機械学習にも言及していたりして、興味深い本だと思います。とりあえず、3つだけ。
◯ グーグルやビングなどは「検索エンジン」と呼ばれるが、この呼び方は適切ではない。正しくはソートエンジンなのだ。世界中の情報にアクセスする手段としてグーグルがこれほどの優位を保っていられるのは、数億にのぼるウェブページに含まれる文字を検出できるからというよりも、ウェブページを巧みにソートして最も意味ある10のウェブページだけを表示するからだ。
◯ ・・・紙に縦線を一本引いて二つの欄に分け、一方の上部に「メリット」、もう一方の上部に「デメリット」と書く。それから三、四日かけて検討しながらさまざまな項目を書き込み、さまざまなタイミングで頭に浮かんでくるいろいろな賛成理由と反対理由を簡潔に記す。すべてを一覧できるようにしたら、それぞれの重みを推定する。・・・反対理由二つと賛成理由三つがつりあうと判断したら、その五つを抹消する。この手順を続けていくと最終的にどちらが優勢かわかる。
(上はダーウィンより1世紀前のベンジャミン・フランクリンのことばです。今でも使っている人がいるんじゃないでしょうか。どこかで読んだことがあります。ポイントは重みです。この後、僕が勉強していく機械学習でもこの概念は出てきます。)
◯ おおむね人の直感はベイズの法則による予想にかなり近いらしい。この事実から、人の予想をもとにしてさまざまな事前分布を突き止める「リバースエンジニアリング」が可能になる。・・・ただし、大事な条件が一つある。よい事前確率がなければよい予想はできないのだ。
(この本はコンピューターサイエンスの本なんですが、人の直感に頼るというのは興味深いですね。)
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