気丈な人だと言われました。
夫の通夜・葬儀でそれほどの涙も見せず、冷静に見えたのでしょうか・・・?
本当は、そんなことはないのです。
ただ、夫の最後があまりにもあっけなくて、現実を受け入れられなかったのです。
通夜も葬儀も、どこか夢の中の出来事のような気がして、感情が喪失していたような気がします。
夫が入院をしていた四ヶ月あまりの日々、毎日、毎日、病院に通いました。
一日も欠かしたことはありません。
今でも、まだ、朝起きたときに、「早く家事を片付けて、病院に行かなくちゃあ・・・」と思い、「そうだ、もう、その必要はないのだ・・・」と気がついて愕然とする毎日です。
それなのに・・・。
毎日、私が来るとわかっていたはずなのに・・・。
夫は、意識がなくなる寸前に、私に携帯で電話をかけようとしていました。
でも、そのときには、もう、夫は電話のかけ方がわからなくなっていて・・・・。
あのとき、もし、電話が通じたら、夫は私に何を言いたかったのでしょう・・・?
夫は無骨な人でしたから、生前、さほど優しい言葉をかけてもらったこともありませんが、それでも、最後に、私に電話をしようとした夫の気持ちを考えると、今までの、どんな言葉よりも嬉しいと素直に思うことができます。
霊前に供えた夫の携帯のバッテリーが残り少なくなりました。
充電をし直して、また、霊前に供えようと思っています。
夫が、携帯のかけ方を思い出して、向こうの世界から私に電話をしたときに、いつでも繋がるように。。。。