京都試作産業推進会議議長
開会あいさつ
本日は、「第2回京都試作産業推進会議委員会」を開催させて頂きましたところ、年度末の大変お忙しい時期にもかかわらず、ご参集頂き、誠にありがとうございます。
昨年10月20日に、京都の産・学・公を代表する組織に加え、関西経済連合会のご参画も頂き、オール京都での支援体制として、この京都試作産業推進会議を発足させていただきました。その後、京都試作産業プラットフォーム構築事業は着実に進展しておりますが、これもひとえに皆様のご理解ご協力の賜であり、誠にありがたく、心から感謝申し上げます。
さて、我が国を取り巻く経済環境は、地域や業種による差異はあるものの、概ね全面的な経済不況から脱した感があります。しかし一方では、技術革新の急速な進展、国境を越えたグローバル市場での競争の激化、製品の独自性と開発のスピードアップへの対応など、企業経営においては、ますます難しい舵取りが求められてきております。
このような中に於いて、いち早くアイデアをつかみ、優れた技術を活用し、新製品等を生み出していくためには、個別企業の地道な努力に加えて、他企業との連携等を進め、可能性を広げていくことが大きな意味を持つようになってきております。
そこで、個々の企業がそれぞれの強みを生かして協働し、創造的な活動を展開する、いわゆる協創の社会を構築していくことが大切であります。
皆様ご承知のように、京都試作産業プラットフォーム構築の取組は、まさに、このような協創社会を創造していく、一つの仕掛けづくりでもあると考えております。
現在、現実の事業として全国から試作案件を受注し、参画する中小企業グループや企業とともにモノづくりを進める事業主体を形成するため、民間企業の柔軟性と公益法人の公共性を併せ持つ、新しいコンセプトの株式会社(ソーシャルエンタープライズ)の設立を目指し、京都の主立った企業へ設立出資等をお願いしているところです。
平成18年度は、現実の試作受発注ビジネスを具体的に展開するこの事業主体を整え、京都試作を大々的に広くPRするなど、京都の優れたモノづくりの英知を結集して、試作産業の一大拠点を形成していくための基盤作りとなる、大変重要なフェーズになると考えております。
そのため、本推進会議に参画される皆様の組織の大きな力をお借りし、京都試作産業を推進する株式会社の早期立ち上げを強力にご支援頂きますとともに、試作プラットフォームのPRやアドバイザー人材の協力、プラットフォームへの地元優先発注等々、この株式会社の事業が一日も早く円滑に軌道に乗りますよう、ご理解ご協力を賜りたいと存じます。
本日は、忌憚のないご意見を賜り、試作産業を強力に推進する実行部隊としての株式会社とオール京都の支援体制とが、車の両輪となって本プロジェクトがより一層力強く進展してまいりますよう、重ねてご協力をお願い申し上げ、開会のご挨拶とさせて頂きます。
平成18年3月16日
京都試作産業推進会議議長 立石 義雄