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日々新たなり/日本語学2020

シンタックス

2021-01-30 | 日本語学2020

構文はシンタクスと同じか。シンタクスはシンタックスともいう。国語辞書には、シンタックスを見出し項目にする。シンタクスと同じとするが、その用語解説に、構文規則を入れる。言語学における統語論とする。そこには括弧付きに、(構文論)としている。そして、コンピュータ言語における構文規則と見える。シンタックスはシンタクスの表記と用法となる。コンピュータ言語とあるのは、形式言語であって、自然言語の対となる。プログラミング言語、構文解析などの用法がある。

国語辞書の解説で、
>こう‐ぶん【構文】 の解説 文の構造。文章の組み立て。「複雑な構文」 
としていたのは、意味の範疇を議論したのではない。
そしてこの説明は、文の構造をどう示すことになるか。
>文法上の言語単位の一。一語またはそれ以上の語からなり、ひと区切りのまとまりある考えを示すもの。文字で書くときは、ふつう「 。」(句点)でその終わりを示す。センテンス。
>文の成分の一。文において、述語の示す動作・作用・属性などの主体を表す部分。「鳥が鳴く」「山が高い」「彼は学生だ」という文で、「何が」に当たる部分をいう。日本語では、主語がなくても文として成立する。
>1文の成分の一。主語について、その動作・作用・性質・状態などを叙述するもの。「鳥が鳴く」「山が高い」「彼は学生だ」の「鳴く」「高い」「学生だ」の類。
デジタル大辞泉

なお、主語述語は論理学での説明がある。
>論理学で、ある対象について何らかの主張をする判断(命題)において、主張がなされる当の対象。例えば、「犬は哺乳類である」における犬。主辞。⇔述語。
>論理学で、判断(命題)において、主語について何か主張されている概念。例えば、「犬は哺乳類である」における哺乳類。賓概念。賓辞。⇔主語。



文(および文中のまとまりのある部分)の、形式面から見た構成。文の組立て。
▷ 数式や論理式についても言う。 syntax (=統語論。構文論)の訳語。
Oxford Languagesの定義

世界大百科事典内のシンタクスの言及
【生成文法】より
>最初期には意味を捨象して文の形だけに注目していたが,その後,意味と音を併せ備えたものとしての文の生成をめざすようになり,普通にいう文法(シンタクス,形態論)のほかに意味論や音韻論も含めた包括的な体系を(しかもチョムスキーらは,言語使用者がそれを,自覚はしていなくとも〈知識〉(心理的実在)として備えていると見,その〈知識〉と〈それに関する理論〉の両義で)〈生成文法(理論)〉と呼んでいる。

>シンタクスは,単語が連結して文をなす上でのきまり・規則性・原理の研究

デジタル大辞泉(小学館)
シンタックス【syntax】 の解説
1 言語学で、単語など意味をもつ単位を組み合わせて文を作る文法的規則の総体。統語法。統辞法。
2 ⇒統語論
3 論理学で、ある言語の文を記号を用いて表し、意味と指示対象は無視して記号配列の関係だけに注目し、その言語の構造を明らかにしようとする分野。


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