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暗闇検校の埼玉県の城館跡

このブログは、主に、私が1980年代に探訪した中近世城館跡について、当時の写真を交えながらお話しするブログです。

水神② (旧川本町)

2017-09-25 20:13:10 | 水の神
昨日の水神石塔は、自然石を用いた大きなもので、

素朴の味わいがありました。

私の初見は、畠山重忠館跡を見に行った高校1年の夏だったと記憶しております。

当時は川がもっと深くトロリとしていたような気がしました。

いかにも、水神が現れそうな雰囲気で、静まり返った川沿いの道傍に建てられた石塔を

じっと見つめた記憶があります。

さて、今日ご紹介するのは、鹿島古墳群の中ほどにある、

元白鳥飛来地にあった水神の石祠です。



当時は町から整備費が出ていたせいか、周囲の草は綺麗に刈り払われています。



この写真は、2011年2月の写真です。

当時はまだ白鳥もいました。






2017年1月22日現在、白鳥飛来地として管理予算もおりなくなったため、石祠の周辺にはつる草がびっしりと

繁茂して、石祠のあったはず場所もわからない始末です。

ですが、ロウバイが植えられており、その花を見にお客さんがちらほら来ていました。





水神① (旧川本町)

2017-09-24 20:58:50 | 水の神
城館跡のような遺跡、史跡巡りをしていると、どうしても、様々な石造遺物などに

関心が向くようになります。

熊谷大麻生には増水時に水没する、押切橋という冠水橋がありました。

現在ではこの橋は撤去されて残っていませんが、熊谷側から押切橋を渡ると、

庚申待ちに関係する石像が多く、また、そこからすこし上流に向かって走ると、

すぐに鹿島古墳群がありました。

他の古墳群と同様、鹿島古墳群周辺のあぜ道からは細かく割れた土器片が顔を覗かせていました。

ただ、あまりに細かな破片だったので、そういったものを拾って歩く楽しみは薄かったように記憶しています。

さて、荒川沿いを植松橋に向って走り、旧川本高校脇を抜けて、植松橋の上を通過してくる道路を横切ると、

川沿いの道路に水神を祀った大きな石塔があります。



解説板にもある通り、この地域は川の恩恵を受けて暮らしが成り立っていたようです。



実は、鹿島古墳群のそばにある荒川白鳥飛来地の河原に降りる場所にも、水神が祀られていたのですが、

現在は、鳥インフルエンザ対策のために、白鳥の餌付けをやめたため、観光客が減り、

荒れ果てて、水神の石祠は行方不明になっております。

三峰神社の山犬と狛犬像 (大滝村)

2017-09-23 23:07:23 | 神社仏閣・その他
今回は付録として、三峰山境内で撮影した山犬(オオカミ)と狛犬についてご紹介します。

神社やお寺には、神仏や本尊を守護するために、本殿、本堂全面両脇に狛犬を、

稲荷神社には狐を配しております。

三峰神社では、山犬を眷属としておりますから、山犬の石像が散見されます。

新しそうなものから紹介します。





まず、駐車場からすぐの大鳥居脇にある石像です。

どうもオオカミの脇腹には筋肉のイメージなのか、筋がついております。

次に本殿前のオオカミ像です。これは金属製でしょうか。新しい造形のものがありました。

犬とは違うという意味の身体の肉付きを表現するためなのか、脇腹に同様の筋が入っております。








神社内に祀られている小さな祠、社の前にも様々な表情の山犬像があります。





緑の前だれが個性的。それに何だか猫に見えるような気がします。

一方こちらは精悍な表情。新しいものなのでしょうか。表情が現代風です。






この山犬は、なにやらマンガチックな。とにかく個性的で味があります。






これはかわいらしいですね。








表参道から登ってきた鳥居脇にもあります。










三峰神社にしては珍しく、狛犬もありました。








これは境内内にあったもっとも古そうなオオカミ像ですが、風化が著しいです。

これ等の写真は、いずれ以前の写真とまとめ直して、記事にしたいと思います。


三峰神社と城郭遺構② (大滝村)

2017-09-23 12:55:35 | 城館跡探訪
三峰神社本殿は大きすぎて、写真1枚にばっちり納めるのは難しいです。



境内のスギはものすごい巨木で素晴らしいです。



ここでは、夢中になって狛犬代わりの山犬像を撮影しまくっていました。


さて、城郭部分は日本武尊像のある丘です。ここは一種の公園のような広場になっております。

自然地形をそのまま利用しているので、土塁のような遺構もありません。

私が1985年頃に、城郭探訪の一環としてきた頃よりは、樹木も綺麗に手入れされています。

ハチが結構飛び回っていますね。

どうこうしていた留学生がビビりまくっているので、退散します。

郭からの展望がよくないので、神社参道である虎口に回ります。



両側で参道を挟み込んでいる丘が郭です。




左側を見ると山道があります。奥の院に続く山道だそうです。他にもルートがあるらしいですが。

最近は神社ブームなのですね。

奥の院に向う方が何人もいました。


三峰神社と城郭遺構① (大滝村)

2017-09-22 23:33:57 | 城館跡探訪
本日は三峰神社についてご案内いたします。

三峰神社と言えば、山犬を眷属とすることで有名です。

他にも、宮本武蔵が宍戸梅軒と闘った(ということになっている)ことで、

有名ですが、中世山岳城郭遺構があることでも知られています。

山岳寺院は、中世においては「アジール」でもあり、その自主独立性を担保するために、

武士団に対抗可能な武力が必要だったわけです。

城郭遺構は三峰山の参道を登り詰めた神社入り口を防衛するために、鳥居を挟む形で虎口と郭が

構築されています。

かつては、ロープウエーが動いておりましたが、老朽化に伴って廃線になりました。

私の家では正月の3日目に三峰神社に参拝するのが習慣だったので、何度もロープウエーに

乗りましたが、参道を使って参拝したことは一度もありませんでした(笑)

今回は秩父湖周りで登りました。

秩父湖周りは神社の裏側にある駐車場に到着します。



鳥居は新しいもので、宝物殿が近くにあります。冬期は閉館していますが、夏期は観覧可能です。

三峰神社はいまオオカミブームと言ってもいい状況で、宝物殿には神社の関係の資料や、奥秩父で発見された

オオカミの遺物も展示されていて、なんだかんだ言いながら資料を買いまくってしまいました。



鳥居は山犬が守っております。



この山犬像は新しいですが、神社の境内には多くの古い山犬像が奉納されております。

神社境内を歩いていくと参道を上り詰めて表参道に合流し、今度は下り坂になります。

表参道経由で来た時、表参道口の方が高いので、山門までは下り坂になるためです。



豪壮な山門が見えて参りました。

そういえば、19歳の頃、高校の同級生と三峰山に来たことがあったのですが、神社はものすごい濃霧で

神秘的な雰囲気だったことを思い出します。



修復もきちんと行われているため、鮮やかな色彩の彫刻を見ることができます。






山門から本殿まで、今度は猛烈な石段です。

思わず天を仰いでしまいますね。これを登れってかと・・・。