
あまりに伸び放題の枝に、鈴なりについたつぼみをみて、「これでは咲かないぞ」と心配して切ってくれたのだ。
迷いを感じさせないはさみ使いでばさばさと大胆に剪定されたロウバイは、一見みすぼらしいほど枝が減ってしまったのだが、最近になり、見事な花を咲かせてくれた。
さすが年の功である。
逆に木が弱ってしまうのではないかと心配になるほどの剪定だったが、残されたつぼみには栄養が十分に行くようになったらしくどんどんふくらみ大きな花が開いたのだ。
玄関ですばらしい香りをあたりに振りまくロウバイは近所でも有名で、挿し木をしたい、と去年はおくむらさんとたばたさんが言ってきていた。
そして先日チャイムが鳴って、外に出てみると手に10個のコロッケを持ってYMさんが立っていた。
私にコロッケを渡しながら見事なロウバイを見て「種をもらえないやろか」という。
種ならいくらでも、と渡しては見たものの、今まで散々種が落ちているはずの我が家でまったくロウバイが生えてこないのが気になった。
不思議に思ったので早速インターネットで調べたところ、ロウバイの種は夏に実が熟した時期に採取してしまわなければいけないらしい。
しかも秋撒きが基本。
冬に採取した干からびた種では発芽しないのである。
基本的には接木で増やすことができるが、挿し木は難しく、種からだと開花に7~8年かかるというのだから気の長い話である。
YMさんが生えない種を大事に植える姿を想像するとかわいそうだったので、その内容を書き出して、ロウバイの切花と一緒にYMさん宅の物干し竿にかけておいたら、夕方頃帰宅したと思われるYMさんから丁寧にお礼を言われた。
うちのロウバイは玄関とトイレと廊下にそれぞれ花瓶にさして飾られている。
トイレなどはいったい何の芳香剤かと思うほどロウバイの香りでいっぱいである。
玄関も甘いロウバイの香りでそこだけもう春が来ているかのようだ。
春の訪れを感じさせる花々はすばらしい。
こんな花に出会うとき、庭に花をたくさん植えて飾り立てたらどんなに素敵だろうと思うのだが、今のところ実用的な食用植物ばかり植えてしまう根っからの節約家である……。
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