Diary on wind(跡地)

おもにPC関係(2008-2013)、跡地兼日記避難所(2014-)

マザーボードのUEFI規格のバージョンを調べる [EFI Shell]

2012-11-07 19:37:46 | PC関係全般

EFI ShellからUEFI規格のサポートバージョンを調べる方法。ここでのUEFIのバージョンとはマザーボードのBIOSのバージョンのことではありません。マザーボードのファームウェアがUEFI規格のどのバージョンに準拠しているかを調べます。

EFI Shellの起動方法はマザーボード製品によって異なります。ここではAsustek製マザーボードの例を挙げています。

1. EFI Shellを入手する。

まずはEFI Shellを起動する必要があるのですが、一部のマザーボードではEFI Shellが搭載されていません。私が所有するASUSのマザーボードもEFI Shellが搭載されておらず、別途入手しなければなりませんでした。

まずこちらのページから、Binary RepositoryのShellBinPkgからUefishell→X64→Shell.efiを選択してダウンロードします。
ダウンロードしたファイルの名前をshellx64.efiに変更して、それをFAT32フォーマットしたUSBメモリのルートディレクトリに配置します。

2. EFI Shellを起動する。

USBメモリを接続してからUEFI-BIOSセットアップ画面を開きます。

Advanced Modeに切り替えて、「Exit」から「Launch EFI Shell from filesystem device」をクリックします。
Launch EFI Shell

USBメモリからファイルが読み込まれてEFI Shellが起動します。

「ver」コマンドを実行するとUEFI ShellとUEFIのバージョンが表示されます。また、「help -b」コマンドを実行すれば、他に実行可能なコマンドの一覧が表示されます。「exit」で終了します。
現在最新のUEFI仕様のバージョンは2011年4月に制定された2.3.1。

2.0 Shell> ver
UEFI Interactive Shell v2.0
Copyright 2009-2011 Intel(r) Corporation. All rights reserved. Beta build 1.0
UEFI v2.31 (American Megatrends, 0x0004028B)
2.0 Shell>

Windows 8でiHA-21EX(USB-DAC)を使う

2012-11-05 06:48:48 | PC関係全般

USB-DAC内蔵ヘッドホンアンプ『izo iHA-21EX』(iHA-21EX-2013)をWindows 8 (64ビット)で使う。

現在はメーカーサイトでWindows 8対応ドライバーが公開されているので、そちらを参照してください。(2013/06/03)

現時点のizo USBドライバー V1.56ではインストーラーのバージョンチェックで「This Setup cannot run on the current operating system.」(このセットアッププログラムは現在のOSでは動作しません。」というメッセージが表示され、ブロックされてしまう。

そこで、手動でドライバのインストールを試みる。

○デバイスドライバーのインストール方法

ダウンロードしたドライバのEXEファイルを解凍ソフトを使って展開する。(ソフトによっては展開できない場合がある。)

デバイスマネージャーを起動。!マークが付いている「izo USB Audio 2.0」を右クリックして「ドライバーソフトウェアの更新」をクリックする。

「コンピューターを参照してドライバーソフトウェアを検索します。」をクリックして「参照」ボタンをクリック。
「フォルダーの参照」画面で先ほど展開したフォルダーを選択する。

「このデバイスソフトウェアをインストールしますか」で「インストール」をクリック。

ドライバーをインストールすると、今度はデバイスマネージャーに「XMOS XS1-L1 WDM Audio」が表示されるので、先と同様の手順でドライバーをインストールする。

右下のインジケーターのサウンドのアイコンを右クリックして「再生デバイス」をクリック。
「XMOS XS1-L1 Audio」が既定のデバイスになっていることを確認する。

○ASIO対応ドライバーのインストール方法

上の作業だけではASIO対応ドライバーが導入されないので、以下の作業を行う。

1. ファイルを配置するフォルダーを作成しておく。

「C:\Program Files」フォルダー下に「Thesycon」フォルダー、さらにその中に「TUSBAudio_Driver」フォルダーを作成する。

2. 各種ファイルを配置する。

最初に展開したフォルダーから「custom.ini」「tusbaudioapi.dll」「tusbaudioasio.dll」「tusbaudioasio_x64.dll」「TUSBAudioCpl.exe」ファイルを先ほど作成した「TUSBAudio_Driver」フォルダーにコピーする。

3. ASIOドライバー(DLL)ファイルをレジストリに登録する。

コマンドプロンプトを管理者権限で起動。コマンドラインで以下の2つのコマンドを実行する。

「regsvr32.exe "C:\Program Files\Thesycon\TUSBAudio_Driver\tusbaudioasio.dll"」
「regsvr32.exe "C:\Program Files\Thesycon\TUSBAudio_Driver\tusbaudioasio_x64.dll"」

「...の DllRegisterServer は成功しました。」というメッセージが表示されればOK。

これにてASIOドライバーはインストール完了。ASIO対応ソフトウェアの設定でデバイスを「TUSBAudio ASIO Driver」に設定することでASIOによるオーディオ出力を利用できる。

○「USB Audio Class Driver Control Panel」を自動起動(スタートアップ)として登録する。

普通にドライバーをインストールするとインジケーターに「USB Audio Class Driver Control Panel」というアイコンが出てくる。
ここでは再生用バッファーのサイズを変更することができる。(このことはマニュアルには記載されていないが...)

上記の手順でドライバーをインストールした場合はこの「USB Audio Class Driver Control Panel」が導入されないので、以下の作業を行う。

まず、デスクトップ上を右クリックして「新規作成」→「ショートカット」。
項目の場所は「"C:\Program Files\Thesycon\TUSBAudio_Driver\TUSBAudioCpl.exe" -hide」、ショートカットの名前は「TUSBAudio Control Panel Autostart」に設定してショートカットを作成する。「-hide」スイッチを付け忘れないように。

[Win]+[R]キーでファイル名を指定して実行から「shell:Common Startup」を実行する。

エクスプローラーで「C:\ProgramData\Microsoft\Windows\Start Menu\Programs\StartUp」フォルダーが開くので、先ほど作成したショートカットをここに移動する。
このショートカットをダブルクリックすれば「USB Audio Class Driver Control Panel」が常駐する。


安物メンブレンキーボードを分解する

2012-11-03 23:21:05 | PC関係全般

所有しているメンブレンキーボードの中身を観察する。現在はいずれも退役。

○NEC PC-9821シリーズ付属のキーボード

型番 (Model) 不明
部品番号 (P/N) 不明
メーカー 日本電気株式会社
製造時期 1993年頃
配列 独自配列 (JIS C 6226準拠)
キーの数 121
キーロールオーバー Nキーロールオーバー (全押しOK)
接点の種類 メンブレン
接点のメーカー 日本電気株式会社
主な制御チップ NEC製カスタムチップ
インターフェース ミニDIN8 (PC-9800シリーズ専用)
サイズ (WxDxH) 44.0 x 17.8 x 3.7 (cm)
重量 不明
価格 20000円(PC-9801-106)

1995年以前のPC-9821シリーズデスクトップモデルに標準で付属したキーボード。メンブレンタイプとしては初期のものである。
本記事のタイトルに「安物」と書いてしまったが、こちらは同等品(型番:PC-9801-106)が2万円という、今となっては高級キーボードに匹敵する代物だ。

上面

このキー配列は1988年発売のPC-9801RA付属キーボードから全く変わっておらず、1981年発売のPC-8801が基本になっている。カーソルキーがキーボード手前に配置されていることは今では当たり前だが、PC-8801発売当時はやや珍しかった。

PC98を使ったことがない人にとっては見慣れないキーがあるので、それらについて解説しておく。

  • STOP - CTRL + Cキーと同等。実行中の処理を中止する。
  • COPY - PrintScreenキーと同等。画面の表示内容をプリンターに出力する。
  • vf1 - vf5 - 決まった役割はなく、アプリケーションによって機能が割り当てられる。
  • HOME CLR - テキスト画面を消去してカーソルホームポジションを左上に戻す。
  • HELP - 決まった役割はなく、アプリケーションによって機能が割り当てられる。
  • ROLLUP, ROLLDOWN - PageUp、PageDownキーと同等。ただし上下が逆。
  • GRPH - 文字キーと組み合わせてグラフ文字(罫線文字など)を入力する。
  • XFER - 変換(transfer)。
  • NFER - 無変換(not transfer)。

内部の裏面

メンブレンシート

メンブレンゴム

ラバーカップがキー1個1個に付いている。たいていのメンブレンキーボードはラバーが1枚のシートになっており、この構造は少し珍しいタイプだ。

CAPSロック、カナロックのインジケーター

ちなみに前期98キーボードは接点がメカニカルスイッチで、キートップが2色成型であった。RDFキーボードを参照。

こちらは本キーボードのキートップ。印字は浸透印刷かと思われる。

○DELL SK-8000

型番 (Model) SK-8000
部品番号 (P/N) 0007939R
メーカー デルコンピュータ株式会社
製造時期 1999年頃
配列 日本語109キーボード
キーの数 109
キーロールオーバー 不可
接点の種類 メンブレン
接点のメーカー 不明
主な制御チップ 不明
インターフェース PS/2ポート
サイズ (WxDxH) 46.5 x 17.2 x 3.5 (cm)
重量 不明
価格 不明

Win9x時代の一般的な大きさのキーボード。感触は一般的なメンブレンで、ストロークは少し深い。キートップのぐらつきが気になる。

上面

キー配列・表記はOADG 109キーボードに完全に準拠しており、DOS/Vの名残である「漢字番号」や「々」などの表記が残っている。これらはWindows上では意味を成さない。
一部のキーが変色しているが、これはもともと変色していたキーボードを漂白しようとしてムラができてしまったため。

キーを全て抜き取ったところ

内部裏面の鉄板

メンブレンゴム

メンブレンシート

シートの素材に東レ株式会社のルミラー(Lumirror UL-94VTM-2)を使用していることはわかったが、メーカーは不明。

○富士通 DESKPOWER CEシリーズ付属のキーボード

型番 (Model) 不明
部品番号 (P/N) CP151370-01
メーカー 富士通株式会社
製造時期 2003年頃
配列 日本語109キーボード
キーの数 105 + 13
キーロールオーバー 不可
接点の種類 メンブレン
接点のメーカー アルプス電気株式会社
主な制御チップ 不明
インターフェース PS/2ポート
サイズ (WxDxH) 43.0 x 16.0 x 4.3 (cm)
重量 不明
価格 不明

感触は少し軽いが戻りが遅く、高速なタイピングは難しい。ストロークは少し浅め。方向キーの下と左の同時入力ができない。

上面

キーボード手前に取り外し可能なパームレストを装着できる。この写真はパームレストを外した状態。

内部裏面

制御基板

キートップの穴

メンブレンシート

○iBuffalo スリムタイプ 有線キーボード

型番 (Model) YDKBU09シリーズ
部品番号 (P/N) 不明
メーカー 株式会社バッファローコクヨサプライ
製造時期 2011年頃
配列 日本語109キーボード
キーの数 107
キーロールオーバー 不可
接点の種類 メンブレン
接点のメーカー SOLID YEAR CO LTD
主な制御チップ LOG-2021UM
インターフェース USB 1.1
サイズ (WxDxH) 39.0 x 15.5 x 2.6 (cm)
重量 不明
価格 1,980円くらい

感触はノートパソコンのキーボードでよく使われるパンタグラフのようだが、構造としてはメンブレンである。ストロークは浅い。LEDは青色。



サイズはコンパクトなほうだが、もう少し余白を詰められないのだろうか。

カバーを外したところ

メンブレンシートとその下の鉄板がプラスチックのリベットで接合されているので、鉄板を外すことはできない。

キートップを拡大

キートップの印字がシールで貼ってあるかのように見えるが、シールではない。


HDD/SSDのデータを確実に消去する

2012-10-15 23:34:50 | PC関係全般

SSD、HDDのデータを復元できないように完全消去するソフトウェアを紹介。さんざんあちこちに出てるネタなので、深くは触れずにメモ書き程度にまとめておく。

○SSDのデータを完全消去

SSDメーカーに付属のツール(Intel SSD Toolbox、OCZ Toolbox、Samsung SSD Magician)からSecure Eraseを実行する。ツールが付属しない場合は、フリーのディスク管理専用Linuxディストリビューション「Parted Magic」を起動してDisk EraserからSecure Eraseを実行する。
Intel SSD Toolboxのヘルプによると、通常の完全消去とSecure Eraseの違いは、データ領域を削除するだけでなく、ATA8-ACS規格でのSecurity Erase UnitコマンドとEnhanced Erase Modeコマンドを実行するとのこと。簡単に言えば、ウェアレベリングの引き当てデータを削除して、より復元を困難にするということ。

○ファイル・フォルダー単位で完全消去

データを確実に消去したいという要望は昔からあり、古いソフトではNorton UtilitiesのWipeInfoが有名(こちらで紹介)。しかし最近は無料で使えるフリーソフトでも多彩な機能を持ったものがたくさんある。今回はWindows上でファイルやフォルダーを完全消去するソフトを紹介。

商用ではデータ復活・完全削除など多数。フリーでは、完全削除SECUDRIVE Eraser Freeなど。

今回はEraserを使ってみる。

 上のリンクから「Downloads」をクリック。「Stable Builds(安定版)」にあるバージョン名をクリックしてセットアップファイルをダウンロード・インストールする。

ファイル・フォルダーを完全消去するには、ファイルを右クリックして「Eraser」→「Erase」を選択する。ファイルが使用中で削除できない場合は「Erase on Restart(再起動時に消去)」を選択する。

ごみ箱にあるファイル・フォルダーも同様にして完全消去できる。

消去方法の設定は、インジケーターからEraserのアイコンをクリックして「Settings」を開く。

  • 定数オーバーライト - 定数(一定のデータ)で1回上書き。
  • ランダムオーバーライト - 乱数で1回上書き。
  • DoD5220.22-Mの3回オーバーライト - DoD5220.22-Mアルゴリズムで3回上書き。
  • DoD5220.22-Mの7回オーバーライト - DoD5220.22-Mアルゴリズムで7回上書き。
  • Gutmann - Gutmannアルゴリズムで35回上書き。

○既存のデータはそのままで、ドライブの空き領域の残留データを上書き消去

商用ではデータ復活・完全削除など。フリーではData RecoverySECUDRIVE Eraser Freeなど。

今回もSECUDRIVE Eraser Freeを使用して、空き領域を削除してみる。

ドライブの空き領域を削除するには、エクスプローラーを開いて「コンピューター」から処理対象のドライブを右クリックし「SECUDRIVE Eraser Freeで完全消去」をクリックする。消去オプションで「空き領域消去」を選択して、「スタート」をクリックする。
Image: Wiping volume

○パーティション単位で完全消去。

業務用ではFlash Erase。商用ではドライブクリーナー。フリーではSECUDRIVE Eraser FreePartition Wizardなど。

ここではMiniTool Partition Wizardを使ってパーティションを完全消去する。

ここからPartition Wizard Home Edition(フリー)をダウンロード、インストールする。
プログラムを起動したら、消去するディスク・パーティションを選択して、左のメニューから「Wipe Partition」を選択する。
「Wiping Method」から消去方法を選択する。
Image: Wiping Disk and Partition

メイン画面の左下の「Operations Pending」に実行予定の操作が追加されるので、問題なければ左上の「Apply」ボタンをクリックする。
Image: MiniTool Partition Wizard Home Edition v7.7
Image: Apply Pending Operation
「Successful - Apply all the pending changes successfully」というメッセージが表示されれば作業完了。

○ディスク全体で完全消去

上に挙げたソフトはWindows上で実行する必要があるため、Windowsがインストールされていることが条件だが、これらのソフトはWindowsがなくても単体で実行できる。ただしメーカーPCの場合はリカバリー領域を消去してしまう恐れがあるので、この方法は避ける。(破棄する場合や外部ストレージにリカバリイメージがある場合を除く。)

業務用ではPerfect Easy EraserピーマンPROHDD-ClearFlash Eraseなど。商用ではドライブクリーナーなど多数。フリーではDarik's Boot and NukeDESTROYなど。

DESTROYはDOSベースのディスク消去ソフトで、動作はBIOSに依存する。
Image: DESTROY version 3.1b

おすすめはDarik's Boot and Nuke(通称DBAN)。フリーでありながら乱数生成方法、データ消去方式、消去回数を選択でき、外部USB-HDDやUSBメモリもサポートする。Linuxベースで動作し、OSを含んでいるため、WindowsなどをHDDにインストール・起動しておく必要は無い。
業務用・商用ソフトの中でもAHCIに対応していないソフトはいくつかあるが、DBANをZ68チップセットのPCで実行したところ、AHCIモードのままでも認識できた。外部のASMediaのSATA(AHCI)コントローラーに接続したHDDも消去できた。
使い方はこちらのページが参考になる。

HDD データ消去 Darik’s Boot And Nuke - PCマスターへの道

基本的にはダウンロードしたCDイメージ(*.iso)をライティングソフトでCD-Rなどに書き込むことになる。Windows 7の場合はイメージファイルを右クリックして「プログラムから開く」→「Windowsディスクイメージ書き込みツール」からCD-Rに書き込める。
Image: Windows Disk Image Burner

PCにCDドライブが搭載されていない場合は、Unetbootinなどを使ってディスクイメージをUSBメモリに書き込み、USBからブートする。
Image: Darik's Boot and Nuke

○HDD・SSDを物理的に破壊する

データを読み取れないようにする最も手っ取り早い方法は、装置を物理的に壊してデータを復元できないようにすること。ただし、詰めが甘いと容易に復元できてしまう。例えば日経WinPC誌(2011年3月号)によれば、HDDを分解して再度組み立てたり、HDDを水没させてから乾燥させても、問題なく動作した。HDD外側からネオジム磁石を当てたところ、2.5インチHDDは故障したが、3.5インチHDDは問題なく使えた。
2.5インチHDDはハンマーで簡単に破壊できそうだ。SSDは単純に基板を破壊しても、フラッシュメモリのチップが無事なら同一製品の基板に移植してデータが復元される可能性がある。記憶媒体そのものを破壊する必要がある。3.5インチHDDは結構頑丈なので、ハンマーだけで内部まで完全に破壊するのは困難。HDDを分解してプラッタを傷つけたり破壊するのが有効だが、分解するためにトルクスドライバーなどの特殊な工具が必要な場合がある。
そもそもハンマーで破壊するとなると金属片やガラス片が飛び散り、危険なのでお勧めできない。やはりデータ消去ソフトで消去してそのまま処分するか、重要機密は消去した上で業者に依頼して再度消去・破砕処分してもらうのがいいだろう。


ASMedia製USB3.0コントローラーのファームウェアを更新する

2012-10-02 21:41:03 | PC関係全般

オンボードのASM1042(ASMedia Technology社製USB3.0ホストコントローラー)のファームウェアをアップデートしてみる。

ASM1042のファームウェアがPC上で更新できることを最近知ったので、何が変わったのかわからないが、ファームウェアアップデートしてみる。

1. アップデート対象のチップが搭載されていることを確認する。

自作マザーボードの場合は付属のマニュアルの仕様表やブロック図などで確認する。記載が無ければ基板を目視で確認するのみ。
画像はASUS P8Z68-M Proユーザーズマニュアルより

2. Station-driversから更新するファームウェアをダウンロードする。

3. ダウンロードしたファイルを展開する。

4. 展開したファイルをFreeDOSやDOS/VなどのDOS環境を組み込んだディスク(FD、HD、USBメモリ等)に配置する。

5. DOS環境を起動してアップデータを実行する。

アップデータではDOS/4GWが使われている。DOS/4GWはDOS/4Gの機能制限版で、同じくDOSエクステンダーであるため、他のDOSデバイスドライバと干渉する可能性が高い。

MS-DOS 6.2/VではDOSの起動時にF5キーを押すことでCONFIG.SYSの読み込みを中止できる。F5キーの操作が効かない場合は、CONFIG.SYSやAUTOEXEC.BATをリネームしてこれらのファイルが読み込まれないようにする。

DOSを起動したらコマンドラインで「u」または「u.bat 」を実行する。

C:\> u.bat

C:\> 104xfwdl.exe /u 1222_0E.bin
DOS/4GW Protected Mode Run-time Version 1.97
Copyright (c) Rational Systems, Inc. 1990-1994

1 > Bus:0x06 Device:0x00 Function:0x00

SPI ROM, vendor[MXIC], device id[MX25X512x]
Current : 110322_00_02_32
Update to : 111222_0e_02_5e
(SVID:SSID = 0x174c:0x2104)
Start to update firmware...
Update Section 1 Done
Verify Section 1 OK

update successfully completed !!!

C:\>

ファームウェアの更新が済んだら、Windowsを起動してデバイスドライバーを最新のものに更新して、USBの動作を確認する。


Buffalo製ルーターをインターネットに接続 [PPPoE編@フレッツ光プレミアム]

2012-09-03 18:15:55 | PC関係全般

Buffalo WZR-HP-AG300N無線LANルーターをPPPoEブリッジ接続でインターネットに接続する。

通常、無線ルーターをフレッツ光プレミアムの回線に接続する場合、無線ルーターをブリッジモードとして使う。ブリッジモードでの接続についてはこちらを参照。

○接続図(無線ルーターをブリッジモードで使用する場合)

○接続図(無線ルーターをルーターモードで使用する場合)(非推奨)

(橙:光ケーブルまたはモジュラーケーブル、紫:モジュラーケーブル、青:LANケーブル、青破線:無線電波、IPアドレスは一例)
※回線終端装置とCTU(加入者網終端装置)はLANケーブルで接続されているが、フレッツ光プレミアムの場合はCTUを無線LANルーターに置き換えることはできない。

WZR-HP-AG300Nのマニュアルによれば、フレッツ光プレミアムの場合はCTUがルーター機能を持っているため、WZR-HP-AG300Nはブリッジ(ルーター機能を無効)として使えと書いてあるが、ちゃんと設定すればルーターとして使うことができる。
ルーターモードで使う場合は無線LANルーターとCTUではネットワークが別になる。つまり、ネットワーク内の複数のPCと有線LANでファイルやプリンタを共有させたい場合は、どちらか一方のLANポートにまとめて接続する。CTUに接続したPCと無線LANルーターに接続したPC同士では通信できない。
インターネット接続に関してもやや複雑な構成になる。ほとんどの家庭ではインターネット回線は1本(=1セッション)しか契約していないはずなので、CTUのPPPoE設定は削除しておいて、無線LANルーターでPPPoE接続を行うことになる。この時、ひかり電話のVoIPアダプタはCTUに接続するのだが、OCNドットフォンなどのプロバイダーが用意したVoIPアダプタがある場合、こちらは無線LANルーターに接続する必要がある。

1. 無線LANの設定を行う。

自動で設定する方法は無線LANルーター付属の「らくらくセットアップシート」を参照。手動で設定する方法は下記リンクを参照。

Buffalo製無線LANを手動で設定する [Win7]

2. 無線LANルーターのルーター機能を無効にする。(ブリッジモードに設定する。)

無線LANルーター本体の背面にある「ROUTER」スイッチを「OFF」に切り替える。
しばらくすると無線LANルーターが自動で再起動する。

3. 既設のルーター(CTU)のPPPoE機能を有効にする。

(NTT西日本 フレッツ・光プレミアムの場合)
ブラウザを開いてCTUの設定画面(https://ctu.fletsnet.com/)にアクセスする。

左のメニューから「詳細設定」を開き、「PPPoE機能設定」の「編集」ボタンをクリックする。
「機能の使用」を「する」、「接続可能セッション数」を適当な値に設定する。設定を適用したらブラウザを閉じる。

2. 無線LANルーターのルーター機能を有効にする。(ルーターモードに設定する。)

無線LANルーター本体の背面にある「ROUTER」スイッチを「ON」に切り替える。

3. 無線LANルーターの設定画面を開く。

コントロールパネルからネットワークと共有センターを開く。ネットワークの種類が「ホームネットワーク」になっていることを確認する。

エクスプローラーから「ネットワーク」を開く。
無線LANルーターの型番の名前の機器が表示されているので、それを右クリックして「デバイスのWebページの表示」をクリックする。

もしくは、エアナビゲータに付属する「エアステーション設定ツール」を使う。
エアステーション設定ツール

4. 無線LANルーターのPPPoE接続の設定を行う。

「Internet/LAN」から「PPPoE」をクリック。PPPoE接続先を新規追加する。
「接続先名称」は適当に。「接続先ユーザー名」「接続先パスワード」はインターネットプロバイダーから支給されているIDとパスワードを入力する。
例えばOCNの場合は「接続先ユーザー名」に認証ID(xxxxx@yyy.ocn.ne.jpという形式)、「接続先パスワード」に認証パスワードを入力する。(注:メールアカウントのID・パスワードではない。)
回線がNTT西日本フレッツ光プレミアムの場合は、「拡張設定」の「MTU値」、「MRU値」を「1438」に変更する。(Bフレッツの場合は「1454」。)

「Internet/LAN」から「Internet」を開く。「IPアドレス取得方法」を「PPPoEクライアント機能を使用する」に設定する。

以上で設定完了。
回線速度テストやVoIP電話の通話テストなどをして問題がないことを確かめる。

○関連ページ

○CTU(加入者網終端装置)とは

NTT西日本の光ファイバー通信サービス(FTTH)「フレッツ・光プレミアム」で加入者宅に設置される終端装置の一つ。サービスに加入すると標準で同社から貸与される。同社の「Bフレッツ」サービスやNTT東日本のサービスでは必要ない(利用できない)。(http://e-words.jp IT用語辞典より)
CTU 自身がルーター機能を持っているため、通常は無線ルーターを接続する際には無線ルーターの動作モードをブリッジモードにする。そもそもCTUはフレッツ光 プレミアムで提供されるひかり電話などのサービス提供のために特殊な仕様になっており、市販のルーター(NTT西日本が販売するWeb Casterシリーズを含む)に置き換えることはできない。どうしても無線ルーターのルーター機能を使いたい場合は、無線ルーターをルーターモードにして PPPoEの設定を行う。
CTUのマニュアルは標準で付属していたような気がするが、なくてもこちらからダウンロード入手できるほか、CTUの設定画面のヘルプにも詳しい説明がある。

CTUにはいくつか種類がある。下は加入者網終端装置「100M」「H」(製造は日立製作所)の本体の写真。

正面
Front picture of CTU (100M H)

背面
Back picture of CTU (100M H)
左から、電源入力端子、リセットスイッチ、LANポートx4、WANポート。
LANポートにはPCやVoIPアダプタなどの機器とLANケーブルで接続する。WANポートには回線終端装置(ONU)やVDSL装置とLANケーブルで接続する。

側面
Side picture of CTU (100M H)


Buffalo製ルーターをインターネットに接続 [ブリッジ編@フレッツ光プレミアム]

2012-09-03 18:15:43 | PC関係全般

Buffalo WZR-HP-AG300N無線LANルーターをブリッジ接続でインターネットに接続する。

通常、無線ルーターをフレッツ光プレミアムの回線に接続する場合、無線ルーターをブリッジモードとして使う。CTUのPPPoE機能を有効にすれば無線ルーターをルーターモードで使うことができるが、メーカー・プロバイダー非推奨の使用方法なのでお勧めできない。PPPoEによる接続はこちらを参照。

○接続図(無線ルーターをルーターモードで使用する場合)(非推奨)

○接続図(無線ルーターをブリッジモードで使用する場合)

(橙:光ケーブルまたはモジュラーケーブル、紫:モジュラーケーブル、青:LANケーブル、青破線:無線電波、IPアドレスは一例)
※回線終端装置とCTU(加入者網終端装置)はLANケーブルで接続されているが、フレッツ光プレミアムの場合はCTUを無線LANルーターに置き換えることはできない。

ブリッジ接続の場合はCTUがルーターとなる。無線LANルーターは実質ハブ+無線LANアクセスポイント+α(USB-HDD共有機能など)となりルーターに関する機能は使えなくなる。その代わりCTUと無線LANルーターの両方のLANポートが同じネットワークに属することになり、有線でパソコンを2(3)台以上接続できるようになる。もちろんハブをつなげばより多くの機器を接続できるし、無線LAN機器はCTUが割り当てる分のIPアドレスが余っている限り何台でも接続できる。

1. プロバイダーに接続するためにCTUを設定する。

CTUのPPPoE接続の設定は宅内設備の設置時点で設定したはずなので、ここでは説明不要であろう。CTUとパソコンをLANケーブルで接続してインターネットに繋がっていれば問題ない。
インターネット接続までのCTU設定手順 [フレッツ光プレミアム]

2. 無線LANの設定を行う。

自動で設定する方法は無線LANルーター付属の「らくらくセットアップシート」を参照。手動で設定する方法は下記リンクを参照。

Buffalo製無線LANを手動で設定する [Win7]

3. 無線LANルーターのMACアドレスを調べる。(後の作業で必要になる。)

無線LANルーターの設定画面にアクセスして「ステータス」を開く。「LAN」の項目にある「MACアドレス」をメモしておく。

4. 無線LANルーターのルーター機能を無効にする。(ブリッジモードに設定する。)

無線LANルーター本体の背面にある「ROUTER」スイッチを「OFF」に切り替える。
しばらくすると無線LANルーターが自動で再起動する。再接続後、インターネットに接続できることを確認する。


☆ブリッジ接続の設定は以上で完了だが、このままだとクライアントから無線LANルーター本体の設定画面にアクセスできないので、必要に応じて以下の設定を行う。

5. ルーターに対して無線LANルーターの設定用IPアドレスを固定させる。

(NTT西日本 フレッツ・光プレミアムの場合)
ブラウザを開いてCTUの設定画面(https://ctu.fletsnet.com/)にアクセスする。

左のメニューから「詳細設定」を開き、「DHCPサーバー機能設定(LAN側固定IP払い出し)」のリストの「追加」ボタンをクリックする。
「払い出しIPアドレス」を適当なものに、「MACアドレス」に先ほどメモしたMACアドレスを入力する。

6. 無線LANルーターの設定画面にアクセスできることを確認する。

無線LANルーターを再起動させる。
しばらくしたらブラウザを開いて、手順4で設定したIPアドレスにアクセスする。

もしアクセスできない場合は、エアナビゲータから「エアステーション設定ツール」をインストール・実行して、無線親機のIPアドレス設定を「DHCPサーバーからIPアドレスを自動的に取得する(かんたん)」に設定する。一度設定したらエアステーション設定ツールは削除してよい。

再度、手順4で設定したIPアドレスにアクセスし、ちゃんと設定画面が表示されることを確認する。

○関連ページ

○CTU(加入者網終端装置)とは

NTT西日本の光ファイバー通信サービス(FTTH)「フレッツ・光プレミアム」で加入者宅に設置される終端装置の一つ。サービスに加入すると標準で同社から貸与される。同社の「Bフレッツ」サービスやNTT東日本のサービスでは必要ない(利用できない)。(http://e-words.jp IT用語辞典より)
CTU自身がルーター機能を持っているため、通常は無線ルーターを接続する際には無線ルーターの動作モードをブリッジモードにする。そもそもCTUはフレッツ光プレミアムで提供されるひかり電話などのサービス提供のために特殊な仕様になっており、市販のルーター(NTT西日本が販売するWeb Casterシリーズを含む)に置き換えることはできない。どうしても無線ルーターのルーター機能を使いたい場合は、無線ルーターをルーターモードにしてPPPoEの設定を行う。
CTUのマニュアルは標準で付属していたような気がするが、なくてもこちらからダウンロード入手できるほか、CTUの設定画面のヘルプにも詳しい説明がある。

CTUにはいくつか種類がある。下は加入者網終端装置「100M」「H」(製造は日立製作所)の本体の写真。

正面
Front picture of CTU (100M H)

背面
Back picture of CTU (100M H)
左から、電源入力端子、リセットスイッチ、LANポートx4、WANポート。
LANポートにはPCやVoIPアダプタなどの機器とLANケーブルで接続する。WANポートには回線終端装置(ONU)やVDSL装置とLANケーブルで接続する。

側面
Side picture of CTU (100M H)


Buffalo製無線LANを手動で設定する [Win7]

2012-09-03 17:10:47 | PC関係全般

1ヶ月も間を空けたのは久しぶりです。
他のことに気を取られていて、なかなか手を付ける時間がありませんでした。まあ、これは取り上げたいと思ったネタが出てこなかったというのもあるんですが。。。
なにげに過去の記事も不定期にちょこちょこと更新・修正していますので、ページをオフラインで保存しているという方もたまには再度覗いてみて下さい。
今回はずっと前々から取り上げようと思っていた、NTT西日本 フレッツ光回線特有の無線LANルーター設置手順+αについて触れてみます。


Buffalo製無線LANルーター・子機を付属の設定ツールを使わずに設定してみる。
今回使用した機器は無線LAN親機がBuffalo WZR-HP-AG300H、無線LAN子機がBuffalo WLI-UC-G300HP。

1. 無線LAN子機のドライバをインストールする。

付属のCD-ROMからエアナビゲータのインストーラーを起動する。インターネットからダウンロードした場合は実行ファイルを実行して、ファイルを適当な場所に展開する。
エアナビゲータライト V13.01

画面が表示されたら、下にある「オプション」ボタンをクリックする。

「上級者向けインストール」をクリックする。

「エアステーション無線子機ドライバ」と「AirStation倍速設定ツール」(MIMO対応子機の場合)にチェックを入れてインストールする。

2. 無線LANルーターの設定を行うための暫定的な接続設定を行う。

デスクトップ右下のインジケーターから無線アイコンをクリック。使用している無線LANルーターのSSIDを選んで接続する。SSIDとセキュリティキーは無線LANルーター本体の側面に記載されている。

「ルーターのボタンを押すことによっても接続できます。」という表示があるが、これはWPSで設定できるという表示。無線LANルーター本体のWPS(またはAOSS)ボタンを押す。
WPSで接続できない場合は、無線LANルーター本体の側面に記載されている「KEY:********」を見てセキュリティキーを入力する。

3. 無線LANルーターの設定画面を開く。

コントロールパネルからネットワークと共有センターを開く。ネットワークの種類を「ホームネットワーク」に変更する。

エクスプローラーから「ネットワーク」を開く。
無線LANルーターの型番の機器が表示されるので、それを右クリックして「デバイスのWebページの表示」をクリックする。なかなか表示されないようであれば、ブラウザを起動して、アドレスバーに無線LANルーター本体の側面に記載されているIPアドレスを入力する。

ユーザー認証の画面が表示されるので、Buffalo製ルーターの場合はユーザー名に「root」、パスワードは空欄にする。(※パスワード未設定の場合。)

4. 無線LANルーターのAOSSボタンを無効にする。

AOSS機能を使うと無線設定が自動で変更されてしまうので、誤操作を防ぐため「本体側AOSSボタン」の「使用する」のチェックを外しておく。

5. 無線LANルーターの無線設定を行う。

「ANY接続」は「許可する」。SSIDはよそのアクセスポイントと重複しなくてかつ判別しやすい名前に設定する。SSIDは他人から丸見えなので、個人を特定されそうな名前は避ける。暗号化の設定はなるべくWPA2-PSK(AES)を使用する。

ニンテンドーDSなど暗号化方式がWEPしか対応していない機器を使う場合は、マルチセキュリティーを有効にしてSSID3を有効にする。WEPのアクセスポイントを通してネットワーク上の他のコンピューターに侵入されることを防ぐため、SSID3の「隔離機能」にチェックを入れる。

6. 無線LAN子機の接続設定を行う。

無線LANルーターの無線設定を変更すると、無線LAN接続が切断される。しばらく待って、再度インジケーターから無線アイコンをクリック。適切なSSIDを選択し、設定した共有キーを入力して接続する。

※無線LANルーターの設定画面にパスワードを設定するには、設定画面の「管理設定」から「パスワード」を開く。

○関連ページ


P8Z68-M ProでSRT(SSDキャッシュ)機能を使う

2012-07-27 22:08:25 | PC関係全般

今さらながら、ASUS P8Z68-M ProにIntel 520シリーズSSDをつないでスマート・レスポンス・テクノロジー(SRT)機能を利用してみる。

○SRT(スマート・レスポンス・テクノロジー)について

SRTはインテル・ラピッド・ストレージ・テクノロジー(IRST)に含まれる機能の一つです。SSDをキャッシュとして、HDDで頻繁にアクセスするデータをSSD(キャッシュ)に移すことで、システムのパフォーマンスを向上することができます。SSDは不揮発性メモリで、電源を落としても記憶が消えないため、Windowsやアプリケーションの起動処理も高速になります。HDDをメインで使いつつも、SSD並にファイルの読み込みを高速化するための機能です。SRTはインテル製の一部のチップセットに内蔵されているSATA(RAID)コントローラーでサポートされており、6シリーズチップセットではZ68、7シリーズチップセットではZ77とH77とQ77でサポートしています。SSDはIntel製ではなくても構いません。SRTとして設定されたドライブではTrim機能が使えなくなります。

○SRTを使用するための必要条件

  • SRTをサポートするCPU。(LGA1155版PentiumなどはSRTをサポートしていない)
  • SRTをサポートするチップセット。(現時点ではIntel Z68、Z77、H77、Q77でサポート)
  • Windows VistaまたはWindows 7がインストールされている。
  • SATAの動作モードが「RAID」に設定されている。
  • 1組以上のSSDとHDDが接続されている。
  • SSDに18.6GB以上の空き領域がある。
  • SSDとHDDがSRT対応チップセットが制御するSATAポートに接続されている。
  • インテル・ラピッド・ストレージ・テクノロジー バージョン10.5以降がインストールされている。
  • HDDがNTFS形式でフォーマットされている。

SRTを2組以上設定することはできません。またボリュームの数に制限があります。詳細はインテル・ラピッド・ストレージ・テクノロジ(ソフトウェア)のヘルプを参照して下さい。

○導入手順

1. SSDを取り付ける


P8Z68-M Pro マザーボードにはオンボードSATAポートが計7つあり、それぞれ白x2、青x2、紺x1で端子が色分けされています。青の端子はSATA2(3Gbps)のポートなので、SATA3(6Gbps)対応SSDの性能を十分に発揮できません。紺の端子はSATA3対応ですが、外部チップを介するためSSDキャッシュとしての使用には適していません。(というか、そもそもSRTキャッシュとして使えません。)
WindowsのシステムをインストールしたHDDをSATA6G_1の端子に、SSDをSATA6G_2の端子に接続します。
Windows上で使うにはSSDを初期化(フォーマット)する必要がありますが、SRTを設定する際に自動で初期化が行われるので、この時点では初期化作業は必要ありません。

2. Windows上のRAIDドライバーを有効にする

SRT機能を有効にするには、BIOSの設定画面でSATAモードをAHCIモードからRAIDモードに変更する必要がありますが、そのまま変更するとWindows起動時にブルースクリーン(0x0000007B INACCESSABLE_BOOT_DEVICE)エラーでシステムが停止してしまいます。SATAモードを変更する前に、RAIDコントローラーのドライバをインストールして有効にする必要があります。(KB975453)

まずはIntelのダウンロードサイトから「ソフトウェア製品」→「チップセット・ソフトウェア」→「インテル・ラピッド・ストレージ・テクノロジー」を選択。
「インテル・ラピッド・ストレージ・テクノロジー」をダウンロード・インストールします。

レジストリエディター(regedit.exe)を起動します。
左からHKLM\System\CurrentControlSet\Services\Iastorvキーを開きます。右側のリストの中から「Start」をダブルクリックして値を「0」(カーネルがブート時に読み込む)に設定します。ちなみにこの値の意味はこちらのページが参考になります。

3. SATAモードをAHCIモードからRAIDモードに変更する

POST中にDeleteキーを押すとBIOS設定画面が表示されます。Advanced Modeに切り替えてSATAモードを「RAID」に変更します。
ASUS UEFI BIOS Utility - SATA Configuration

4. 念のため、RAIDが組まれていないことを確認

まず大丈夫だと思いますが、念のためWindowsを起動する前に、RAIDが設定されていないことを確認します。RAIDの設定を確認するには、Intel Rapid Storage Technology(インテル製チップセット内蔵のRAID機能)のOption ROMを起動します。
Option ROMを起動するには、PCの電源投入時またはリセットからPOST画面またはメーカーのロゴが表示されるまでの間に[Ctrl]+[I]キーを押します。[Ctrl]キーを押しながら[I]キーを押すのではなく、[Ctrl]キーと[I]キーを同時に連打すると設定画面に入りやすいです。
「RAID Volumes」が「None defined.」(未設定)になっていることを確認して、[ESC]キーで終了します。
Intel Rapid Storage Technology Option ROM

5. SATA RAIDコントローラーのドライバを最新のものに更新する

最新のドライバが適用されていないことがあるので、デバイスマネージャーから手動でドライバーを更新します。Intelのダウンロードページから「インテル ラピッド・ストレージ・テクノロジー F6 ドライバー・ディスク」をダウンロード・展開して、デバイスマネージャーのドライバの更新からフォルダー指定でドライバーをインストールするといいでしょう。
Intel Desktop/Workstation/Server Express Chipset SATA AHCI Controller

6. SSDに空き領域を作る

SRTを使用するにはSSDに最低18.6GB以上の空き領域が必要です。この空き領域というのは作成済みドライブの中の空き容量ではなく、ディスクのパーティションではない部分のことです。つまり、既にSSDいっぱいにデータ領域のパーティションがある場合は、それを縮小する必要があります。
Windows Vista以降ではディスクの管理ツールを使ってパーティションを縮小することができます。これを使って18.6GB以上の空き領域を確保します。


上のスクリーンショットはディスク1をSSDキャッシュに設定するための準備をしているところです。残りのデータ領域(ここではDドライブ)は、キャッシュ設定・解除時にデータは消去されずそのまま残るので、データのバックアップは不要です。

7. SRTを有効化する

右下のインジケーターからIRSTのアイコンをダブルクリックして開きます。

これまでの設定と条件が適切であれば「高速」というボタンが現れるのでこれをクリックし、「高速の有効」をクリックします。

キャッシュとして割り当てるディスクの容量とキャッシュの動作モード(ライトスルーorライトバック)を設定します。詳細はヘルプを参照して下さい。

しばらくすると画面が更新され、SRTが有効になったことがわかります。このキャッシュのドライブ(ボリューム)はIRST設定画面を除きWindows上からは完全に見えなくなっています。DISKPARTやディスクの管理ツールを開いてもデータボリュームしか見えません。

ちなみにIRSTのOption ROMの画面は次のようになります。

SRTを有効にした効果はすぐには現れません。一度アクセスしたデータに再度アクセスするときにキャッシュの効果が発揮されます。試しにWindowsを2回再起動してみると、2回目の再起動でその効果を実感できるでしょう。

○SRTの効果

SRTによるシステム高速化の効果を詳しく知りたいというご意見がありましたので、SSDキャッシュ無効時と有効時でWindowsとIE9の起動時間をストップウォッチで計ってみました。

/ 起動に掛かった時間 ログオンに掛かった時間 IE9の起動に掛かった時間
SRTキャッシュ無効(3回平均) 38秒 32秒 12秒
SRTキャッシュ有効(初回) 33秒 5秒 10秒
SRTキャッシュ有効(2回目以降平均) 13秒 3秒 3秒
  • 起動に掛かった時間 - ブート画面でデバイスを選択してからWindowsのログオンパスワード入力画面が表示されるまでの時間。
  • ログオンに掛かった時間 - ログオン操作をしてからデスクトップアイコンが表示されるまでの時間。
  • IE9の起動に掛かった時間 - Internet Explorer 9を起動してからMSNのホームページが完全に表示されるまでの時間。

[テスト環境]

  • OS: Microsoft Windows 7 Professional SP1 (x64)
  • CPU: Intel Core i5-3550 3.3GHz
  • MB: ASRock ZH77 Pro3
  • RAM: 32GB(DDR3-1600)
  • HDD: 1TB 7200rpm (HGST HUA721010KLA330)
  • SSD: Intel SSD 520シリーズ 60GB (SSDSC2CW060A3)

SONY KDL-22CX400にPC画面を映す

2012-07-01 00:32:55 | PC関係全般

ソニーの22型液晶テレビ「KDL-22CX400」にVGA(アナログRGB)ケーブルでPCの画面を映す。

SONY KDL-22CX400は地デジ対応液晶テレビです。HDMI接続経由で地デジ放送を映すと、PC用ディスプレイのNANAO FS2332と比較した場合で画質は断然KDL-22CX400の方が優れています。ただしこの機種は画面解像度が1366x768とフルHDではないので、精細さではFS2332に劣ります。PC用ディスプレイとして用いるには向いていません。

でもせっかくPC画面入力があるのでPCの画面を映してみたいところです。そこで今回はPCの画面をRGBケーブルでKDL-22CX400に出力してみます。

1. RGBケーブル または HDMIケーブルを接続

PC側にHDMI出力があればHDMIケーブル、RGB出力があればRGBケーブルで接続します。TV側のHDMI入力端子は背面、RGB入力端子は左側面にあります。
HDMI接続の場合はPCのグラフィックチップが対応していれば音声も一緒に出力されますが、RGB接続の場合は別途ステレオケーブルを接続する必要があります。TV側PC入力の音声入力は背面のHDMI入力の隣にあります。

2. リモコンの「入力切換」ボタンで「PC」を選択

3. PC側の画面出力の解像度の設定を変更

Windows XPの場合は画面のプロパティやCatalyst Control Center、NVIDIAコントロールパネルなどを使って解像度を変更します。解像度は1366x768またはそれに近いものを選びます。
画面のプロパティ
ATI Catalyst Control Center ディスプレイプロパティ

※表示がずれたり、にじんで見える場合。

LCDSeeをダウンロード・解凍・実行する。

「線」ボタンをクリックする。画面に田の字と縦線・横線が表示されるのでそのままにしておく。
リモコンの「オプション」ボタンを押して「画面モード」→「自動画調整」を選択する。すると画面の信号タイミングに合わせて自動調整が行われる。
次に「ワイド切換」が「ノーマル」担っていることを確認する。
TVの設定が済んだら、PCで画面上をクリックすると元の画面に戻ることができる。

※画面の色合いが変な場合。

LCDSeeで「グラデーション」を選択する。

リモコンの「オプション」ボタンを押して「画質」を選択し、「色温度」が「中」になっていることを確認。それでも色合いが変なら各設定値を調整する。

※ゲーム中だけ画面が小さくなる、画面比(アスペクト比)がおかしい場合。

リモコンの「オプション」ボタンを押して「画面モード」→「ワイド切換」を選択する。
「ノーマル」を設定すると画面を拡大せずにTV画面の中央に表示する。「フル1」を設定すると画面比をそのままに画面を拡大して表示。「フル2」に設定するとTV画面いっぱいに引き延ばして表示する。


A8N-SLIのチップセットクーラーを交換する

2012-06-17 23:14:14 | PC関係全般

AsustekのSocket939マザーボードA8N-SLI DeluxeのうるさいチップセットファソをThermalright HR-05/IFXに交換してみる。何を今さらって話よ。

Asus A8N-SLI Deluxe
A8N-SLI Deluxeは2005年にベストセラーとなったA8N-SLI Premiumの下位モデルです。
このマザーボードに搭載されているチップセットはnVIDIAのnForce 4 SLIで、性能が優れていた代わりに発熱もCPU並で、ヒートシンクだけでは冷しきれないため冷却用の4cmファンが付いていました。
このファンが結構うるさい上に回転数は調整できません。またファンが壊れやすいようで、チップセットファンが壊れたことによるマザーボードの死亡報告が数多く上がっています。
幸い私の個体ではファンは順調に回っているようでしたが、騒音が気になったので交換することにしました。

まずはファンを外します。ファンを外すにはマザーボードの裏側からツメを押し込みます。

nVIDIA nForce 4 SLI
白くてネバネバしたモノが付いているので、エタノールなどできれいに拭き取ります。コアだけをきれいにすれば十分です。
コアを取り囲むように透明なフィルムが張り付いていますが、これは電気的な絶縁のためのもので、はがさない方がいいでしょう。

クーラー付属の白い熱伝導グリスは時間が経つと固まるタイプなので、別にCPUクーラー用のグリスを持っている方はそちらを代用したほうがいいでしょう。

HR-05/IFXの固定方法はネジ止めとプッシュピンの2通りがありますが、プッシュピンで問題なくしっかり固定できました。
HR-05/IFX
固定する向きはある程度自由に決められますが、律儀に横向きに固定しています。
青いスロット(PCI-Express 1.0 x16)には2スロットを占有するグラフィックカードは干渉してしまうため使えません。黒いスロットは通常はPCI-E x1での動作であるためグラフィックカードは性能を発揮できません。

このクーラーには8cmファンを取り付けるための金具が付属します。
私の場合は前後にケースファンがあるためファンは取り付けていませんが、かなり熱くなるので、気になる方は付けておいた方がいいでしょう。


Lucid Virtuの省電力効果とパフォーマンスへの影響

2012-06-01 20:56:49 | PC関係全般

使っているマザーボードでLucid Virtuという機能があることは知っていましたが、それがどのように動作するのか、使うとどんなメリットがあるのか詳しいことは知らなかったので、試しに使ってみようと思います。

テストに使用したPCパーツ・ドライバ・ソフトウェア

  • CPU: Intel Core i3-2100 定格動作
  • マザーボード: Asustek P8Z68-M Pro
  • グラフィックボード: ELSA GLADIAC GTX 560 Ti mini
  • 電源: 玄人志向 KRPW-G530W/90+
  • 電力計: サンワサプライ TAP-TST7 ワットチェッカーPlus
  • OS: Microsoft Windows 7 Professional SP1 64bit
  • ドライバ: Intel Graphics Accelerator Driver V8.15.10.2598
  • ドライバ: GeForce R300 Driver Version 301.42
  • ユーティリティ: Lucid Virtu V1.2.105.17711
  • ベンチマークソフト: Unigine Heaven DX11 Benchmark 2.5
  • ベンチマークソフト: CAPCOM MHFベンチマーク 第3弾 大討伐
  • ゲーム: EFFY one of unreasonable "if" (RaidersSphere Engine)

○Lucid Virtu(i-mode)を使用するための準備

1. マザーボード側の設定を行う。

P8Z68-M Proの場合、UEFI BIOS設定画面からAdvanced Modeに入って、Advanced→System Agent Configuration→Graphics Configurationを開く。
Primary DisplayをiGPUに、iGPU Multi-MonitorをEnabledに設定する。
設定を保存したら、ディスプレイケーブルはマザーボードの出力端子(Intel HD Graphics側)に接続する。
ASUS UEFI BIOS Utility

2. 各グラフィックアダプターのデバイスドライバをインストールする。

今回のPCパーツ構成の場合はIntel HD Graphics 2000とGeforce GTX 560 Tiのドライバをインストールします。

3. Lucid Virtu Softwareをインストールする。

マザーボードメーカーまたはLucidlogixのサイトからLucid Virtu Softwareをインストールします。

○Lucid Virtuを有効にする

Lucid Virtu(i-mode)では通常はCPU内蔵グラフィック(Intel HD Graphics)で動作します。Virtuであらかじめ指定したアプリケーションが起動し、かつDirectXが動作している場合のみグラフィックボードで画像処理演算を行います。

Virtuを有効にするには上記の手順を実行して準備を整えた上で、Virtu Control Panelを開いて「Off」と表示された丸いボタンをクリックします。すると「On」の表示に変わります。この状態でアプリケーション(ゲーム)を起動すると、グラフィックボードによる処理に切り替わります。
Virtu Control Panel - Main

Virtu が有効になるとそのアプリケーションの画面端にVirtuのロゴが表示されます。これについてはVirtu Control Panelで常時表示するか、数秒間表示して隠すか、常に表示しないかを設定できます。有名なソフトはリストに最初から追加してあるため、何も設定してい なくてもVirtuが有効になりますが、一部のソフトは実行前にVirtu Control Panelのリストに実行プログラムのファイル名を追加しておく必要があります。
Virtu Control Panel - Application

○パフォーマンスは維持できるのか

下はIntel HD Graphicsを優先にしてVirtuを有効にしたときのUnigine Heaven DX11(1280x960)のスクリーンショットです。
このシーンは負荷が重いためFPSが45になっていますが、これはGPU優先にしていたときと変わっていません。パフォーマンスの低下は感じられませんでした。ちなみに同じシーンでIntel HD GraphicsだとFPSが10未満になリます。
Unigine Heaven Virtu有効時

MHFベンチマーク 大討伐(1280x720) : Virtu無効=CPU内蔵グラフィックによる描画
Monster Hunter Benchmark 3

Virtu有効=グラフィックボードによる描画
Monster Hunter Benchmark 3
スコアの差は歴然です。
まだそれほど長く使っていないので安定性はどれほどあるのかわかりませんが、現時点ではJITコンパイラエラーでVirtu Control Panelが強制終了することが1回ありました。その他はこれといった問題は起きていません。

○どれくらいの省電力効果があるのか

アイドル時(無負荷時)、動画小(480p)再生時、動画大(720p)再生時、Unigine Heaven DX11ベンチマーク実行時(高負荷時)で消費電力をワットチェッカーを使って調べてみました。数字は測定中の最大値です。ちなみにVirtu d-modeはVirtu適用前と同じ結果だったため省略しています。

- GPU優先、Virtu無効 CPU優先、Virtu(i-mode)有効
無負荷時 64W(GPU処理) 63W(CPU処理)
動画小再生時 72W(GPU処理) 66W(CPU処理)
動画大再生時 118W(GPU処理) 72W(CPU処理)
高負荷時 210W(GPU処理) 212W(GPU処理)

無負荷時と高負荷時はほぼ同じ結果になりました。動画再生中ではVirtu有効時で省電力効果が若干見られます。これは動画のサイズが大きくにつれて差も大きくなる傾向があるようです。動画再生処理ではCPU内蔵グラフィックよりもグラフィックボードの方が消費電力が大きくなるようです。
つまり動画再生においてVirtuによる省電力効果が大きく発揮されるということになります。

○同人ゲームやフリーソフトのゲームでも使えるのか

Virtu Control Panelのリストに実行プログラムのファイル名を追加すれば問題なくグラフィックボードで処理が行われます。ただしDirectX 8以前の古いゲームではVirtuは有効になりません。もっとも、その世代のゲームならIntel HD Graphicsで十分動くでしょう。Windows 7だと処理落ち云々以前の互換性の問題が起こりそうですが。

EFFY(1280x768) : CPU優先&Virtu無効時 (24FPS)
EFFY Virtu無効時

CPU優先&Virtu有効時 (60FPS)
EFFY Virtu有効時


HDMI接続経由でディスプレイに音声出力 [Intel HD Graphics]

2012-06-01 17:37:09 | PC関係全般

CPU内蔵グラフィック(intel HD Graphics)からマザーボード上のHDMI端子経由でディスプレイに音声を出力する方法。

○設定手順(Windows 7の場合)

1. HDMIケーブルを接続

何も特別なことはせずに、普通にグラフィックボードとディスプレイを接続するだけ。

2. Intel HD Graphics Driverをインストール

オーディオドライバーはグラフィックドライバーに含まれている。
例えばIntel HD Graphics 2000または3000の場合、Intelのダウンロードサイトからグラフィックス→プロセッサー・グラフィック→インテル HD グラフィックス 3000/2000 第2世代 インテル Core プロセッサー を選択する。
ドライバーをインストール済みの場合はこの作業は不要。
インテル インストール フレームワーク

3. スタートメニュー→コントロールパネル→ハードウェアとサウンド→サウンド を開く。

一覧の中にディスプレイの型番の名前で下に「インテル ディスプレイ用オーディオ」と書かれたデバイスがあるので、それをクリック(選択)して「既定値に設定」をクリック。
これでHDMI経由で音声が出るようになる。

4. ディスプレイ側の音声入力選択や音量の設定を行う。

○設定手順(ubuntu 12.04 LTSの場合)

標準でドライバが入っているためデバイスドライバのインストール作業は不要。

デスクトップ右上のユーザー名をクリックして「システム設定」を選択して「サウンド」を選択する。
「出力」タブで「HDMI / DisplayPort x | Built-in Audio」をダブルクリックする。


SONY VAIOノート VGN-FT53DBについて

2012-04-22 23:11:37 | PC関係全般

SONY VGN-FT53DBの破棄と新PCへのデータ移行。

自作PCを組むまでの3年間はメイン機、その後もテレビ視聴専用機として使ってきました。このブログの初期の記事のスクリーンショット画像も全てこのPCで撮ってます。
しかし、無線LAN、タッチパッドが完全に死んだ上にDVDドライブは不調、ディスプレイはバックライトが少し暗くなって黄ばみ、ハードディスクもそろそろ寿命を迎えつつあるので破棄することにしました。破棄するにあたり、現在も同じパソコンを使っている方の参考になればと、移行作業の過程を残しておくことにしました。

VAIO標準仕様モデルカタログ(2007/03)
『VAIO標準仕様モデルカタログ』、ソニー株式会社、2007年3月

このモデルは今は無きVAIO type F TVシリーズです。Windows Vista搭載PCとしては初期のモデルで、性能は当時の基準で上の方でした。当時のVista Home Premium搭載モデルのほとんどがメモリは1GBで、このモデルも例外ではありません。しかしWindows起動時点でメモリの空きが200MBしかなく、とても快適といえる環境ではありませんでした。多くの方は2GBに増設したと思います。ハードディスクの容量は160GBで、80~100GBが平均だったことを考えると大容量でした。その他の大きな特徴は地デジチューナーを搭載していることでしょうか。この頃はまだチューナー単体での販売が認められておらず、パソコンで地デジを視聴するのにメーカー製の20万円台のフラグシップモデルを選ぶ必要がありました。(2008年4月にガイドラインが策定されてチューナー単体の販売が解禁。)
2007年3月に新品で購入したときの価格はなんと208,000円。今ならW地デジチューナー搭載の最上位モデルが余裕で買えそうです。2009年頃のネットブックの登場からパソコン全体の価格が大きく下がりましたね。

○仕様

項目 スペック・説明 部品型式・P/N
モデル VGN-FT53DB VGN-FT73DB PCG-7W1N
OS Microsoft Windows Vista Home Premium 32ビット .
CPU Core 2 Duo T5500(1.66GHz) Core 2 Duo T7200(2.00GHz) .
ディスプレイ 15.4型ワイド WXGA(1280x800) (クリアブラック液晶、ピュアカラー) .
メモリ SO-DIMM DDR2-667 1GB (512MBx2、空きスロット無、最大2GB) ELPIDA EBE52UD6AHSA-6E-E
ハードディスクドライブ 160GB 4200rpm シリアルATA 200GB 4200rpm シリアルATA 富士通 MHV2160BT/MHV2200BT
グラフィック チップセット内蔵(Intel GMA950) Intel 945GMチップセット内蔵
対応メモリカード SDカード、メモリースティック .
無線LAN IEEE802.11a/b/g準拠、WPA2対応、WiFi準拠 Intel PRO/Wireless 3945ABG
光学ドライブ DVDスーパーマルチドライブ 松下電器 UJ-850S
バッテリー駆動時間 約2.5時間 ソニー VGP-BPS2A
質量(バッテリー含む) 約2.9kg .
テレビ機能 地上デジタルx1(約14.5時間) 地上デジタルx1(約19.5時間) .
実用ソフト Microsoft Office Personal 2007 .
付属品 電源アダプター VGP-AC19V10, 1-479-114-61
バッテリー(S) VGP-BPS2A, 2-895-801-01
リモコン RM-MCV10D
リモコン受光部 VGP-IR1, 1-480-069-12
B-CASカード(地上デジタル専用) T401CA25
Microsoft Office Personal 2007 プレインストールパッケージ 112-00131
マニュアル類 VGN-FT_3シリーズ 取扱説明書 3-095-916-01
VGN-AR_2/VGN-FT_3/VGC-LA2シリーズ デジタル放送取扱説明書 3-095-980-01
VAIOサポートサービスガイド 2-653-193-41
VAIOカルテ 2-318-620-05
「VAIOスーパースタミナ設定」選択時の表示について 3-208-419-01
ソフトウェアアップデートのお願い 3-197-874-01
メモリカード(メモリスティックやSDメモリカード)を使用する場合のご注意 3-197-330-01
VAIOカスタマー登録のお願い 2-656-239-41
2007 Spring VAIOアクセサリーガイド 2-684-920-21
保証書 2-652-062-02

○SONYサポートサイト

製品情報、サポート情報 http://vcl.vaio.sony.co.jp/product/vgn/vgn-ft53db.html
Windows 7アップグレード情報 http://vcl.vaio.sony.co.jp/windows/7/support/note/vgn-ft53db.html

○ハードディスクの健康度を調べる

私が今まで実際に経験したパソコンの故障箇所(初期不良を除く)はハードディスク、CD/DVDドライブ、電源、メモリです。マザーボードが故障することはしばしばあるようですが、CPUが勝手に故障することはほとんどありません。
メモリはMemtest86、ハードディスクはSeatoolsなどの診断ソフトウェアでテストすることができます。ただハードディスクのテストには結構な時間が掛かるので、簡単に状態を調べるだけならCrystalDiskInfoなどのS.M.A.R.T.表示ツールを使うといいでしょう。

ハードディスクは3万時間持てば十分だと思っていましたが、いつのまにか4万時間を超えて43,000時間になっていました。電源を切らずにスタンバイにしておくことが多かったためか、使用時間のわりに電源投入回数が少ないです。
回復不可能セクタ数は使用時間が35,000時間を超えたところで増えてきました。まれに地デジの録画データが再生できなかったり途中で勝手にスキップすることがあったのですが、おそらくハードディスクの不良が原因だと思われます。

☆データ移行について。

マイドキュメントなどのユーザーデータの移行は、外付けハードディスクなどを用意してそこに直接コピーするか、Windows転送ツールを使います。
ただし一部のソフトウェアのデータは、専用のツールを使わないと移行先で使えないことがあるので注意します。

○StationTV Digital for VAIOの録画データをDVD-R/RWに焼く

録画データは保存先ドライブのルートディレクトリのDTVAppフォルダーに録画データファイル(拡張子なし)と録画番組情報ファイル(*.rid)のセットで保存されています。これらは他のハードディスクに移動させても同じパソコンであれば再生できますが、他のパソコンでは再生できません。DVD-RやDVD-RWにダビングする必要があります。
StationTV バージョン6.5以降ではダビング10に対応しています。ただし旧バージョンで録画したデータはコピーワンスのままです。
詳しいDVD作成方法はこちらを参照して下さい。

コピーワンス
StationTV Digital for VAIO
ダビング10
StationTV Digital for VAIO
DVD作成画面
StationTV Digital Disc Burning Extension

○x-アプリ(旧SonicStage)の音楽データをバックアップ

本機にプリインストールされているのはSonicStage Ver.4.2ですが、何かしら事情が無い限りはx-アプリに移行済みだと思いますので、x-アプリを使っていることを前提に話を進めていきます。
iTunesのデータ移行は基本的にファイルを移動させるだけですが、x-アプリの場合は付属のバックアップツールを使ってデータを移行させます。バックアップツールはx-アプリのメニューバーから「ツール」→「x-アプリのデータをバックアップ」から起動できます。

SonicStage Ver.4.4以前のバックアップデータはx-アプリでは復元できません。もしx-アプリに移行していない場合は、x-アプリをインストール・起動してメニューバーの「ツール」→「旧バージョンのデータの読み込み」でx-アプリにデータを取り込み、x-アプリからバックアップを行う必要があります。

○リカバリについて

本機はハードディスクにリカバリ情報が含まれており、リカバリディスクは付属しません。リカバリするにはVAIOリカバリユーティリティを使用します。VAIOリカバリユーティリティはWindows上、またはシステム回復オプションから起動できます。付属ソフトウェア・アプリケーションの再インストールもここからできます。
VAIOリカバリユーティリティ
VAIOリカバリユーティリティ - リカバリウィザード

○ハードディスクドライブのデータ全消去

リカバリ操作ではデータの管理領域だけを消去しているため、肝心のデータ本体は残ったままになっています。これらは管理上は存在しないことになっているため、そのうち別のデータで上書きされていくわけですが、それまでは残ったままになっています。
つまりリカバリ操作ではハードディスクのデータを完全に消去できません。破棄・譲渡の際はハードディスクの全領域を何かしらのデータで埋める、つまりはデータ本体まで完全に消去しておかないと、個人情報が漏洩する恐れがあります。
HDDの全データを消去するには、他のパソコンにつないで完全フォーマットする方法や市販のデータ消去専用ソフトを使う方法などがあります。
本機のリカバリツールにはハードディスク消去機能が含まれているので、これを利用する方法もあります。(※リカバリディスクを作成してそこから起動する必要があります。)

○破棄について

本機にはPCリサイクルマークが付いているため、ソニーに問い合わせれば無償で回収してくれます。(ただし梱包・発送は各自で行う必要があります。)
ソニーの場合はこちらのページからリサイクルの申し込みができます。

○中身を見てみる

せっかくなので捨てるついでにPCの中の様子を見てみる。
Motherboard
メインボードはHannStar製 K MV-4 HS MBX-151 Made in Taiwan。バックアップ用電池はNi-MH 2.4V 15mAh。

○関連リンク


10.1型ネットブック『NEC LaVie Light BL350/FW』

2012-02-29 00:06:25 | PC関係全般

持ち運びやすさ重視のWindows 7搭載低価格ノートPC、いわゆるネットブックを探索。

明日書こう明日書こうと考えているうちに2ヶ月も経ってた。。。
というわけでネタはいろいろ貯まってるんだけど、空白期間なんて無かったかのように前回と繋がりのある内容にしてみました。

今回は以下の要求をもとに製品の候補を絞ってみました。

  1. 予算は6万円程度。
  2. ディスプレイの大きさは10~12インチくらい。
  3. 外観・デザイン、つまりは見た目を重視。色は黒以外を希望。
  4. CPUの性能はそれほど追い求めていない。
  5. 3Dゲームはやらないのでグラフィックの演算性能は問わない。
  6. キーボードはタイピングしやすいこと。
  7. DVDドライブは不要。
  8. テレビ機能は不要。
  9. Microsoft Officeは不要。
  10. メーカーにはこだわらないが、今までソニー、DELLを使ってきたので他のメーカーのPCを使ってみたい。

とりあえず有名メーカーのカタログを参考にして上の要求にあった製品を探してみたところ、次の4つの製品が候補に挙がりました。

候補 メーカー/型名 OS CPU MEM HDD 重量 主な付属品 色(Amazonリンク) 価格(円) 個人的な不満点
1 富士通 PH50/E 7 HP 64 AMD E-450 2GB 500GB 1.50kg Office Personal 53,800 重量がやや重い
2 SONY VPCYB49KJ 7 HP 32 AMD E-450 2GB 640GB 1.46kg Office Home and Business 83,599 価格が高い
3 NEC PC-BL350/FW 7 Starter Atom N570 1GB 250GB 1.06kg Office Personal 34,335 性能が悪い
4 富士通 MH30/G 7 Starter Atom N475 1GB 320GB 1.29kg Office Personal (未発売) 50,143 価格性能比が悪い

※価格は2012年2月29日時点の価格.comにおける最安値

以下各機種のカタログです。

  • 左:『春モデル PC総合カタログ』、富士通株式会社、2012年1月
  • 中央:『VAIO標準仕様モデルカタログ』、ソニー株式会社、2012年1月
  • 右:『秋冬モデル PC総合カタログ』、NECパーソナルコンピュータ株式会社、2012年1月

どの機種も一長一短で非常に迷いましたが、本体が軽量で安価なPC-BL350/FWを購入することにしました。

NEC Lavie Light(PC-BL350FW6W)

店頭価格は44,800円(ポイント還元あり)で実質3万5千円ほど。色は赤と白で迷いましたが、無難な白を買うことにしました。ちなみにこの機種(BL350/FWシリーズ)は既に生産終了しており、現在では在庫品限りとなっています。(春モデルはまだ出てませんが・・・)

PC-BL350/FWのキーボード

小型PCでありながらキーボードはアイソレーションタイプになっており、まあまあ打ちやすいです。「半角/全角/漢字」キーはESCキーの隣に配置されているため、ATOKユーザーとしては度々イライラさせられるのですが、慣れるまでの辛抱です。

メモリはデスクトップで8GB、ノートで4GBが当たり前のご時世に、この機種は1GBしか搭載していません。でも思っていたほど重くはなく、普通にネットサーフィンやワード・エクセルを使う程度なら問題ないでしょう。むしろメモリよりもCPUのパワー不足を感じる場面が多々ありました。

メーカー製PCおなじみの特徴としていろんなソフトがプリインストールされていますが、すべてを活用するという人はまずいないと思います。不要なソフトは削除しておきましょう。付属ソフトは「ソフトインストーラ」というアプリケーションからインストール・アンインストールができます。

ソフトインストーラ

ソフト名 必要度
Outlook 2010 任意B
Windows Live メール 任意B
Yahoo ツールバー 不要
Windows Live Writer 任意C
Windows Live Messenger 任意B
Sempre 任意C
ウイルスバスター 任意B
Word 2010 任意A
Excel 2010 任意A
Office ナビ 2010 不要
デ辞蔵 不要
Windows Live フォトギャラリー 任意A
Windows Live ムービーメーカー 任意B
Roxio Creater LJ 任意B
テレビナビガジェット 不要
らくらく無線スタートEX 不要
FlyFolder 任意C
Windows Live Mesh 任意B
Luiリモートスクリーン(子機版) 任意C
ハードディスクの共有設定ツール 任意B
光ディスクドライブ共有設定ツール 任意B
バッテリリフレッシュ&診断ツール 任意C
おすすめメニューNavi 不要
ピークシフト設定ツール 任意C

任意A=インストール推奨、任意B=必要に応じてインストール、任意C=全く使わない場合が多い、不要=使う機会はほとんどないので削除推奨

コントロールパネル - システム

コントロールパネル - パフォーマンスの評価

この製品に点数をつけるとしたら85点(おおむね満足)です。
最初はLenovoのThinkPad Xシリーズにしようか迷っていました。しかし、国産メーカーでありながら5万円を切るという破格ぶり、デザインはまあまあよく、スクラッチリペアボディで傷は付きにくく、キーボードは打ちやすく、そして1.06kgという軽量さが決め手になりました。

個人的には、Officeは既にパッケージ版のProfessionalを所有しているのでOffice非搭載、さらに落下対策としてHDDではなくSSD(64GBで十分)を搭載していればなぁ、と思うのですが、そう都合いいものはなかなか見つかりませんね。(都合に合わせるとしたらBTOで組めばいいのかもしれませんが、やはり既製品と比べると価格性能比(コストパフォーマンス)が悪くなってしまいます。)
財布に余裕ができたらSSD換装に挑戦してみようと思います。

NEC Lavie Light BL350/FWのHDDをSSDに交換

最後に仕様と付属品一覧を載せておきます。正確な仕様については製造元のサイトに掲載されているのでなるべくそちらを参照して下さい。部品型式やP/Nは同一機種においてもロットによって異なることがあります。

項目 スペック・説明 部品型式・P/N
モデル PC-BL350FW6W, PC-BL350FW6B, PC-BL350FW6R .
OS Microsoft Windows 7 Starter Service Pack 1 32ビット .
CPU Intel Atom N570(1.66GHz) .
ディスプレイ 10.1型 ワイド WXGA(1366x768) .
メモリ SO-DIMM DDR3-1066 1GB (空きスロット無し、最大1GB) .
ハードディスクドライブ 250GB 5400rpm 2.5型 シリアルATA Western Digital WD2500BEVT
グラフィック Intel GMA3150 .
対応メモリカード SDメモリカード(SD/SDHC/SDXC対応) .
無線LAN IEEE802.11b/g/n Intel WiFi Link 1000 BGN
光学ドライブ - .
バッテリー駆動時間 約4.8時間 NEC PC-VP-BP75
質量(バッテリー込み) 約1.06kg .
テレビ機能 - .
実用ソフト Microsoft Office Personal 2010 2年間ライセンス版 .
付属品 電源アダプター PC-VP-BP74, OP-520-76423
バッテリー(M) PC-VP-BP75, OP-570-76990
Microsoft Office Personal 2010 2年間ライセンス版パッケージ 112-00137
マニュアル類 セットアップマニュアル 853-811064-124-A
安全にお使いいただくために 853-811064-109-A
インターネット犯罪に注意 853-811109-001-A
LaVie/VALUESTARをお買い上げのお客様へ 853-810942-011-A
本誌は、ご覧いただいた後も大切に保管して下さい 853-810913-136-A
添付品を確認してください 853-811064-137-A
ソフトウェアのご使用条件 853-810913-137-A
PC修理チェックシート 853-810697-002-A6
本製品をご使用上の注意(無線LAN機器使用上の注意) 336-715528-001-A2
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