団体名に「園芸」を掲げていながら、管理人の個人的興味でタイトルのように「虫の話」をするのも「虫のよい話」かもしれませんが、さて、セミの抜け殻を見てセミの名前が当てられますか?
じつは先月末に、中京区にある同心児童館で実施されている「いきものクラブ」で話をしてほしいとご依頼を受け、思いつきで「抜け殻でセミを見分けよう」を提案したら、即採用。提案したときは京都御苑で草花や樹木の観察も含めた自然観察会を想定していたのですが、暑いので抜け殻を持ち寄って児童館内でやりましょうということに。
ということで、今週土曜日に実施予定なので、先週のうちに京都御苑で集めたセミの抜け殻たちが上の写真です。セミの抜け殻の進化というわけではなく、左から小さい順に並べただけです。
抜け殻の大きさは成虫の大きさに比例し、成虫も小さいのが1枚目の写真の左側に置いたこちらの2種類。
ちなみに、小型のセミと大型のセミを抜け殻から判断する場合、抜け殻の大きさが2.5センチメートルより小さいか大きいかで分けることができると思います。境界線の目安として、2.5センチメートルに切り取ったボール紙を持参するか、自分の体の一部の大きさを知っておくと便利かもしれません。私の場合、手の親指の幅がおよそ2センチメートルです。
そして、成虫も大きいのが1枚目の写真の右側に置いたこちらの2種類。成虫でよく見かけるのもこちらの2種類ですね。京都では一番右のセミが年々増えてきています。
ヒントは、ヒグラシとミンミンゼミは見つけられなかったので、アブラゼミ、クマゼミ、ツクツクボウシ、ニイニイゼミのどれかになります。さて、どれがどれでしょうか?
京都のまちなかではミンミンゼミの鳴き声は聞こえないけれど、鳴き声は時折聞こえるヒグラシはどこかで羽化しているはずなんだけどねえ……
何はともあれ、参加予定の児童や親御さん(小学校1年生から6年生までが対象で、2年生以下は保護者同伴)に自然や環境に興味を持ってもらうきっかけとなり、少しでも「センス・オブ・ワンダー」を感じてもらえるよう、楽しい会となるよう心がけたいです。
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後日譚として……
前日に緊急事態宣言が発出されたところでしたが、宣言下でも事業は継続される学童クラブの一環であることから、滞りなく実施することができました。
当日終了後に、参加者の親御さんからいただいた質問について、その回答と合わせて記事にしました。
もうすぐ小学生になる息子がセミの抜け殻が好きで、よく「これは何ゼミ?」と質問されて困っていました。
こちらの記事はとても勉強になります。
ちなみに、左からニイニイゼミ、ツクツクボウシ、アブラゼミ、クマゼミ…で合っていますか?
うれしいお言葉、今後の励みになります。😃
さて、抜け殻で見分けられたセミの種類ですが、おっしゃられた順番で正解です。
まちなかで見かけることの多いセミの抜け殻ではクマゼミが一番大きく、おなかの中脚と後脚のあいだに「おへそ」がありますよ。
逆にニイニイゼミが一番小さく、からだが泥だらけです。そしてツクツクボウシも小さいですが、背中が平たく細長いです。最後にアブラゼミは少し細かいですが、触覚の基部から3節目が長くて太いですよ。
お返事ありがとうございます。
セミによって色々な違いがあるのですね。
恥ずかしながら、息子が生まれるまでは気にしたこともありませんでした。
早速、息子に教えてあげたら、大喜びしていました。
今日はこれから森林公園に行って、クマゼミとツクツクボウシの抜け殻を探すそうです。
また、ブログ閲覧させていただきますね。
お母様の立場から見ると男の子の行動は不思議だらけかもしれませんね。
少しでも息子さんの興味の幅が広がったりお役に立てたのなら、たいへん光栄です。
セミや抜け殻捕りに夢中になって熱中症にならないよう気をつけてあげてくださいね。