台風一家

海に向かってジャンプ

実家について、やはり夏の醍醐味は海であろう。
おばあちゃんに浮き輪を出してもらい、水着に着替えると子供たちのテンションも上がる上がる。

セミが煩く鳴き、ものすごい日差しである。
家ノ前の道路を渡り1分ほどで海に到着する、その間にも汗が出てくる。
海は満潮。
子供達は久しぶりの海に「怖い~」と金切り声を上げて笑いながら浮きわに乗って海に突入。

浮き輪で沖に引っ張ってもらいしばらく遊覧を楽しんでから、浮き輪を外し、とうとう海に向かってジャンプ!
ほんのちょっとの高さが子供たちにとっては大挑戦のようである。

何度もためらい、大声で叫びながらやっとのことで足を踏み出す、その勇気をたっぷり誉めてやる。
伴侶も豪快にジャンプ!

海水を飲んだりして咳き込み、その美味しさに海水をなめ始めたいっくんは、私に4本の指を小さくまとめて差し出し「なめる?」と聞いた。
無茶苦茶だ…。
おじいちゃんの船をつないであるロープを玩具に、くぐったり、踏んだりしながらしばらく泳いだ後、また浮きわに乗ってのんびり沖で遊覧していると、こいちゃんにフグが近づいていった。
もしかしたら少し弱っていたのかもしれないが何とも間抜けなフグで逃げようとしない。
こいちゃんはフグを捕まえて私に見せようと思ったらしい。
フグを両手で捕まえた、瞬間、こいちゃんの叫び声が。
「いだい~!!!(痛い)」
パニックで叫びまくるこいちゃんを引き寄せて、手を見てみると、わずかに1ミリほど、うっすらと血がにじんでいる。
ヒレが刺さったのか、本当にかまれたのか、たいしたことはなさそうだがショックの方が強かったらし「もう、かえる!」と海から上がってしまった。
外に設置された風呂で体を流し、服を着替え、バンドエイドに★やハートの絵を書いて貼ってやると漸く機嫌が直った。

ショックも癒えたのか、笑顔で写真をとるまでに。
それから夕方になりおじいちゃんが帰宅すると、昼間の出来事もあり「海には行かない」としばらく言っていたが、数分もするといそいそと水着に着替え、救命胴衣を着込んで出て行った。
次は干潮。
遠浅になっており、潮溜まりには沢山の魚や海老がいる。
満潮の時には見なかった、海草やイカの卵などが落ちており、親の私も面白がって金魚すくい感覚で魚を集めたりしていた。
夜にはバーベキューをして、昼間消費したカロリーを補うかのように子供たちはたっぷりと食べた。
大人たちもたらふくビールやワインを飲んで疲れを癒す。

花火をすると一変、静かな夜となり、わびしさすら感じる線香花火が終わると子供たちも大人しくなってきた。
子供達は楽しい思いを沢山させてくれる、おじいちゃんとおばあちゃんが大好きである。
あんなに甘えん坊の2人は、おじいちゃんとおばあちゃんからは離れず、ベッドから落ちないように、と、はさまれるようにして眠りにつくのだ。
昼間の遊び疲れで、きっと夢も見ないほど深い眠りについているだろうが、もし夢を見ているならば、どうか楽しい夢ばかりでありますように…。
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