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イタリア語の単語

イタリア語学習の裏話
イタリア語の不思議

10. イタリア語単語の話 furbone, salone, padrone

2012-08-02 | 日記
10.furbone(フルボーネ)、salone(サローネ)、padrone(パドローネ)などイタリア語には~オーネで終わる言葉が良く見られます。イタリア語には接尾辞と言うものがあって、イメージとして大きい、可愛い、小さい、汚いなどと言う意味を伴います。そして、この-oneは大きい事を意味します。最初のfurboneはfurbo(ずるい人)を、「大変ずるい奴」だと大げさに表現する時に使います。saloneは「大きい部屋」(sala=部屋)の意味。日本語でサロンというのはフランス語ですが、saloneから来ていますから普通の部屋よりは大きい部屋のことを言いますね。padroneは大きい父親(padre=父親)ですが、この場合は「家主とか地主、主人、飼い主、経営者、親方、支配者など」を表します。buffo(ブッフォ)というと、喜劇役者や喜劇の(形容詞)の意味ですがこれをbuffone(ブッフォーネ)というと、道化師のことです。オペラの好きな人なら、リゴレットの中のマントバ公爵が「道化師めが!」と言ってこの言葉を使う場面を思い出されるかも知れません。他にもgambero(ガンベロ)は海老ですが、車海老のことをgamberone(ガンベローネ)と言いますから、この言葉を聞くと妙に日本的に響いて、「ん、頑張らなくちゃ」と思ってしまいます。大きいの反対で小さいや可愛いことを表す接尾辞はーino(イーノ)をつけます。signora(シニョーラ=奥さん)に-inoをつけた形がsignorina(シニョリーナ=お嬢さん)だと言ったら分り易いでしょう。前述のpadreに-inoをつけると、これはpadrino(パドリーノ)となり、「名づけ親」の意味になる。これは、イタリア語の「ゴッドファーザー」のことで、同映画のイタリア語のタイトルは勿論「il padrino」(ilは冠詞)である。イタリア人でカトリックの場合は、誰にもこのpadrinoはいる。イタリア語にbricco(ぶりっこ)と言う単語がある。日本語のぶりっ子と同じ発音だが、意味はコーヒーポットとかでこれだけなら面白くはない。しかし、これに-oneをつけて、briccone というと、何と「小悪党」とか「腕白小僧」の意味になる。ひびきは、町のチンピラという感じなのだが、いたずら小僧くらいに使うこともあり、なんとなく少しだけ、ぶりっ子に近づいていないだろうか。世界は広く、言葉は面白い。


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