写真・俳句 ―シニア・カップルの手帖より―

ようこそ、今日も シニアカップルの戯言にお付き合いいただき、有難うございます。

二月逃げる

2009年02月28日 | Weblog

         鳥集(すだ)く真綿のやうな春日向 くるみ

 

 

           やっとのこと 朝から太陽を拝むことが出来ましたねー。

     雨上がりの芝生に 土中の虫が顔を出すのか、椋鳥が1羽2羽と

     舞い降りて 忽ち群れになって餌探ししています。 散歩人が近づ

     くと一斉に飛び立ち 別の所に移ります、 その逃げ足の速いこと

    〝二月の暦〟のようです。


甘草屋敷の雛飾り(23日)

2009年02月27日 | Weblog

           豪農の栄華継ぎをり享保雛 くるみ

 

 

 

        JR勝沼駅前に 重文旧高野家住宅 (薬草「甘草」を栽培して

       いたところから「甘草屋敷」と言われている)で、伝来の雛人形が

       この時期飾られています。(写真は主屋)

 

 

           雨のごと飾りの垂れし御殿雛 くるみ  

 

 

               この地方では「ひなの吊るし飾り」と呼ばれているようです。

 

 

           姦しき旅客に揺らぐ雛の燈 くるみ

 

「ねェー うちんチのお雛様どうして 2コ なのー」 「それはネ パパとママみたいに だから」

 

               次から次へと観光バスが到着し、 これじゃお雛さまも昼寝

               どころではあるまい。


恵林寺(23日)

2009年02月26日 | Weblog

               春寒し武田ゆかりの寺鎮む くるみ

 

 

小雨が時折降ってくる 寒い塩山の 名刹恵林寺にも

春を告げる花が開いています。

 

 

             春空に梢あづける杉並木 くるみ

 

 

この捩じれた幹 樹齢何百年でしょうか。

宝物館には お雛様が飾ってあり

さすがに武田公の寺、つるし雛は

家紋や軍扇などの戦物があります。


石和の宿にて

2009年02月25日 | Weblog

           シャルドネてふワインに火照る春衣 くるみ

 

 

 

                23日甘草屋敷の雛飾りの見物がてら、石和温泉に宿を

       とりました。

               土地の酒といえば やはりワインでしょうと いい気持ちで

       飲みすぎ   ウィー。 夜8時に寝て朝7時まで爆睡の

       みるくに、  くるみは「なんとも 賑やかに悔しいほど良く

       寝たねー」と呆れ顔。


春木立

2009年02月23日 | Weblog

         触るる手に湿りかすかや春の幹 くるみ

 

 

 

          乾燥しきった樹木が、心なしかその幹に潤いを感ずるように

         見えています。 其れは己の肌も然りで、 心にも潤いができた

         せいで そのように見えるのかも。

         そうは言っても〝春は 名のみの 風のさむさよ〟です。

         私は 小さい頃この歌を聴いて 歌詩の〝名のみ〟を〝菜の実〟

    と ばかり 思い込んでいました、 どうして菜種が出来る頃に風が

    冷たいのか不思議でした。


地の鼓動

2009年02月22日 | Weblog

          早春の足裏くすぐる地の鼓動 くるみ

 

 

 

 

    〝群馬の森〟では子供たちが芝生の上で 転げまわり声を上げて

     遊んでいる。

     猫の「のら」も日溜まり卒業とばかりに ウロついています。

     「春」を人も動物も植物も皆享受しているんだネ。


春光

2009年02月21日 | Weblog

          春光になぐさめられし背中かな くるみ

 

 

(最近手に入れたアネモネです)

 

        外の風は 昨日の雪に冷やされた 冷たい風だ。

        日の当る廊下で 足を伸ばし、 TVを見ていると

        目の上の皮が弛んで別世界に入っている。

 

       〝コマーシャルって どうして音量を上げるんだ、

        睡眠の邪魔スンナ

        今までの筋書き 分らないのに、 分った振りして

        見続ける振りをする

               爺さん 寝るか起きるか どっちかにして


福寿草(木馬瀬)

2009年02月20日 | Weblog

         春泥に青海波めく靴の跡 くるみ

 

 

buruブル 寒くて 花開けないよ~

 

     今朝は 前日の予報通りに雪でした。しかし 8時には止み9時には

     薄日が覗き、見る見る解け出しています。

     私が庭で写真撮ったときの長靴跡が波のようです。

 

    木馬瀬へ向かう途中、秋間の街道沿いに少し雪の残った

    梅を見つけました。


狭き路地

2009年02月19日 | Weblog

          狭き路地余寒の家の陰落ちる くるみ

 

 

 

          昼飯を食べてから結構な時間が過ぎた。すこぉ~しばっかり 腹が

    減ったので時計を見ると4時を廻っている。

    外は未だ明るく〝いつの間にかこんなに日が伸びたん〟と腹の中で

    呟く、 口に出して言うと 「爺さん 呆けたこと言ってるんじゃ無ぇーョ」

    と鬼婆に言われかねない。

    それにしても 日が伸びたもんだ。