オールド レノンストリート物語

元オーナー通称レノマスが語る自由が丘にあったレノンストリートの話です。あの頃の時代の仲間、全員集合!

レノンストリートの誕生物語4(差別化)

2007-10-26 15:56:55 | Weblog
1、建物の外装は洋館風に、立地は駅から少し離れた住宅街の方がよい。
2、入り口にオリジナルなドアーをデザインする。
3、店内の床はフローリングにする。
4、特別な照明器具をつける。(緑のかさはイギリスより、カウンターのはデザイ
  ン特注した。
5、内装の壁の下の部分に腰パネルをつける。(当時、これを請け負ってくれる内
  装屋がいなく苦労した。青山、フロムファーストのフレンチ、ポアソンルージ
  ュの内装には、腰パネルが使われた。
6、柱やカウンターでのミラーの効果的な使い方に配慮する。
7、ミラーボール(大ディスコ時代を予感させた)を天井につける。泉氏に譲渡
8、ブラックライト(白いシャツやトニックが光る)をつける。
9、レーザービーム(タバコの煙で赤線が浮き出す。六本木、トミーズバーの影響
10、黒のはめ込み式文字のカクテルメニューボード
とにかく、内装、企画、デザインと全部一人でこなしたから、今から考えると自分でもびっくりする。準備時間にかなりの時間がかかった。

レノンストリートの誕生物語3

2007-10-26 15:20:31 | Weblog
そんな理由で、店のタイプとしてはフランス風、バールなのだが、外装はイギリス式レノンストレートであるという、ミックスで、当時、このような変な店は東京に
なかったのではないか?
ライトは当時、代官山にオープンしたばかりのキヤギャラリーの加藤さんに頼んで、イギリスからとりよせてもらった。当時珍しかったエスプレッソの機械は大阪
から、サンライズの椅子とミラーは僕がデザインした。(デザイン選考でもないのに好きだった!)これらの総合イメージの”絵コンテ”は中村氏に書いてもらった。他店との差別化を念頭において、20アイテム位のこだわりを書き出した
メモが残っている。

レノンストリートの誕生物語2

2007-10-03 16:59:46 | Weblog
動機はもちろん経営者として、どうして店の売り上げを上げられるかと言うことである。もっとも簡単な方法として、どうにかして昼と夜と両方で稼げれば自然と、売り上げが上がるわけである。
(店を拡張しない場合) また当時は、店の数も今ほどなかったので、それも可能に思えた。
そんな時に、新しい店の形態として、イギリスのパブが紹介され始めた。そこで1号店の銀座のパブカーデナルには、暇をみつけてよく視察しにいった。
そうだ、この形式でいこうと思った。流行好きのお客は、本場通りに演出された、このイギリス的な空間で、楽しんでいるが、今回僕は単なる他店のコピーでなく、新しいオリジナルな空間を作ろうと計画した。時代背景も、大正時代風、イギリスでなくフランス、アールヌーボーでなくアールデコを基本デザインに決定した。とにかくインテリアのアイデアを得る為に、インターネットなど普及してない当時は、外国輸入雑誌が唯一の情報源で、よく銀座のイエナにかよった。ボーグ、ラメゾン、エルを中心に、特に今注目の店の写真や、モデルがバーでポーズを取ってる写真からヒントを得た。その中で、特に、基本構想に影響したのは、ラメゾン誌に載ってた、イギリスのパブでなく、フランスの小さなバールの写真であった。このイメージにアールデコ調のカウンターと大正風、ジャパンモダニズムをミックスしようと考えた。そして基本になるアールデコのパターンをイングリッシュサンライズのデザインに決定した。