あり得ない設定をリアルにする試み。
その動機って何なんだろう?
橋口いくよ「僕は妹に恋をする」(小学館文庫)
≪「神様。本当にいるなら、僕に、世界でたったひとりの
大切な女の子を、僕にください・・。」
二卵性双生児として生まれ育った兄妹、頼と郁。
「いくはぼくのおよめさん」と誓い合った幼少時代は
やがて過ぎ、出来のいい頼と、ドジな郁の距離は
成長とともに離れていく。頼に嫌われたと落ち込む
郁だったが、頼は、妹である郁を人知れず愛し
はじめていた・・・・。
頼の気持ちを知り、戸惑いながらもそれを
受け入れる郁。禁忌を犯した兄妹を待ち受ける
衝撃の結末とは!?
累計600万部の大ベストセラーコミック
「僕は妹に恋をする」を、その映画版を元にした
オリジナルノベライズ。≫
・・・・・・裏表紙より
世の中には兄妹の双生児ってたくさん、
いらっしゃいますよね
昔は心中者の生まれ変わりって忌み嫌われたんですって
でもどういう環境で、どういうかたちで
生まれてくるか、本人には決められないんだもの
なんとひどい言葉を兄妹にぶつけてきたんだろう、先人たちは
この本は映画のノベライズです
原作の漫画を読んだことがないので
まったくの別物として
ノベライズ本についてだけしか
おしゃべりできないのですが
のっけから一つの疑問があります
なんでこの兄妹、頼と郁が
いつまでも2段ベッドで寝てるんだ?ってこと
思春期を迎える当人たちは
思春期というものの正体がわからないはず
大人だって
1回しか通り過ぎていないのだけれど
悪魔のように、天使のように
暴風雨のなかを彷徨う時間と
言われているのに 考えられているのに
双生児の男女をそのまま2段ベッドに
眠らせますか
ここでリアリティが壊れる・・
目をつぶるのは自らリアルであるのを放棄すること
現実から遮断して、甘い、時間つぶしの娯楽に
堕落することにつながります
って私の場合はここでこのノベライズの緊張と夢から
すっかり醒めてしまったのですが
二人はやっぱりお互いを愛している気持ちに
決別できないんですよ
兄妹としてでなく
恋人としてキスしたり、
肌を触れ合ったりするんですが
家族が壊れてしまいます
それで頼が結局は家族の前から姿を
消してしまうのですが
最後はお決まり、偶然からふたりが
外国で出会ってしまうところで終わります
この小説から遠く離れて
でも兄妹の双生児、
ほんとうに恋をしてしまったら、
気持ちにふたをして生きてゆけるんだろうかと
きっと、本当に地獄をみるような人生に
なるんじゃないかと思うのです
だからね、あり得ない設定をリアルにする試み。
その動機が知りたいなって思いました。
当人たちの苦しみや悲しみを遊んでいいわけがないし、
安直におわらせていいはずがない、
原作をいつか読もうと、
いつかその動機を知りたいと思いました。
こういう環境にうまれて、
兄がすてきな、自分の守護天使みたいなひとだったら
どうしたらいいんでしょうね?
いっぱい教えてくださってありがとうございます。そうですよね、漫画の出来が悪かったら600万部も人の手に渡ってないだろうし、みんなが感動したからこそ、映画化されたんですものね。そうそう、漫画の、特に頼が魅力的だったんですね。そうだよね。自分にこういう兄がいて、こんなに苦しんでる、などという≪苦しみのリアル≫が虚構を現実に引き寄せるわけですね。ね、ばっかり言ってますが。ノベライズは映画をまだ簡略化したものだから、あんまり期待してはいけないのだと思いました。頼がいなくなるシーン、泣いちゃいましたか。そうでしょうね、作品に寄り添って歩いてきたら、一番辛い場面ですもんね。漫画をいつか読まないとな、ってやっぱり思います。どうしてこのタブーに作者が手を出したんだろうって、そこが知りたいので。ところで心中者の生まれ変わりってね、ロマンティックかどうかよくわかんないですけど、昔は双生児にたいしての差別があったのでね、そこから出てきたことばだということだけはお伝えしときますよ。畜生腹とかも呼ばれてたということです。兄弟、あるいは姉妹で生まれて、これほどこころ強いことはないのにね、ひとり、生むのが人間で、そうでなければ動物、だなんてなんて残酷なことばでしょう。そういう差別偏見の歴史が双生児という存在にはあるということで、だから余計に、リアルでないとね、いけないんじゃないかと思ったわけです。でもね、思うんだ、中高校生のあいだに、世の中にはいろいろなひとがそれぞれ、いろいろな悩みに直面しているということを小説や映画や音楽や絵画や・・こころが柔軟なときにいっぱい感じるといいなって。人間、自分の立場で味わってしまう悲しみや怒りは、やっぱり数がちいさいわけで、共感できる想像力の力もやっぱり育てないとね、っていまだに反省しきりな私ですけど・・・
考えても答えのでない問題はいっぱいだけど、考えたり悩んだりすることにも意味があるんだと思いたいですよね。
私わ漫画すごい好きなんですが,設定がまずびっくりですよね笑 友人に兄妹の双子がいますが恋愛感情なんて絶対ありえないって言ってました。それってやはり双子といえど年の違う兄妹と同じ感覚なんでしょうが,世の中にわ年の違う兄妹が恋愛することもきっとあるだろうから双子でもあるのかもしれませんよね。というか絶対いらっしゃいますよね,そういう方わ。そういう方わもっともっと苦しいだろうけど,この漫画わ普通の恋愛漫画よりわ何だかリアルな苦しみでした。
漫画わやはり漫画なので夢や希望も現実よりわあるんですが,よくある携帯小説のような二人だけの世界の恋愛よりわましかなと…笑
家族や友達との関係で我慢したり諦めようとする頼が切ないです。漫画わ中学生か高校生向けの絵や内容なので子供っぽいとも思いますが,何より頼が郁を好きな気持ちがすごいんですよ必死で。好きだってゆうことに苦しんでいるしその苦しんでいる顔がまたリアルで。
性的な描写が多いですが考えてみたら頼わ郁を大切にしていて途中でやめてばかりだし。
漫画だと絵付きで表情が分かるのでもう少し感動できると思います。そして頼がかっこいいです笑
でも読みおわったあと色々と疑問点もあって完璧な感ヂわしませんでしたが…
でも頼がいなくなるシーンとか泣きましたよ笑
でも私も読んだのかなり前なので今読んだら感動しないかもしれませんが…笑
樹様が仰ってた,心中した二人の蘇り(?)というの,素敵ぢゃないですか?!心中した二人が未来で双子として生まれるって,恋愛につながらない二人なのかもしれませんが運命共同体って感ヂで。未来も一緒にいられるってことが素敵です。