも支障がない。そんなところを探っていく時間でした。


それでもこの段階でKadamb舞踊団の素晴らしいチームワークと
バックアップを全身で感じて、こう今までには感じた事のない素晴らしい気持ちに
なりました。

初めて留学した2005年頃より、7年近くたった今。やっとここが本当の
ホームベースになりつつあるんだなって感じられた瞬間で、

いつもはガヤガヤいらない事をいう人たちも、いろいろ経て私との今の関係がある人たちも
みんな何も言わずに目のはじっこで微笑みながらサポートをして下さるのでした。

インド人ってそういうところがあります。
何も言わずにすっとやって、いいのよってさらっといなくなるみたいな風の様なサポート。。。

私の2日後に出演をするRupanshiのママ、Nilimabenもその一人。
きっと本心は娘のことでいっぱいに決まっているのに
私の衣裳のドパタを縫い付ける糸を買いに走ってくれたり、
予備になるかもしれないから、と手持ちの渋い扇子を持ってきてくれたり。
心にしみる優しさでした。


Photo by Ms.Debanjali Biswas
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