遥かなるピリカヌプリを求めて

ピリカヌプリに行ったので、次は1839!

小滝沢再び 空沼登山口方面からのアプローチ

2016年03月28日 | 登山:札幌近郊
平成28年3月27日(日)小滝沢(空沼岳登山口~国道453)

今期1月下旬に登った二等三角点の小滝沢を、今回は別ルートの空沼岳登山口方面からアプローチした。メンバはこの手の登山を面白いと思ってくれるS水さんM村さんと私の3名。装備はスキー。



まずは支笏湖方面に向かい器械場林道ゲート前に車1台をデポ、そこから空沼二股方面に戻り、採石場を過ぎた橋の手前に車を止める。ここが本日の出発点、登山者のものと思われる車がすでに2台止まっている。天候は晴れ、気温も上がって最高の登山日和となった。昨夜の宴会の酒がまだ消化されていないことだけが懸念材料。



スキーで出発、直ぐに左側の尾根を目指してトラバース気味に登っていく。雪面は圧雪した上に5センチぐらいの新雪が積もっている程度でほとんどラッセルはない。200mほど標高を上げ尾根上の林道に合流、気温上昇に合わせて衣服調整を行う。



その林道を進んでいくと、やがて空沼岳登山口の先から延びている奥常盤3号林道と合流する。林道名の看板が新しい。ここまで約1時間、気温もどんどん上昇し、その先の尾根登りでは3人共シールに雪が付まくりとなり、シールにラッカーを塗る。

尾根上の小さなアップダウンを繰り返しながら633Pまで行って小休止をとる。尾根上には一定間隔でテープ標識が木に括り付けられ、人間の手が入っている山であることを感じさせる。633Pを過ぎ再び作業道に合流した辺りで、真新しいクマの足跡を発見、クマもいよいよ冬眠から目覚たようだ。



633Pを下った先のコルから小滝沢までは緩やかな斜面が続き、登り始めから約2時間半で小滝沢ピークに到着した。ここまで決まったルートがあるわけでもなく、地図に現れない林道や作業道の存在がかえって読図を難しくしている気がする。



下りは前回と同様に器械場林道ゲートを目指して北東の尾根を下る。はっきり目視できる別の尾根をうっかりと下ってしまいそうになったが、コンパスの方位を信じて下った。前回の反省を踏まえて下ったつもりも、途中の作業道に惑わされ、スキーを外して10mほどの登り返す箇所もあったが、まあまあ順調にショートカットしながら約1時間で器械場林道ゲートにたどり着くことができた。


(スキーを外して登り返す)

林道ゲートには別の車も止まっていて、足跡が川の中に消えていた。きっとその人は、我々の車の存在が不思議に思ったかもしれない。車の周りに歩いた跡など何にもないのだから。

山行の様子をヤマレコにアップした。


雄冬山(ケマフレ川ルート)

2016年03月23日 | 登山:増毛方面
平成28年3月22日(火) 雄冬山

来道した神奈川のGAKUさんとエバさんなどHYMLの人たち総勢6名で雄冬山に登った。コースは一般的な浜益御殿からではなく日本海側のケマフレ川河口からのバリエーションルート。


(いよいよこれから出発です)

ケマフレ川河口から出発し、オフユ川右二股の源頭付近を通過して広々とした沢形からP1075の手前辺りで稜線に出るコースだが、沢形まで移動するに小さな沢を超えていかなくてはならず、登り返しを最小限にするためのルート取りが難しかった。また、ほぼ海抜からの出発であるため、最初の急坂をハアハア言いながら登り切って標高差がまだ1000mと聞いた時には、目の前が暗くなったが、一歩一歩登ればいつか山頂に着くだろうと気持ちを切り替えた。


(やっと標高300m付近まできました)


(沢にでました、標高600m付近)

コンディションはクラスト化とした表面にうっすらと雪が積もった状態で、ラッセルはないが急登になるとシールによるグリップが利かなくなり、沢形の途中からはスキーアイゼンを装着し、なんとか稜線上まで行き着くことができた。広々とした木の生えていない沢形の標高差600mの登りがこのコースのハイライトで、後ろを振り返るとドカーンと日本海が広がっていた。


(結構な斜度でスキーも限界に近づきつつあります)

稜線に出て1075ポコを越えた先でスキーをデポしアイゼンに履き替えた。いつも使っているプラブーツ用のアイゼンを忘れ、登山靴用のアイゼンを誤って持参したが、靴のサイズに合わせたサイズ調整が簡単にでき事無きを得た。


(ピークに向かう登り、雪庇が危険なので右側斜面をトラバースした)


(GAKUさんを先頭に最後の登り)

雄冬山ピークへの最後の登りでは急斜面のトラバースもあり、滑落しないよう慎重に歩き、GAKUさんを先頭に出発から6時間半で山頂に到着した。まだ真っ白な浜益岳や群別岳の増毛山塊の山並みが美しかった。また、日本海の先には利尻山も確認できた。


(ばんざーい、山頂だ!)

下山はじめはシールをつけ、ルート旗を回収しながらCo1000付近まで下り、そこから沢に向かって滑走を開始した。ところどころに数センチの雪が積もっているものの雪面はほぼクラスト化し、なるべく雪のあるところでターンするのだが、どうしてもスピードがついてしまい、何度もスリップした。木のほとんどない斜面を日本海に向かって滑り降りる感覚はとても気持ちが良かった。


(下山の途中で後ろを振り返る)

帰りは多少の登り返しはあったものの、沢を過ぎた以降は終始なだらかな斜面が続き、ほぼ往路に沿って約2時間で出発地点まで戻った。前泊していたときに吹き荒れていた風がまるで嘘の様に穏やかな一日だった。


(雄冬山ケマフレルートのログ、総行動時間9時間)

白雲山でラッセル訓練

2016年03月23日 | 登山:十勝方面
平成28年3月20日(日) 白雲山

3連休は帯広に滞在していたので、その中日に然別湖方面に登山してきた。
今回は車を使うことができないのでバスを利用、帯広駅7時52分発然別湖行の拓殖バスにザックを抱えて乗車した。登山目的の客は自分だけ。1年以上前と同様、然別湖までのバス料金が無料になっていた。観光客呼び込みが目的なのだろう。そのため、途中下車した場合には料金を払わなければいけない。


(登山口付近から見た然別湖)

当初は、白樺峠から東ヌプカウシヌプリを登り、その足で半月状の稜線から白雲山を登り然別湖に下山する計画であったが、白樺峠にはバス停がなくあえなく計画はとん挫、ターゲットを白雲山だけにした。


(冬の間、遊覧船の係留地になっている、恐る恐る湖面から撮影))

然別湖温泉終点でバスを下車し、バスで通過した白雲橋の登山口までトンネルをくぐり徒歩で移動した。登山口は広々と除雪されていたが、登山者は誰もおらずトレースの痕跡すらなかった。今回はピーク近くのコンディションを考慮してアイゼン、ピッケル、足回りとしてワカンを持参した。

駐車スペースの雪の壁を乗り越えて一歩踏み出す。表面が硬くなってその上を歩けるかと期待するも、体重をかけるとワカンの効果も空しく太もも付近までズボッと埋まり、出だしで戦意喪失。しかし帰る足もないため、時間つぶしも兼ねて行けるところ行くことにした。


(溝を掘りながらのラッセルの跡)

とにかく度を超えた歩き難くさ、辛抱強く一歩一歩進むも途中に倒木が行く手をふさぎ、跨いだり迂回しながら、さらに登山道を外れた急斜面では雪の深さもあって手や太ももで雪をくずし足場を作りながらの登りとなり、結局稜線までも到達できず午後1時頃で行動停止とし、時間調整もあってツエルトを出して昼食を摂った。


(時間つぶしも兼ね、ツエルトを出して休憩)

何をやっているのか分からないような時間であったが、心置きなくラッセル訓練ができたと思えば、それも楽しからずやである。午後3時ころ、然別湖まで迎えに来てくれた家族に拾われ帯広に戻った。

それにしても白雲山にここしばらく誰も登っていないことに驚いた。以前、スキーで白樺峠から白雲山まで行ったことがあったが、今回もスキーならばもっと先まで行けたかもしれない。
※後からヤマレコで同日にヌプカの里から登った人たちがいたことを発見、なんかとても残念な気持ちになった。

砥石山(白川市民の森から登り観音沢林道に降りる)

2016年03月14日 | 登山:札幌近郊
平成28年3月13日(日)砥石山

以前から関心を持っていたルートの白川市民の森から砥石山、復路は観音沢林道を下った。もともとはアウトドアマンズ貴さんのブログで知ったコースで、冬の利用は初めての観音沢林道ルートと合わせて山行を計画した。

スキー技術訓練のため、樹木の密集が予想され、滑りを楽しめるところが皆無であることを承知のうえでスキーでチャレンジする。スキーの技術はまだまだ未熟ではあるが、最近はスノーシューより楽だと思えるようになってきた。



白石市民の森からの観音沢林道に向かう稜線上には、境界を示す標識がつけられていて、夏でも歩けるのではと想像させる。林道から先の尾根も思ったより傾斜はなく、特に危険なところもなくピークまで行けた。今まで別コースで何度も来ていても気づくことがなかったが、山頂の手前には大きな雪原が広がっていた。



どこから来たの?と驚かれるのではないかと内心期待したが、残念ながら山頂には誰もおらず拍子抜け。15分ほど山頂に滞在し誰とも合わずに反対側の稜線に下った。

稜線を進んでポコをひとつ越えた先でシールを剥がして滑走を開始、その先にあるはずの観音沢2号林道を目指して広めの沢を下る。ほどほどに雪もあり、斜滑降と横滑りを駆使して下り林道に合流した。さらに林道の少し先で大きなショートカットで沢を下り観音沢林道に出て、最後林道ゲートまで一気に滑り降りた。
滑りを楽しめたと大喜びのM村さん、同じ滑りという言葉でも、その感じ方、楽しみ方はそれぞれ違うようだ。



近郊の山でもアプローチ方法を変えるだけで別の登山をしている気分となる。まだまだ楽しめるところは多い。

この山行の様子をヤマレコにアップした。

ふたたび百松沢山(宮城の沢コース)

2016年03月08日 | 登山:札幌近郊
平成28年3月6日(日)百松沢山(宮城の沢から)

昨日仕事で久しぶりに東京に行ってきた。月曜の朝便には大学生と思しきグループが多くいて、羽田空港では自らの髪をミニーのように結わった一団もいた。帰りの便では、中学生と母親という親子連れを多く見かけ、何となく年度の節目を感じさせた。

順序は逆となったが、日曜日に今期2度目の百松沢山に行ってきた。前回は単独スキー、今回はスノーシューで5名パーティ。天気予報は雨で朝7時の手稲平和霊園は今にも雨が落ちてきそうな気配であったが、結果的にはほとんど雨に降られることはなかった。


(渡渉する沢、スノーブリッジがしっかりとできてます)

スノーシューで出発して二股分岐までは林道を歩く、林道脇の斜面からは気温の上昇のためたくさんのスノーボールが転がり落ちていたが、感覚的にほとんど雪崩の心配は感じなかった。二股分岐を過ぎると傾斜も増してくる。コースには前日のトレースがそのまま残っていて、完全に登山道化していた。


(山頂への最後の登り)

出だしはべたべた雪のためスノーシューの下に雪がくっついていたが、中盤を過ぎ尾根登りになってくると雪質もサラサラに変わってきた。2つ目の急登を登りきるといよいよ山頂が近い。後ろを振り返ると札幌の街並みが見えた。そして山頂に近くなると雪交じり風が吹き荒れ、ガスもかかって視界不良状態になった。また、メンバの一人の調子も良くなかったので南峰は止めて、山頂にツエルトを張りガスコンロを炊いて、30分程度休憩をとった。いつまで経って視界不良は変わらないため、本日はここで行動停止とした。


(ツエルトの中で一休み、2~3人用ですが5人入っても十分に余裕)


山頂からしばらくはふかふかに近い雪だったので、飛ぶように降りることができたが、標高が下がるにつれて重たい雪に代わり、スノーボールの数も増えていた。辛抱強く歩いて霊園に近づくと雨足が強くなってきた。やっぱり平地は天気予報通りだった。なので、山中では誰とも会うことはなかった。