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《金曜の東京》 ばい 小沢健二

2012-07-18 | 気になる表現者



《金曜の東京》 
    ばい 小沢健二


ツイッターのTLを眺めていたら、小沢健二の名前が目に入った。
小沢と言えば一郎ばかりを目にする毎日、
小沢健二って、「オザケン?」とドキドキした。
オザケンだった!!!
懐かしいではないか。
で、思わず全文読んでしまった。
実に素晴らしい文章だった。

金曜の東京 小沢健二

うちのオットは脱原発運動は完全にガス抜きだと思っている。
リーマンショック後の更に無残な日本の経済が、
原発抜きになると、企業の生産拠点が海外に移り、
今以上、とんでもない状況になるとまくし立てる。
ここまで容認してきたのは日本国民じゃないか、
独裁によって押し付けられてきたのではない、
電力会社は国民が認めてきた国策によって原発重視の経営をしてきたのだから、
今さら、いきなり、梯子と外すのはおかしい。

などとなどと。

その話の先に、じゃあ原発をやめるなら、
現実的な対案として、何が出せる?と聞いてくる。

もちろん、対案なんか出せるわけがない。

で、悔しかったので、今夜はあいつにオザケンのこの文章を見せてやるのだ(笑)


金曜日の首相官邸とか、
こないだは代々木公園とか、
原発の再稼動反対デモで盛り上がっている。

私も関電大阪本店前に体調がよくなったら行こう、と思っていたのだが、
どこか、なんかもうひとつ違和感があるような気がしてて、
それが何かわからなかったのだが、
今日、はたと気がついた。
オザケンのこの文章を読んだおかげだ。

何かと言うと、
関電前で「再稼動反対」と叫べばそれで事足りるのではないということ。
私は政権与党の民主党と野田総理の、ルール無視、公約違反の、
《消費税増税》《オスプレイ配備》、
《TPP参加をもくろんでいること》などにもすごく腹が立っている。
私は政権与党に投票していないので、そもそも選んだ与党ではないのだが、
それでも手のひらを返してマニュフェストに書いていないことをやるというのは、
誰がなんと言おうと納得できない。
もちろん、社会保障制度のことなどを考えると増税やむなし、とはわかるが、
正しい手順を踏んでいないやり方を認めるわけにはいかないのだ。
というわけで、
野田総理のいる首相官邸にむかって、「再稼動反対」と叫びながら、
「打倒野田政権」とこころのなかで咆哮したいのだ。・・・と分かった!
だから、関電に行っても物足りないのは自明の理なのだ。
原発の再稼動反対は最重要課題だけど、それだけではない。

オザケンが言う、デモのない街は

>何か深い、暗い理由があることが多いと思います。


今まで、《大人》なひとたちは、選挙では何も変わらない、
と諦めてきたし、
それはデモというか【あつまって再稼動反対を叫ぶだけの集まり】では
何も変わらないのかもしれない。

けど、11都道府県にデモが拡大している現在、
何を為す、何を変えるという以前に、
この国のひとがその思いを可視化させることにまず成功したのではないかと思うのだ。
それが何の成功になるんだ?と詰め寄られると、ずずずと後退するけど、
要するに、数字ではない、名前ではない、
生きているひとたちが、それぞれ顔や所属や境遇の違うひとたちが
リアルに何万人も、そこにいることを実感できる、
そして、自由意志で集っているのだ参加しているのだ、ということを感じるのが
成功なのではないかと思うのだ。



もちろん、いろいろ考えることはある。
あの首相官邸前に行けば、有名人をただで見れるからな、とか、
統制の取れていないでもは烏合の衆で、デモとは呼べないという批判もあるし、
運動の先が見えないとか、
そもそも、汚染のひどい東京で、マスクもしないで
家族連れでデモ参加などは尋常ではない、不参加を呼びかけるべきとか、
さまざまさまざまな思いをいろんなところで読んだり聞いたりする。

いまやもんじゅ君は伝えるべきメッセージより、
その着ぐるみの存在だけでOKなゆるキャラ化してるんじゃないのか?とか、
あの着ぐるみやスーツアクターのお金の出所は一切公表されていないぞとか、
いろいろ疑問もあるのだ。
どういう団体が絡んでいるのか、などなど。

だけど、電力会社の社員が公聴会に参加して、
2030年の原発依存度について意見するなんという、
天誅を下したくなるような光景をメディアで目にすると、
目をつぶって看過すべきことだってあるだろう、と思う。
大きな問題のためにみんなが集って叫んでいるのだから!
と、そっちの側に私はやはり立つことを選ぶのだ。

儲けは電力会社、
損害賠償も電力買取も電気料金に上乗せ、
あるいは国からの補助で、
廃炉を早急にできないから老朽化した原発をまだまだ使いまわそうぜの
姿勢は許せるはずがない。

だから私は《金曜の東京》に集う人たちを誇りに思う。
いつかどこかのデモで、思いを声にしたいと思う。




最後に、
オザケンのほっとする素敵な歌を貼っておきますね。




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