Diary on wind(跡地)

おもにPC関係(2008-2013)、跡地兼日記避難所(2014-)

ペンタブで中国語を手書き文字入力する [Win8.1]

2013-11-14 17:32:51 | Windows攻略

Windows 8.1にてペンタブレットで中国語を手書き入力する方法。

ペンタブだとMS IMEやATOKの手書き入力パッドが使い物にならないので、Windows標準の手書き認識機能(タッチキーボード)から入力してみる。

1. コントロールパネルから「時計、言語、および地域」「言語の追加」をクリック(タップ)。

2. 「中国語(簡体字)」または「中国語(繁体字)」を選択。「開く」をクリック。
Image: 言語の追加 - コントロールパネル

3. 言語のリストに「中文」が追加されるので、その右の「オプション」をクリック。
Image: 言語 - コントロールパネル

4. 「言語パックをダウンロードしてインストールします」をクリック。
Image: 言語のオプション - コントロールパネル

5. インターネットに接続されていれば自動で中国語言語パックがダウンロード・インストールされる。
Image: 更新プログラムのダウンロードとインストール - コントロールパネル

6. 先ほどのオプション画面を開くと新たに「手書き」「手書き認識の個人用設定」という項目が出ているはず。確認したら閉じる。
Image: 言語のオプション - コントロールパネル

7. インジケーター(画面右下)の左にあるキーボードのアイコンをクリックしてタッチキーボードを開く。(※ペンタブレットデバイスを接続していないとアイコンは表示されない。)

8. 右下の「日本」と表示されているボタンをクリックして、「中国語」を選択し、下に並んでいる5つのアイコンのうち真ん中のアイコンをクリックする。
Image: タッチキーボード - コントロールパネル

9. 手書き入力を行う画面になる。マスに入力した文字を訂正する場合は上から書き直す。取り消す場合は上からZを書くように訂正線を引く。
Image: 手書き入力 - タッチキーボード

[EOF]


2013年11月分セキュリティ更新プログラム / Win2000でのネットアクセスは危険

2013-11-13 23:23:44 | Windows攻略

Windows 8.1用更新プログラムが200MB超も。主にサードパーティー製ソフトウェアの互換性を改善したとのこと。Windows 8発売から1ヶ月後も同じようなことがあったけど、こういうのはベータテスト段階で修正しておくべきものじゃないの。

マイクロソフトセキュリティニュースレター(2013/11/13)より。

2013 年 11 月のセキュリティ情報 - Security Tech Center
 2013 年 11 月のワンポイントセキュリティ情報

緊急

  • MS13-088 Internet Explorer 用の累積的なセキュリティ更新プログラム (2888505)
  • MS13-089 Windows Graphics Device Interface の脆弱性により、リモートでコードが実行される (2876331)
  • MS13-090 ActiveX の Kill Bit の累積的なセキュリティ更新プログラム (2900986)

この3件はWindows XP SP3からWindows 8.1まで共通する脆弱性。こういうことを知ると、サポートが終了したWindows 2000以前でネットワークに接続することがいかに危険なことか、よくわかる。

重要

  • MS13-091 Microsoft Office の脆弱性により、リモートでコードが実行される (2885093)
  • MS13-092 Hyper-V の脆弱性により、特権が昇格される (2893986)
  • MS13-093 Windows Ancillary Function ドライバーの脆弱性により、情報漏えいが起こる (2875783)
  • MS13-094 Microsoft Outlook の脆弱性により、情報漏えいが起こる (2894514)
  • MS13-095デジタル署名の脆弱性により、サービス拒否が起こる (2868626)

11/13 B4 U9 R0


20131029 Windows 8を使い始めて1年

2013-10-29 21:38:49 | Windows攻略

Windows 8を使い始めて1年、Consumer Previewを通して初めてWindows 8に触って1年半が経つ。正直言ってWindows 8の最大の新機能であるWindowsストアアプリは全く使っていないが、その他の部分でずいぶん便利になった。使い始めて半年ほどはWindows 7とデュアルブートを組んでいたが、ソフトの使い分けやデータの管理が面倒になってきたので、現在はWindows 7を消去してWindows 8に一本化している。

7から8への変更点について良い点悪い点を挙げてみる。

[Windows 8を使っていて便利だと思ったこと]

○ プログラムの一覧が見やすくなった

Image: アプリ - Windows 8
たくさんインストールしたソフトの中から必要とするソフトを探すときに便利。また、同時に複数のプログラムを使うことが多いので、デスクトップ画面をそのままに新しいプログラムを起動できる点が便利。自分にとってこれがWindows 8の存在価値の半分を占める。この機能がなければ今でもWindows 7と従来のスタートメニューを使っていたに違いない。デスクトップにショートカットを置けばいいとか、ランチャープログラムを使えばいいとかいう人にはわからないだろうが。

○ タスクマネージャーの表示がグラフィカルになった

Image: プロセス - タスクマネージャーImage: パフォーマンス - タスクマネージャー

○ デスクトップ画面左下の右クリックメニューが便利

Image: Windowsボタン右クリックメニュー
コントロールパネルの各種設定やデバイスマネージャーを開くときは、この右クリックメニューをよく使っている。

○ エクスプローラーのタスクバーアイコンを右クリックすると出てくる「よく使うもの」

Image: よく使うもの - エクスプローラー

○ 高速スタートアップや高速起動(Fast Boot)によってWindowsの起動が早くなった

処理速度は環境に依存するところがあるので一概には言えない。

○ リカバリの方法がメーカーを問わず統一されたこと

○ マウス操作(タッチ操作)だけでUEFI BIOSの設定画面にアクセスできる

Image: 詳細オプション

[Windows 8を使っていて不便だと思ったこと]

× Windows 8アプリの画面が性能の悪いマウスやタッチパッドだと操作しづらい。

Microsoft SurfaceがWindows 8 PCの真の在り方なんだろうけど、ディスプレイがタッチパネルでないユーザーが大半なわけで...PCにタッチパネルが普及する時代はいつやってくるのだろう。

× Windows 7のWindowsメールに相当するソフトが標準で入っていない。

クラウド化を推進しようと従来のPOP3/SMTP対応メールソフトを廃止したのだろうが、まあ賛否両論だろうね。そもそもOS標準のメールソフトを使っている人も減ってきているだろう。

× Windows 7で動作していたゲームがWindows 8では動作しないことがちょくちょくある

Flight Simulator Xとか∀kashicverseとか。互換性アシスタントは全く役に立たない。

× Aero Glass(半透明ウィンドウ)が廃止

Vistaの頃からAeroの半透明インターフェイスに慣れていたので当初は戸惑いがあったが、今はあまり気にならない。Vistaで散々宣伝していたWindows Flip 3Dも廃止されてしまった。

× Windows Virtual PCが動作しない

DOS/VやWindows 3.1の稼働環境として使いやすかったVirtual PCがWindows 8では使えないということで、個人的にはかなり困った問題。現在は潔くWin98機を組んでそちらに環境を移したので、特に困っていない。

[今後のWindowsソフトの方向性]

現在はWindowsデスクトップアプリケーションとWindowsストアアプリが共存しているが、今後それぞれがどうなっていくのか。マイクロソフトとしてはストアアプリを普及させたいのだろう。だが課題は多い。Windows 7との互換性、既存のプログラム・モジュール資源、アプリ・ソフトウェアの提供方法、大きく変わったインターフェイスや1画面1アプリという点についての利便性への影響など。

Windowsストアアプリが従来のデスクトップアプリケーションに次ぐ新しいインターフェイスを提案していることは歓迎できる。それがまたAndroidなどの既存のタブレットOSとは異なり、ユーザビリティの向上を積極的に支援している点も面白い。いい加減、窓にも飽きてきたところだ。しかし、ボタンスイッチ式のマウスというレガシーデバイスが普及している限りは現状を変えることは難しいと思う。(初代Microsoft Mouseの発売から30年も経つんだよね。)デスクトップPC、ノートPCの『タブレット化』を進めてタブレットとの垣根を取り除き、Windows(Windowsストアアプリ)に統一していくことがマイクロソフトの目指す将来なのだろう。

10/28 B2 U9 R0
10/29 B2 U9 R1.7


Windows 8 Pro DSP版の非正規品と正規品を比較

2013-10-25 19:44:57 | Windows攻略

非正規品(海賊版)と思われるWindows 8 Pro DSP版と正規品を比べてみる。。

オークションでWindows 8 Pro DSP版が4000円くらいで出ていたのでポチろうとしたのだが、どうも違和感がする。そもそも新品・未開封の品を格安で複数出品している点や出品数のわりに評価が3桁台なのが怪しい。同じ出品者の他の商品をのぞいてみると、インストールディスク付のOffice 2013を見つけた。こちらは明らかにクロだ。マイクロソフトのサイトにも掲載されているように、Office 2013はインターネット接続が必須で、ソフトウェアはダウンロードのみで提供されている。製品版・OEM版ともにシリアル番号カードのみが付属し、セットアップファイルはマイクロソフトのサイトからダウンロードする。今までAcer、富士通、ソニー、東芝のWindows 8搭載メーカーPCを触ってきたが、Office 2013のディスクは見たことがない。メーカーや販売側でもOffice 2013のプリインストールにはOPKという特殊なファイルセットを使うので、やはりMicrosoft純正のセットアップディスクというものはない。

商品ページの画像と手元の正規品(ドスパラで購入したもの)と比較してみると、いくつか不審な点を見つけた。

左は正規品、右は非正規品の疑いがある格安出品のもの(http://item01.aucfan.com/yahoo/p361138606/(2013/10/25閲覧))





○ 要チェックポイント

[2箇所のシール封印]
外側の白い入れ物は使用許諾条件に同意を求めるメッセージが書かれた赤いシールで封印してある。

中に入っている青い入れ物は円形の透明なシールで封印してある。この2つがないと「新品・未開封」とは言わない。なお、販売店によっては白い入れ物から取り出した状態で販売することがある。

[白い入れ物に記載されているBuild DateとCarton No.]

現在出回っている偽物は、白い入れ物に記載されているBuild DateとCarton No.が全て同じ数字になっている。Build DateはともかくCarton No.が同じものが2つ以上存在することはまずないので、偽造品だとわかる。(http://item01.aucfan.com/yahoo/f133557937/)(http://item01.aucfan.com/yahoo/f133531857/)

[プロダクトキーが記載されたラベルシール]

書体や印刷のズレなど細かいところまで見る。(画像は一部編集)

[インストールDVDのホログラム]

ディスクの内周と外周の2箇所にホログラムがあるかどうか。ホログラムがシールではないか。内周と外周それぞれのホログラムにある矢印の位置が向かい合うようになっているか。

Microsoftサイト How to tell - ソフトウェア

オークションに限らず、楽天やヤフーなどの有名サイトで運営しているネットショップやAmazon(マーケットプレイス)でも偽物が出回っているらしい。市場価格に比べて明らかに安いものは疑うべき。というか言うまでもなく信用がある販売店から直接買う方が確実に決まっている。


同じ出品者が出しているWindows 7も偽造品っぽい。(http://item01.aucfan.com/yahoo/t331488120/)

やっぱりディスクにホログラムがない。

10/25 B3 U9 R2.5


10/30追記。これはひどいw
Image: ウォッチリスト(終了したオークション) - ヤフオク
いずれも5個単位の1円出品で、1人1個限定なのにそれぞれ1桁・2桁評価のアカウントが5個単位で3500円にて入札している。なお、一番上は最低落札価格に達しなかった模様。


GPUレンダリングを無効にしてIE10のクラッシュを防止

2013-10-01 05:33:18 | Windows攻略

Internet Explorer 9/10のGPUレンダリングを無効にする。

最近、IE10が頻繁にクラッシュする。Amazonなどのサイトでページを読み込むときにクラッシュするのだが、特定のページで必ず起きるわけではないので余計にたちが悪い。

動作停止のメッセージから問題の詳細を開いてみると、「障害モジュールの名前」に「atidxx32.dll」とある。マシンのグラボがRadeon HD 7850なので、グラボのデバイスドライバーが問題に絡んでいることは明らかだ。

以前、ゲーミングノートPC(MSI GX60だったか)を触っていたときのこと。IEでWebページを開いても真っ白の画面しか表示されないことがあって、その時にGPUレンダリングを無効にしたら解決した。今回もその辺りが絡んでいるのかと思い、設定を変えてみる。

IEを起動して、右上の歯車のアイコンから「インターネットオプション」を選択。「詳細設定」タブから「アクセラレータによるグラフィック - GPUレンダリングではなく、ソフトウェアレンダリングを使用する」にチェックを入れる。IEを終了したらコンピューターを再起動する。
Image: Internet Properties - Internet Explorer 10

この設定を変えてからは動作は安定し、クラッシュすることはなくなった。

ちなみに現在私がメインで使っているブラウザはFirefox 24.0だけど、最近はSleipnir 4(Chromeと同じBlinkエンジン)に移りつつある。


Aero Glass for Windows 8

2013-09-14 21:46:08 | Windows攻略

Windows 8にてWindows 7のようにウィンドウ枠を半透明化するソフト。

http://glass8.berlios.de/

ソフトウェアをインストールしてWindowsを再起動したら、従来通り『個人設定』の『色とデザイン』から色や透明度を設定するだけ。
Image: 色とデザイン - 個人設定

一応フリーソフトだが、毎起動時に寄付を募るメッセージが表示される。作者のサイトからPayPal経由で3ユーロ以上を寄付するとこのメッセージを出さないようにすることができる。ただし、PayPal側の都合(日本の法律や業界の規制が関係?)により日本からの寄付はできないようだ。
Image: Information - Aero Glass for Win8 v1.1

もう一つ、以前から知られている裏技として、ハイコントラストのテーマを適用してウィンドウ枠を透明化する方法があるが、そちらは高確率で表示がおかしくなるのに対し、こちらは比較的安定するようである。

でも結局、Windows 8だとどうにも透明のウィンドウには違和感があって、元に戻してしまった。VistaでGUIをカスタマイズしていた頃のようなやる気はもう出ないなー。

9/14 B230 U8 RA


入力方式にMS IME Standard 2002が表示される問題 [Win8]

2013-09-06 07:39:44 | Windows攻略

いつもの平常心で久々のトラブルもサクッと解決

Windows 8において入力方式(Input Method)の一覧に標準の「Microsoft IME」に加えて「Microsoft IME Standard 2002」などの無効な項目が追加されている問題について。

○ 症状

入力方式の一覧にWindows標準の「Microsoft IME」の他に「Microsoft IME Standard 2002」や「Microsoft Natural Input 2002」が出てくる。もともと他のPCからWindows転送ツールを使ってデータを移行してきたため、前のPCでMicrosoft Office XPを使っていた関係でIME 2002関連の余計な設定データも一緒についてきてしまったものと思われる。もちろん現在のPCにはOffice XPはインストールしていないので、「Microsoft IME Standard 2002」や「Microsoft Natural Input 2002」を選んだとしても日本語入力システムは使えない。入力方式はインジケーターのアイコンや[Win]+[Space]キーから変更できるのだが、誤操作でいちいち入力方式が変わってしまってうっとうしい。

これらの項目を消す方法はないものかとコントロールパネルの設定を探ってみたが、どうも無理っぽい。そこでレジストリを探ってみたら、案外かんたんに消す方法を発見。

○ 解決方法

注意: 以下の操作はシステムを破壊するリスクを伴います。
トラブルが発生しても解決できる自信がある方のみ、以下の操作を参考にして下さい。また、大事なデータは前もってバックアップしておいて下さい。このサイトの情報によっていかなる障害が起ころうと、自己責任でお願いします。

一連の操作をする前に、システムの復元ポイントを作成することを勧める。

1. コントロールパネルを開き、「時計、言語、および地域」→「言語」を開く。

使用する言語の一覧で、「日本語」の右の方にある「オプション」をクリック。
Image: 言語 - コントロールパネル

入力方式の一覧に「Microsoft IME Standard 2002」や「Microsoft Natural Input 2002」があれば、それを削除しておく。
Image: 言語のオプション - コントロールパネル

2. [Win]+[R]キーから「regedit」と入力して、レジストリエディターを起動する。

次のキーを削除する。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\CTF\TIP\{E9BA4710-1D6A-11D3-9983-00C04F7AD1A3}
Image: {75E61AD7-8D9E-4436-A0BE-2098C0DDA2C1} - レジストリエディター

削除する前に念のためエクスポート(バックアップ)しておくこと。
Image: レジストリファイルのエクスポート

ついでに次のキー(IMEとキーボード配列の関連付け情報?)を削除する。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet001\Control\Keyboard Layouts\e0200411
Image: e0200411 - レジストリエディター
ひょっとすると環境によってはキーの場所が違ったり別の値で上書きされていたりするかもしれない。特にOffice付属のIMEやATOKなどを使用している場合は要注意。

レジストリの操作を終えたらレジストリエディターを終了してWindowsを再起動する。再起動後、問題が解決したことを確認する。

9/6 B2 U730 RR


Fast Boot(高速起動)の効果 [Win8]

2013-08-01 22:02:36 | Windows攻略

以前Fast Boot機能を使う [UEFI+Win8]の記事を書いた時点でFast Bootの効果を計測していたのですが、メモった紙を捨ててしまい、そのまま放置していました。
つい最近までRadeon HD7850に3つのディスプレイを繋いでいたところ、DisplayPort-HDMI変換アダプターが壊れたため、1ボード3画面出力はあきらめて、マザーボードの出力に繋いでIntel HD GraphicsとRadeon HD7850のデュアル構成に。この機会にせっかくなのでFast Bootを有効にして、その効果を調べてみました。

○環境・設定が他の機種に比べて特に異なる点

  • Windowsのシステム用にSSD、データ用にHDDの両方を繋いでいる。
  • 物理メモリが32GBもあるため、仮想メモリ(ページファイル)は1GBに固定。
  • 休止状態・高速スタートアップは無効。

○FastBootの効果

試行条件 POST Windows起動 合計
FastBoot無効/電源オン 14秒 8秒 22秒
FastBoot無効/再起動 8秒 8秒 16秒
FastBoot有効/電源オン 14秒 8秒 22秒
FastBoot有効/再起動 3秒 7秒 10秒

「POST」は電源を入れてからPOST(電源投入時自己診断)を経てWindowsの起動処理が始まるまでの時間。「Windows起動」はWindowsの起動処理が始まってからサインイン画面が表示されるまでの時間。

電源オン時はHDDのスピンアップでハードウェア検出にウェイトが掛かるためか、FastBootを有効にした効果は得られませんでした。再起動時はHDDのスピンアップ待ちがないためか、FastBootを有効にすると無効時に比べて6秒ほど起動が速くなりました。SSDオンリーのシステムなら電源オン時もFastBootの効果を得られるかもしれませんが、デスクトップ機(自作PC)では使用用途を考えるとなかなかそういうわけにはいかないでしょう。

ちなみに今まで触った中でWindowsの起動が一番速かった機種はNEC GL2062/JW(Lavie G タイプX)というノートPCで、電源オンからWindows 8のスタート画面が表示されるまでおよそ5秒以内。ほとんどのPCにおけるスタンバイからの復帰と同等かそれよりも速くて、驚きました。FastBootの真価はモバイルPCでこそ発揮されるべきでしょう。


3クリックでメモリーカードから写真を取り込む [Win8]

2013-08-01 00:00:23 | Windows攻略

Windows フォトギャラリーを使ってSDカードなどから写真ファイルを3クリックで取り込む。 [Windows 8]

○初回設定

1. Windows Live Essentials からWindows Photo Galleryをインストール

2. 写真が保存してあるメモリーカードを接続する。

3. ポップアップメニューから「画像の表示 フォトギャラリー」を選択。
Image: リムーバブルディスク

4. フォトギャラリーが開くので、「編集・整理・または共有」をクリック。
Image: Windowsフォトギャラリー

5. 「読み込みの詳細設定」をクリック。ファイルのコピー先フォルダーなどを設定する。この設定画面はWindowsフォトギャラリーからも開ける。
Image: 読み込みオプション

6. コントロールパネルから「プログラム」「メディアまたはデバイスの既定設定の変更」で、「カメラストレージ - メモリカード」を「画像の表示 (フォトギャラリー)」に設定する。
Image: 自動再生 - コントロールパネル

○取り込み方法

1. メモリーカードを接続する。

2. フォトギャラリーで写真ファイルが開くので、「編集・整理・または共有」をクリック。

3. 「写真とビデオの取り込み」ウィンドウが表示されるので、「次へ」をクリック。

4. 取り込む写真を選択して「読み込み」をクリック。
Image: 写真とビデオの読み込み

[EOF]


Intel RST RAIDモードからAHCIモードに戻す [Win7/Win8]

2013-04-16 19:36:30 | Windows攻略

Intel製チップセット内蔵SATAコントローラーの動作モードをRAIDモードからAHCIモードに変更する方法。

警告: 以下の操作で設定の切り替えに失敗した場合、高確率でWindowsが起動しなくなります。(セーフモードすら起動しません。)
トラブルが発生しても解決できる自信がある方のみ、以下の操作を参考にして下さい。また、大事なデータは前もってバックアップしておいて下さい。このサイトの情報によっていかなる障害が起ころうと、自己責任でお願いします。

1. AHCIドライバーのブート時ロードを有効にする

[Windows 7の場合]

レジストリエディタを起動。「HKLM\System\CurrentControlSet\Services\msahci」キーを開いて、「Start」の値を「3」から「0」に設定する。
また、「HKLM\System\CurrentControlSet\Services\atapi」キーを開いて、同じく「Start」の値を「0」に設定する。

[Windows 8の場合]

レジストリエディタを起動。「HKLM\System\CurrentControlSet\Services\storahci」キーを開いて、「Start」の値を「0」に設定する。

2. 「インテル・ラピッド・ストレージ・テクノロジー」(ソフトウェア)がインストールされている場合は、それをアンインストール。

コントロールパネルの「プログラムと機能」から「インテル・ラピッド・ストレージ・テクノロジー」を探して、もしあればそれをアンインストールする。

3. SATAモードをRAIDからAHCIに変更する。

Windowsを終了して、BIOS/UEFI設定画面でSATA動作モードをAHCIモードに設定する。
設定方法はマザーボードによって千差万別なので省略。下のスクリーンショット画像はASRock ZH77 Pro3の場合。

4. 通常通りWindowsを起動する。

途中でブルースクリーンになる場合は、Windows側のドライバーの読み込み(切り替え)がうまくいっていない。後述の手順で回復を試みる。
Image: 回復(エラーコード 0xc0000001)

デバイスマネージャーを開いて、「IDE ATA/ATAPIコントローラー」に「Standard AHCI 1.0 Serial ATA Controller」(msahci.sys)または「標準 SATA AHCI コントローラー」(storahci.sys)があれば、AHCIモードになっている。


○SATAモードの切替に失敗した場合

1. BIOS/UEFI設定画面でSATA動作モードの設定を元に戻す。

2. Windowsの通常起動を試みる。

それでも起動しない場合は以下の手順を行う。

1. DVDドライブにWindowsのインストールDVDをセットして、そこからブートする。インストールしたWindowsがUEFI環境の場合はUEFIでブートするのを忘れずに。

2. 言語・キーボード配列を設定して次へ進む。「今すぐインストール」のボタンが表示されている画面で、左下の「コンピューターを修復する」をクリックする。

3. レジストリエディターを起動する

[Windows 7の場合]

システム回復オプションが開くので、オペレーティングシステムの一覧から回復対象のWindows 7を選択して、回復ツール選択画面で「コマンドプロンプト」をクリックする。コマンドラインで「regedit」と入力して「Enter」キーを押す。

[Windows 8の場合]

「オプションの選択」画面で「トラブルシューティング」「詳細オプション」「コマンドプロンプト」を選択。コマンドラインで「regedit」と入力して「Enter」キーを押す。

4. 「HKEY_LOCAL_MACHINE」を選択。メニューバーから「ファイル」「ハイブの読み込み」を選択。

5. 回復対象のWindowsがインストールされているドライブからファイル「\Windows\System32\Config\SYSTEM」を開く。キー名はわかりやすい名前なら何でもよい。ここでは「W7_SYSTEM」とする。

6. 「HKEY_LOCAL_MACHINE」下の「W7_SYSTEM」キーにファイルから読み込まれたレジストリ項目が表示される。

7. 「HKLM\W7_SYSTEM\ControlSet001\Services」が先ほどの「HKLM\System\CurrentControlSet\Services」にあたるので、先の操作で加えた変更を元に戻す。

8. 「HKLM\W7_SYSTEM」を選択して、メニューバーから「ファイル」「ハイブのアンロード」を選択。

9. 再起動してWindowsが正常に起動することを確認する。


Windows 8 Media Center Packを導入する

2013-01-10 20:30:31 | Windows攻略

Windows 8には標準ではWindows Media Centerがインストールされていない。また、標準ではDVD-Videoの再生をサポートしていない。別売のMedia Center Packを購入・インストールすることでこれらの機能を追加することができる。

最近になって知ったが、Windows 8 Proのユーザーは2013年1月31日までの期間限定(※)でWindows 8 Media Center Packを無償で導入できるらしい。
たいした機能はないけど、本来有料のものが無料で手に入るというのだから、せっかくなので導入してみる。
(※プロダクトキーを適用して2013年1月31日までにライセンス認証を済ませる必要がある。)
→ 2013年2月よりWindows 8 ProへのMedia Center Packの導入は有償(800円)になりました。

1. こちらのページにアクセスして、メールアドレスを送信する。
画像: Windows Media Centerプロダクトキー申込

2. マイクロソフトからメールでプロダクトキーが送られてくる。

どうもこのプロダクトキーのメールがなかなか来ないという人が多いらしい。私の場合は申し込んでから3日後にメールが届いた。
画像: Win8 Media Center Pack プロダクトキー

3. Media Center Packを追加する。

[Win]+[Pause]キーでコントロールパネルの「システム」を開く。
「Windowsの新しいエディションで機能を増やす」をクリックする。あとは画面の指示に従う。
画像: コントロールパネル システム
画像: Windows 8 への機能の追加
画像: Windows 8 への機能の追加
画像: Windows 8 への機能の追加
画像: Windows 8 への機能の追加
画像: Windows 8 への機能の追加

これにて設定は完了。再度ライセンス認証を行う必要があるが、通常は自動でライセンス認証が行われる。

私の環境ではなぜかインターネットを通したライセンス認証で「不明なエラー(0xC004C4AA)」が発生して認証が失敗するので、電話でライセンス認証することにした。

電話でライセンス認証するには、まずネットワークとの接続を切断して、それからライセンス認証の画面を開く。または、ファイル名を指定して実行から「slui.exe 4」を実行する。ライセンス認証専用窓口についてはこちら(KB326851KB950929)を参照。
画像: 電話によるWindowsのライセンス認証手続き

これまで何回か電話でライセンス認証をした中では、自動音声応答だけで済んだ時とオペレーターと対話した時があったが、今回は終始自動音声応答のみだったので手続きは手っ取り早く済んだ。

どうもこの問題も多発しているようだ。いくら無償サービスと言ったところで、さすがにこれは文句を言われても仕方がないだろう。ライセンス認証のことすらまとも知らない初心者がこの問題に出くわして、メーカーのサポート担当やコミュニティに負担が掛かることを考えればなおさらだ。

コントロールパネルの「システム」画面で「Windowsエディション」が「Windows 8 Pro with Media Center」になっていて、「Windowsライセンス認証」が「Windowsはライセンス認証されています。」になっていればOK。
画像: Windows 8 Pro with Media Center
Windows Media Centerはスタート画面から起動できる。機能的にはWindows 7以前のものとほとんど同じ。
Image: Windows Media Center in Windows 8 Pro
Image: Playing DVD-Video using Windows Media Center in Windows 8


WindowsをUEFIでインストールする [USB編@Win8]

2013-01-10 20:16:46 | Windows攻略

USBメモリを使ってMicrosoft Windows 8 Pro 64ビット版をUEFIでインストールする。

UEFIインストールなんて上級者がやることなので、細かい説明は不要でしょう。ここに書いてあることがよくわからなければ、普通にインストールした方が良いと思います。後の障害発生時の復旧のことを考えても現時点ではその方が都合がいいでしょう。

UEFIインストールについてやUEFIでインストールするにあたって必要なハードウェアはこちらを参照。
WindowsをUEFIでインストールする [Win8]

1. USBメモリをFAT32でフォーマットする。

UEFIでインストールするにはインストーラをEFIから実行する必要があるが、EFIが認識できるのはFAT32フォーマットのドライブのみ。NTFSフォーマットのドライブからはEFI用の起動ファイルを読み込むことができない。

エクスプローラーでフォーマットを行う。Windowsでは32GB以上のディスクに対してFAT32フォーマットができないので、その場合はサードパーティのディスクフォーマッタを使う。
画像: フォーマット リムーバブルディスク

2. WindowsインストールメディアのファイルをUSBメモリにコピーする。

WindowsのインストールUSBメモリの作成にはよく「Windows 7 USB/DVD ダウンロードツール」が挙げられるが、これを使うとUSBメモリがNTFSでフォーマットされてしまうため、UEFIインストールができない。
UEFIインストールの場合はブートセクタの書き込みが不要なので、WindowsインストールDVDの内容をそのままUSBメモリにコピーすれば良い。(技術的な詳細は後述)

WindowsのインストールメディアをDVDドライブにセットする。ダウンロード版については把握していないので不明。
エクスプローラー等でWindowsインストールディスク内のフォルダー・ファイル類を丸ごとUSBメモリに普通にコピーする。
画像: セットアップファイルのコピー

従来のBIOSは、ディスクの先頭にあるブートセクタのプログラムを読み込んでそれに制御を渡す仕組みになっている。しかし、普通にエクスプローラーでセットアップファイルをコピーするだけだとブートセクタが書き込まれない。つまり、起動可能(ブータブル)なメディアでないため、セットアップが起動しない。
UEFIインストールの場合はEFIのブートローダーがメディアのファイルシステムを認識して起動用のプログラムファイル(\EFI\BOOT\BOOTX64.EFI)を読み込むため、ブートセクタの書き込みは不要。つまり、普通にファイルを配置するだけでよい。ただし、NTFSフォーマットなどEFIが認識できないファイルシステムから起動することはできない。

3. PCI ROMをEFI Compatibleに切り替える。

ASUSのマザーボードの場合は、Advanced ModeのBootタブから「PCI ROM Priority」を「Legacy ROM」から「EFI Compatible」に変更する。この設定を忘れると、EFIでWindowsセットアップを起動したにもかかわらずEFIブートローダーがインストールされないので注意。
マザーボード製品によってはこのような設定項目が存在しない場合がある。
ASUS UEFI BIOS Utility - Advanced Mode

4. WindowsセットアップをUEFIで起動する。

Windowsセットアップファイルを書き込んだUSBメモリを接続したまま、PCを再起動する。
POST時に[F11]キーを連打してブートメニューを呼び出す。(ブートメニューの呼び出し方はマザーボード製品によって異なる。)
起動デバイス一覧からUSBドライブを選ぶのだが、「UEFI」で始まる項目を選ぶこと。UEFIで始まる項目が見つからない場合は、UEFIの設定でUSBサポートが無効になっていないことや、メディアのフォーマットがFAT32であることを確認する。
画像: Select boot device画像: Select boot device

後は普通にインストールするのみ。

※WindowsセットアップがEFIで起動されていることを確認する方法

Windowsセットアップの「今すぐインストール」をクリックした後の画面で、[Shift]+[F10]キーを押す。するとコマンドプロンプトが起動する。
「notepad X:\windows\panther\setupact.log」を実行する。

メモ帳でsetupact.logが開くので、「Callback_BootEnvironmentDetect」を探す。
「FirmwareType」が「2」、「Detected boot environment」が「EFI」になっていることを確認する。
画像: Windowsセットアップ上でメモ帳を使ってsetupact.logを開く

この手順についてはHow to tell if windows 7 installer boot in EFI or BIOS? - Super Userを参考にしました。毎度のことながらこういったテクニックを発見する先駆者には感服するばかりです。

○関連ページ


隠し視覚テーマ『Aero Lite』を追加する [Win8]

2013-01-07 20:51:49 | Windows攻略

Windows 8の隠しテーマ(UIデザイン)『Aero Lite』を出現させる。本題に入る前に年始めの挨拶でも。

あいさつが遅くなりましたが、明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします。
私は特に望んでいなかったのですが、最近になって当サイトへのアクセス数が1日あたり1000IPを超えるようになりました。(内心では喜びつつ、しかしながら少し複雑な心境。何を偉そうにとか、素直に喜べ、と言われそうですが。)
2013年1月の現時点での月間アクセス総数トップ5を紹介。

  1. WindowsをUEFIでインストールする [Win8] - 1715P
  2. Windowsの設定をSSD用に最適化する [Win7] - 1621P
  3. Fast Boot機能を使う [UEFI+Win8] - 1082P
  4. WindowsがUEFIを使用していることを確認 - 441P
  5. UEFI環境のWin8(GPT)とWin7(MBR)でデュアルブートを組む - 309P

うち4つはWindows 8関連の記事。普通にインストールしてもつまらないだろうと思ってUEFI環境にインストールした経緯を記事にしたのですが、ここまで見られるとは思いませんでした。これらのページが目立ちすぎて、Windows 8をインストールするにはUEFI対応が必要条件だと誤解している人がいるようです。
SSDの記事には「SSD 設定」というキーワードでよくいらっしゃるみたいです。Windows(ソフトウェア)からすればHDDとSSDはほぼ同じ扱いなので、ドライバも設定もくそもないんですが。現在はSATAの高速化に限界が見えてきて、PCI-ExpressをベースにSSDに特化したインターフェース規格が作られるのではという噂があります。そうなるとOSの方でもドライバやファイルシステムをSSDに特化していくのかもしれませんが、現時点ではSSDはHDDと同等に扱われているので特別な設定は不要です。それでも何もせずにはいられないという人は、先に挙げた記事を参考にするといいでしょう。

去年は平均すれば週1.5のペースで記事を書いてきましたが、今年はそこまで積極的に書こうとは思わないので、月2~3のペースで出せればいいと思っています。まあいつものように長い目で見て下さい。


○本題

Windows 8のベータ版にはWindows Vistaや7での「Windowsベーシック」に相当する「Aero Lite」という視覚テーマが存在し、グラフィックアダプターがAeroとの互換性がない環境において標準のテーマになっていました。しかし、Windows 8の製品版(RTM)ではウィンドウの透明化(Aero Grass)が廃止され、Aero Liteから少しデザインを変更したテーマが標準設定として採用されました。Aero Liteは見かけ上削除されていますが、ファイルとしては残っているため、少し手を加えることでいわゆる隠しテーマのAero Liteを追加することができます。

How to Enable Hidden “Aero Lite” Theme in Windows 8 RTM? - Tweaking with Vishalを参考にしました。
日本語サイトだとAero Liteテーマを追加する - Windows8Roomが参考になるでしょう。

1. [Win]+[R]キーを押してファイル名を指定して実行から「resources」と入力してOKボタンをクリックします。

2. 「Themes」フォルダーの「aero.theme」ファイルをコピーして、「aerolite.theme」などの適当なファイル名に変えます。

3. ファイルをメモ帳などのテキストエディターで開きます。

4. 5行目の「DisplayName=」の後の部分を「Aero Lite」などの適当な名前に変えます。

5. 51行目の「Path=」の後の部分を「%ResourceDir%\Themes\Aero\aerolite.msstyles」に変えます。

6. ファイルを保存します。保存するには管理者権限が必要です。ソフトウェアによっては仮想化が影響して正しく保存できないことがあるので、先に挙げた参考サイトのように一旦ユーザーフォルダーにファイルを移動させてから編集するといいでしょう。

7. デスクトップを右クリックして「個人設定」を開きます。

「インストールされているテーマ」に「Aero Lite」が追加されているので、これをクリックするとAero Liteが適用されます。

UIの表示を比べてみる。左がWindows 8標準テーマで右がAero Lite。


マルチブート環境におけるシンボリックリンクを用いたAppデータ共有

2012-12-09 19:42:35 | Windows攻略

マルチブート環境において、シンボリックリンクを用いてアプリケーションデータを共有しようという試み。

マルチブート環境とは、1台のPCに複数のOSをインストールして排他的に使用できる環境ことです。
通常、アプリケーションソフトを使うには、マルチブート環境の場合はそれぞれの環境でインストール作業を行う必要があります。もちろん、アプリケーションの設定データはそれぞれの環境に別々に保存されます。これはたいていの場合はそれほど問題になりませんが、例えばPCゲームの場合はセーブデータファイルをコピーしたりという作業が面倒になります。そこで、アプリケーションデータをシンボリックリンクを使ってデータのファイルを共有させようと思います。(共有というよりは、アプリケーションデータの場所をだますように設定します。)

○シンボリックリンクとは

シンボリックリンクとは【symbolic link】 - 意味/解説/説明/定義 : IT用語辞典

シンボリックリンクはWindows Vista以降で使用できます。また標準で存在するMKLINKコマンドを使ってシンボリックリンクを作成できます。
シンボリックリンクではありませんが、これと似た機能を持つ「ジャンクション」がWindows Vista以降のユーザーフォルダーに使われています。これはおそらくXP以前のソフトウェアと互換性を保つためのものだと思います。

○シンボリックリンクを作る上での注意点

  • ファイルシステムはNTFSでなければならない。
    → シンボリックリンクを作るには、そのドライブのファイルシステムがNTFSでなければなりません。
  • シンボリックリンクを作る必要性があるのか。
    → 初期設定だけを済ませればいいようなアプリケーションのデータにシンボリックリンクを作るべきではありません。シンボリックリンクでデータを共有させると管理が複雑になるので、多用は避けるべきです。
  • アプリケーションの設定でデータの保存先を変えられるのなら、そちらを優先。
    → アプリケーションによっては設定データの保存先を変えるオプションが存在することがあります。例えばメールソフトのMicrosoft Outlookでは読み込むメールデータファイルを追加・変更することができます。設定の保存先を変えてアプリケーションデータを共有できるのなら、シンボリックリンクを作るよりもそちらの方法を優先したほうがいいでしょう。
    マルチブート環境でメールデータを共有する [MS Outlook]
  • データを共用して問題がないのか。
    → 保存されるデータに環境依存の情報が含まれていないでしょうか。例えばほかの場所に作成したデータが必要になる場合、そのデータをディレクトリ構成を変えずにコピー・配置する必要があるかもしれません。
  • アプリケーションのバージョンは同じか。
    → アプリケーションのバージョンによって情報の形式が異なる場合があります。違うバージョン同士のアプリケーションでアプリケーションデータを共有させるべきではありません。
  • 原本データを管理(把握)できるか。
    → シンボリックリンクを作っていたことを忘れて、原本データがコピーされたものと勘違いして削除してしまうことがないか。何かの拍子に削除されてしまうことがないか、注意する必要があります。

○アプリケーションの設定データの保存先

  1. レジストリ
  2. 各ユーザーのドキュメントフォルダー(C:\Users\[ユーザー名]\Documents)
  3. 各ユーザーのAppData(C:\Users\[ユーザー名]\Documents\AppData\Roaming)
  4. アプリケーションと同じフォルダーの中

ほとんどの市販ビジネスソフトはレジストリに設定情報を保存します。PCゲームやフリーソフトはそれ以外の場所にファイルとして設定情報を保存します。シンボリックリンクで共有できるのは、ファイルとして設定情報が保存されている場合のみです。

○方法

今回は別のドライブにあるWindowsにインストールしたファルコムの「ぐるみん」(PCゲーム)のセーブデータにシンボリックリンクを作ってみます。

1. アプリケーションの設定データの保存先を探す。

シンボリックリンクはファイルまたはディレクトリで作ることができます。どちらでシンボリックリンクを作るか検討しておきます。

2. シンボリックリンクを置く側のファイルを削除しておく。

アプリケーションを一度でも起動すると設定ファイルが作られてしまう場合があるので、シンボリックリンクを置く側に既に設定ファイルが存在する場合はそれを削除します。

3. シンボリックリンクを作る。

本来の設定データの保存先にシンボリックリンクを作るための作業をします。

まずコマンドプロンプトを管理者権限で起動します。

「cd %appdata%\FALCOM」でカレントディレクトリがC:\Users\UserName\Appdata\Roaming\FALCOMに移動します。

共有したいデータがDドライブにあるとすると、
「mklink /d GURUMIN D:\Users\UserName\AppData\Roaming\FALCOM\GURUMIN」を実行します。

C:\Users\UserName\AppData\Roaming\FALCOM>mklink /d GURUMIN D:\Users\UserName\AppData\Roa
ming\FALCOM\GURUMIN
GURUMIN <<===>> D:\Users\UserName\AppData\Roaming\FALCOM\GURUMIN のシンボリック リン
クが作成されました

C:\Users\UserName\AppData\Roaming\FALCOM>

これによって、GURUMINという名前のディレクトリのシンボリックリンクが作成されます。例えば、アプリケーションがC:\Users\UserName\Appdata\Roaming\FALCOM\system.savというファイルにアクセスすると、実際にはD:\Users\UserName\AppData\Roaming\FALCOM\GURUMIN\system.savにアクセスしたことになります。

「DIR」コマンドを実行すると、シンボリックリンクの所在を確認することができます。

2012/12/06  23:58    <SYMLINKD>     FALCOM [D:\Users\UserName\AppData\Roaming\FALCO
M\GURUMIN]

試しにぐるみんを起動してみます。

シンボリックリンクを作る前

シンボリックリンクを作った後

シンボリックリンクを作ったことで、別の場所にあるセーブデータを読み込むようになりました。もちろん、セーブデータをコピーしたわけではありません。

シンボリックリンクをエクスプローラーから見た場合はこうなります。

アイコンはショートカットと同じものになっていますが、種類は「ファイルフォルダー」になっています。これがシンボリックリンクであることの説明はなく、エクスプローラーで確実に判断することはできません。

○シンボリックリンクの代わりにジャンクションを使う

ジャンクションはUNCパス(\\Computer1\Shared Folderなど)や相対パスが使えないことを除けば、シンボリックリンクと同等です。シンボリックリンクはWindows Vista以降でないと使えませんが、ジャンクションはWindows 2000/XPでも使えます。(ただしWindows 2000/XPにはジャンクションを作成するプログラムがないため、Junctionなどのソフトを別途用意する必要があります。)

Windows Vista以降でジャンクションを作成するには、MKLINKコマンドでJスイッチを使います。

C:\Users\UserName\AppData\Roaming\FALCOM>mklink /j GURUMIN D:\Users\UserName\AppData\Roa
ming\FALCOM\GURUMIN
GURUMIN <<===>> D:\Users\UserName\AppData\Roaming\FALCOM\GURUMIN のジャンクションが
作成されました

C:\Users\UserName\AppData\Roaming\FALCOM>

同じく「DIR」コマンドを実行すると、ジャンクションの所在を確認することができます。

2012/12/06  23:58    <JUNCTION>     FALCOM [D:\Users\UserName\AppData\Roaming\FALCO
M\GURUMIN]

○シンボリックリンク・ジャンクションを削除する。

ディレクトリのシンボリックリンクやジャンクションをそのままDELコマンドで削除すると、リンク先のデータがすべて削除されてしまいます。ディレクトリのシンボリックリンクを削除するにはRD(RMDIR)コマンド(ディレクトリを削除するコマンド)を使います。

C:\Users\UserName\AppData\Roaming\FALCOM>rd GURUMIN

これでリンク先のファイルを削除せずにシンボリックリンク・ジャンクションだけを削除できます。


IRST RAID0 Status - Failed からの復旧 [Win8]

2012-11-11 15:19:12 | Windows攻略

インテル ラピッド・ストレージ・テクノロジーの謎のRAIDエラーを復旧させる。久々のデータ復旧奮闘記。

○症状。

それはBIOSをアップデートした後に起こった。ブート時に上のような画面が表示されたのである。

SSDを2台接続してRAID0を組んでいたのだが、そのRAIDボリュームでエラーが出ている。通常、StatusがFailedになるのは、ディスクが故障しているか接続されていないかのどちらかである。故障はメッセージが表示されるのでともかくとして、ディスクが接続されていない場合はそれを接続し直せば正常に動作する。ところがこの場合、RAIDとして設定したはずのディスクが「Non-RAID Disk」となっていて、RAIDアレイのメンバーとして認識されていない。RAIDの構成情報はマザーボードを交換しても引き継がれることから、RAIDの管理情報はディスクに記録されているのだろう。しかし、何らかの原因でその管理データが破損してしまった。それは恐らくBIOSのアップデートがきっかけで起きてしまった。
Intelはこの問題を解決する方法を考えていないようだ。

○回復までの道のり。

幸い別のディスクにWindows 7をインストールしてあったので、そこから起動してネットで情報を集めた。
そしてこちらのページを見つけて、これを参考にした。

HowTo : Recover Intel RAID "Non-Member Disk" Error.. - Page 7

今回はRAID0を組んでいたGPTディスクにUEFIでインストールしたWindows 8が起動しなくなったという環境を想定している。

※このサイトの情報によっていかなる障害が起ころうと、自己責任でお願いします。操作の前にディスクやパーティションを丸ごとコピーorイメージ化してバックアップすることをお勧めします。

○RAIDを組み直す。

電源投入時またはリセット時に[Ctrl]キーと[I]キーを同時に何度も押して、Intel Rapid Storage Technology - Option ROMの設定画面を表示させる。

メインメニューで「3. Reset Disks to Non-RAID」を選択する。RAIDを解除するディスクを選んで[スペーズ]キーで選択して[改行]キーを押す。「Resetting a disk causes all data on the disk to be lost.」(ディスクをリセットするとディスク上の全てのデータが失われます。)と表示されるが、パーティション管理テーブルの一部が壊れるだけで、ユーザーデータそのものに支障はない。

メインメニューで「1. Create RAID Volume」を選択する。解除したものと同じ設定で再度RAIDを組み直す。設定したら設定画面を終了する。

○TestDiskを使ってパーティション管理テーブルを修復する。

適当なOSを用意する。Windowsの場合はHDDへのインストールが必須だが、修復するRAIDディスクとは別のディスクを用意してそこにインストールすること。
こちらからTestDiskをダウンロードして適当な場所に展開する。TestDiskはパーティションテーブルを修復するオープンソース・フリーソフトで、Windows, FreeBSD, Linux, MacOS Xなどに対応している。

(Windows版の場合)インテル ラピッド・ストレージ・テクノロジー(ソフトウェア)がインストールされている場合はそれをアンインストールする。それからtestdisk_win.exeを起動する。

[Create]を選択する。

修復するRAIDディスクを選択して[Proceed]を選択する。

ディスクの種類を選択する。通常はあらかじめ選択されている項目を選べばよい。今回は[EFI GPT]ディスクということになる。

[Analyse]を選択する。

現在のパーティションテーブルが表示される。[Quick Search]を選択する。

簡易検索の結果が表示される。これでよければこのまま[改行]キーで進む。変更を加える場合は、[A]キーでパーティション追加、[T]でパーティションの種類を変更、[←][→]で登録するパーティションを選択する。

パーティションの追加や種類の変更を行ったところ。UEFI環境上でWindowsをインストールしたGPTディスクはだいたいこんな感じになると思う。

次の画面に進んだら、[Write]を選択する。パーティション情報が書き込まれる。

さあこれで直ったかと思ったら、そんな簡単にはいかなかった。ブート時にWindows Boot Managerのエラーが表示された。
Windows boot manager : Failed to start.
「Windows failed to start. A recent hardware or software change might be the cause. 」(Windowsの起動に失敗しました。最近のハードウェアまたはソフトウェアの変更が原因の可能性があります。)「The Boot Configuration Data for your PC is missing or contains errors.」(BCDが見当たらないかエラーがあります。)とのことなので、ブートローダーが行方不明になっている可能性がある。

○ブートローダーを修復する

Windows 8のインストールディスクから起動する。UEFI-GPT環境の場合はUEFIとして起動するのを忘れずに。

Windowsセットアップ画面が表示されたら、「コンピューターを修復する」をクリックする。
ブートメニューが表示されたら、「トラブルシューティング」→「詳細オプション」をクリックする。
Windows 8 詳細オプション

「自動修復」をクリックして自動での修復を試みる。
「問題は見つかりません」というメッセージが返ってくる。役に立たねー。しかし、このメッセージからWindowsのシステムは壊れていないと推測することもできる。

「コマンドプロンプト」を起動する。ブートファイルを再配置してBCDストアの初期化を試みる。

X:\> diskpart

Microsoft DiskPart バージョン 6.2.9200
Copyright (C) 1999-2012 Microsoft Corporation.
コンピューター: PC-NAME

;接続されているディスクの一覧を表示
DISKPART> list disk

  ディスク      状態           サイズ   空き   ダイナ GPT
  ###                                          ミック
  ------------  -------------  -------  -------  ---  ---
  ディスク 0    オンライン           447 GB      0 B        *
  ディスク 1    オンライン            55 GB  1024 KB
  ディスク 2    オンライン           931 GB  5120 KB

;修復対象のディスクを番号で選択
DISKPART> select disk 0

ディスク 0 が選択されました。

;選択したディスクのパーティション一覧を表示
DISKPART> list partition

  Partition ###  Type                Size     Offset
  -------------  ------------------  -------  -------
  Partition 1    予約                 300 MB  1024 KB
  Partition 2    システム               100 MB   301 MB
  Partition 3    予約                 128 MB   401 MB
  Partition 4    プライマリ              446 GB   529 MB

;EFIシステムパーティション(起動ドライブ)を選択する。
;ブート用のパーティションはFAT32でフォーマットされているので、 detail partitionコマンドで容易に見つけることができる。
DISKPART> select partition 2

パーティション 2 が選択されました。

;このパーティションは既定ではドライブ文字が割り当てられていないので、作業のためドライブ文字を割り当てる。
DISKPART> assign

DiskPart はドライブ文字またはマウントポイントを正常に割り当てました。

;EFIシステムパーティションのドライブ文字を確認する。
DISKPART> list volume

 Volume ###  Ltr Label        Fs    Type        Size     Status     Info
 ----------  --- -----------  ----  ----------  -------  ---------  --------
 Volume 0     F                       DVD-ROM         0 B  メディアなし

 Volume 1     M                       DVD-ROM         0 B  メディアなし

 Volume 2     C   Win8@SSDm    NTFS   Partition    446 GB  正常         ブート

 Volume 3     N                FAT32  Partition    100 MB  正常         システム

 Volume 4     E   ボリューム        NTFS   Partition     55 GB  正常

 Volume 5     D   システムで予約済み    NTFS   Partition    100 MB  正常

 Volume 6     G   Win7@HD1     NTFS   Partition    931 GB  正常

;DiskPartを終了する。
DISKPART> exit

DiskPart を終了しています...

;起動用ファイルが入っているパーティションにNという文字が割り当てられたので、 そこにブート環境ファイルをコピーする。
X:\> bcdboot C:\Windows /s N:

ブートファイルは正常に作成されました。

;BCDストアを初期化する。
X:\> bcdboot C:\Windows /l ja-JP

ブートファイルは正常に作成されました。

;コマンドプロンプトを終了。
X:\> exit

設定を終えたらインストールディスクを取り出して再起動する。
すっかり忘れていたが、bcdbootコマンドの代わりにbootrecコマンドを使う方法もある。

以上の操作で無事に復旧することができた。幸いなことにデータは削除されることなくそのまま残っていて、Windowsも何事もなかったかのように起動した。
それにしても、この問題は体験した人にとってはかなりトラウマになるだろうなあ。RAID0の欠点が浮き彫りになったと同時に、バックアップの大切さを思い知った。こんな苦労二度としたくない。

○パーティションの種類や属性の設定を元の状態に復元する

回復用パーティション(UEFI GPTディスクの最初にあるWindows REパーティション)は、DiskPartコマンドでパーティションを選択してから「set id=DE94BBA4-06D1-4D40-A16A-BFD50179D6AC」で種類を設定できる。ドライブ文字を削除するにはボリュームを選択してから「remove」を実行する。パーティションを削除できないようにするには「gpt attributes=0x0000000000000001」を実行する。パーティションに文字を割り当てないようにするには「gpt attributes=0x8000000000000000」を実行する。パーティションを削除できないように、かつパーティションに文字を割り当てないようにするには、先の2つの設定値の論理和をとって「gpt attributes=0x8000000000000001」を実行する。

ブートメニューに余計な項目が追加されてしまった場合は、コマンドプロンプト上で「bcdedit /delete [ID]」を実行する。

だいたい下のような構成になっていればOK。Microsoft Reserved Partitionはディスクの管理ツールには表示されないため、計3つのパーティションが表示される。

参考: Sample: Configure UEFI/GPT-Based Hard Drive Partitions by Using Windows PE and DiskPart - Microsoft Technet Library