Nは少し眠かった、事件は午後1時過ぎ、
突然呼び鈴が鳴ったことから始まる。
家庭用配置薬のおじさんが来たのである、集金の時期なのだ、
(ちなみに我が家は7件もの配置薬会社が出入りしている、
とにかく面倒で煩わしい)
Nはいつものように部屋から薬箱を両手で持っておじさんの前に
置くつもりだった、そのはずだった、
しかし、その2メートル手前の狭い(30センチ幅の板の部分)で
Nは足を踏み外し、おじさんの目の前で宙を舞って転がり落ちたのだ、
薬箱を持ったまま一回転して80センチ下のコンクリートの土間へ、
両足は天を向け、みごとにカメを裏返した状態に、
おじさんがすごく心配してくれたがほとんど無傷、
その人が帰った後にとにかく笑い転げるN
自分自身の姿を想像するとおかしくてたまらないらしい、
たぶんNは瞬間 幽体離脱して自分が見えたのかもしれない。
スカートじゃなかったことがせめてもの救い。
突然呼び鈴が鳴ったことから始まる。
家庭用配置薬のおじさんが来たのである、集金の時期なのだ、
(ちなみに我が家は7件もの配置薬会社が出入りしている、
とにかく面倒で煩わしい)
Nはいつものように部屋から薬箱を両手で持っておじさんの前に
置くつもりだった、そのはずだった、
しかし、その2メートル手前の狭い(30センチ幅の板の部分)で
Nは足を踏み外し、おじさんの目の前で宙を舞って転がり落ちたのだ、
薬箱を持ったまま一回転して80センチ下のコンクリートの土間へ、
両足は天を向け、みごとにカメを裏返した状態に、
おじさんがすごく心配してくれたがほとんど無傷、
その人が帰った後にとにかく笑い転げるN
自分自身の姿を想像するとおかしくてたまらないらしい、
たぶんNは瞬間 幽体離脱して自分が見えたのかもしれない。
スカートじゃなかったことがせめてもの救い。