以前にSF小説に触れたブログ「SF小説を読む」を書いてから、約2ヶ月が経過した。その間、途中でSF小説じゃないものを挟みつつも、SF小説を中心に読み続けてきた。
その間に読んだタイトルは以下の通り。
「すばらしい新世界」ハックスリー
「流れよ我が涙と警官は言った」フィリップ・K・ディック
「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」フィリップ・K・ディック
「ユービック」フィリップ・K・ディック
「変数人間-ディック短編傑作選」フィリップ・K・ディック
「消滅の光輪 上」眉村卓
「消滅の光輪 下」眉村卓
「ロードマークス」ロジャー・ゼラズニイ
段々とSF小説に慣れてきているような気もする。相変わらず読んでいるディックの小説では唐突に現実と虚構のバランスが曖昧になることが多く、当初は「どこまでが現実なのか?」と考えながら読むことにストレスを感じていたが、最近はその混沌とした世界をそのままに受け止めて、楽しむことができるようになってきた。
そんなわけで徐々に他の作家にも触手を広げ始める。うえで書いたように、ディックの小説には慣れてきたが、今日、読み終えた「ロードマークス」で完全に落とし穴にはまってしまった。読んでいる途中どころか読み終えた直後でさえ、頭の中に「?」マークが残ったままなのである。ちなみに「ロードマークス」はSFファンが好きなSF作品を投票するサイト(http://sf.lovelove.jp/ATB/trial.cgi)でベスト100に入る作品である。SF作品が一体いくつあるのか分からないが、恐らくSFファンの間では定番に位置する作品なのではないかと思う。
「ロードマークス」は永遠に続く過去と未来を結ぶ<道>を舞台にした物語である。主人公のレッド・ドラキーンはその<道>を通り、未来にも過去にも自在に行くことができる特殊能力を持った男の一人だ。そんな彼をかつての商売仲間であるチャド・ウィックはティラノサウルスに乗った修行僧や、生身は脳だけのサイボーグを、レッドが現れそうな過去や未来に送り出し、殺人を企てている。
あらすじだけを読んだときは、これはスリル満点のバトルが繰り広げられる追跡ものなんじゃないかとタカを括っていたが、完全にナメていた。レッドと追っ手との戦いはあっさりと終わってしまい、興奮はあまりないのである。なにより時系列もごちゃごちゃになっていて、話の前後関係が良く分からなかった。というか読んでいる最中は時系列がごちゃごちゃになっていることにすら気付かず、内容も理解せず、ただ文字だけを追っているような感覚がついて離れなかった。
解説で、この小説の時系列の組立方について説明をしていて、おぼろげながら、どういう風に楽しむべきだったのか分かった気がした。恐らく、ストーリーそのものもさることながら、そのストーリーを頭の中で整理して、パズルを解くように読むべきものだったのだ。ごちゃごちゃになっている話が読むにつれて、一本につながったときは興奮するとは思う。しかし自分は一切気が付かなかったのが残念である。こういうパターンのSF小説もあることを、知った。まだまだ読まないといけない。
その間に読んだタイトルは以下の通り。
「すばらしい新世界」ハックスリー
「流れよ我が涙と警官は言った」フィリップ・K・ディック
「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」フィリップ・K・ディック
「ユービック」フィリップ・K・ディック
「変数人間-ディック短編傑作選」フィリップ・K・ディック
「消滅の光輪 上」眉村卓
「消滅の光輪 下」眉村卓
「ロードマークス」ロジャー・ゼラズニイ
段々とSF小説に慣れてきているような気もする。相変わらず読んでいるディックの小説では唐突に現実と虚構のバランスが曖昧になることが多く、当初は「どこまでが現実なのか?」と考えながら読むことにストレスを感じていたが、最近はその混沌とした世界をそのままに受け止めて、楽しむことができるようになってきた。
そんなわけで徐々に他の作家にも触手を広げ始める。うえで書いたように、ディックの小説には慣れてきたが、今日、読み終えた「ロードマークス」で完全に落とし穴にはまってしまった。読んでいる途中どころか読み終えた直後でさえ、頭の中に「?」マークが残ったままなのである。ちなみに「ロードマークス」はSFファンが好きなSF作品を投票するサイト(http://sf.lovelove.jp/ATB/trial.cgi)でベスト100に入る作品である。SF作品が一体いくつあるのか分からないが、恐らくSFファンの間では定番に位置する作品なのではないかと思う。
「ロードマークス」は永遠に続く過去と未来を結ぶ<道>を舞台にした物語である。主人公のレッド・ドラキーンはその<道>を通り、未来にも過去にも自在に行くことができる特殊能力を持った男の一人だ。そんな彼をかつての商売仲間であるチャド・ウィックはティラノサウルスに乗った修行僧や、生身は脳だけのサイボーグを、レッドが現れそうな過去や未来に送り出し、殺人を企てている。
あらすじだけを読んだときは、これはスリル満点のバトルが繰り広げられる追跡ものなんじゃないかとタカを括っていたが、完全にナメていた。レッドと追っ手との戦いはあっさりと終わってしまい、興奮はあまりないのである。なにより時系列もごちゃごちゃになっていて、話の前後関係が良く分からなかった。というか読んでいる最中は時系列がごちゃごちゃになっていることにすら気付かず、内容も理解せず、ただ文字だけを追っているような感覚がついて離れなかった。
解説で、この小説の時系列の組立方について説明をしていて、おぼろげながら、どういう風に楽しむべきだったのか分かった気がした。恐らく、ストーリーそのものもさることながら、そのストーリーを頭の中で整理して、パズルを解くように読むべきものだったのだ。ごちゃごちゃになっている話が読むにつれて、一本につながったときは興奮するとは思う。しかし自分は一切気が付かなかったのが残念である。こういうパターンのSF小説もあることを、知った。まだまだ読まないといけない。