遥かなるピリカヌプリを求めて

ピリカヌプリに行ったので、次は1839!

吉川忠英 ブリキの機関車2

2014年07月30日 | ギターのこと


昔々、ギターを始めた頃に購入した「アコースティック・ギター ワークショップ」(KMP出版)という本がある。
1977年7月20日第1版と書いてあるので、今から37年前の本だが、有山淳司、谷口邦夫、井上憲一、村上律、長田和承、石川鷹彦、石田長生、中川イサト、細野晴臣、駒沢裕城、安田裕美、吉川忠英、小室等がそれぞれギターインストを2曲ほど載せている。細野晴臣の「3時の子守唄」、有山淳司の「今夜はカキ色の月が」に混じって吉川忠英は「お父さんはある日」を掲載している。
「お父さんはある日」はいわゆるオルタネートベースではなく、シンコペーションてんこ盛りの楽曲となっていたのが印象的だった。「ブリキの機関車」もそんな感じの曲である。
それにしても、この本の最後にところに空のタブ譜が10ページ分も付いていて、これに自分の曲を書いて編集部に送ると添削してくれるという。このギター本にかける編集者の熱意が伝わってくる。今やまぼろしの名本と云えるかもしれない。
「3時の子守唄」は「風をあつめて」に通じる演奏で、今でも何気なく弾いている曲である。

さて、「ブリキの機関車」であるが、「Guitar by Guitar」に収録されているだけの曲だと思っていたが、もともとは「In My Pocket」に収録され、松本隆の歌詞付きの曲であることを知った。ユーチューブでその曲を聞いたが、演奏はほとんど同じ、こんな前からこんな斬新な曲を演奏していたことに驚く。




ブリキの機関車と すり切れたグローブ
日に焼けたアルバムに ほほえむ家族
青い空に 背伸びをして いつか僕の背を 君は追い越す
La La La La La La
Uh それでいいよ 未来を創るのは君だから
La La La La La La
Uh 手を離して ここからは一人でいきなさい

腕相撲じゃ まだ負けない それはささやかな 僕の幸せ
La La La La La La
Uh それでいいよ 生き方は微妙に違うけど
La La La La La La
Uh 信じてるよ 優しく真っ直ぐにいきなさい


吉川忠英  On a Misty Road

2014年07月30日 | ギターのこと
吉川忠英のアルバム「ARROWS」の1曲目に収録されている「On a Misty Road 」は、最初聞いたとき教則用かと思うほど単純な曲だと思った。しかし、コピーを試みるもそんなに単純ではなく微妙なコード展開となっていて、Dフォーム3拍子のベース音も終始ドンタンタンという感じの単純なものであるが、何度も弾いているとそれがまた力強さを引き立てている。

同じArrowsに収録されている「Good Nights」と一緒に、多感は女子高生を主人公としたユーチューブ公開のドラマで挿入曲にもなっていて、モノクロな映像の日常の風景とマッチしている。(いま、そのドラマは見つからない)

多くの吉川忠英の楽曲のなかでも、この「On a Misty Road」と「Good Nights」が自分にとっての愛奏曲である。

吉川忠英 子供のダンス

2014年07月29日 | ギターのこと
ギターのGコードのフォームにビートルズGとかマッカトニーGというのがある。普通のGに2弦の3フレットを加えた押さえ方だが、不思議と深みを感じる和音となる。

この押さえ方で弾く曲にゴンチチの「放課後の音楽室」がある。といっても勝手にト長調でアレンジして弾いているものだが、レ、ソ、ミ、ソ、ラ、ファ、ソの最初のレが途切れないようにこのフォームで弾く。(3フレットをセーハした押さえ方もできるが、音にタメがなくなり、あまりよくない)途中ジャズっぽいコード展開があり、シンプルなメロディにもかかわらず、深みのある曲である。2巡目からはハ長調に転調させ、さらにへ長調に転調させる裏ワザを使うとかっこよくなる。

吉川忠英のAcougistに収録されている「子供のダンス」もこのフォームからスタートする。G-Am-D/Am9-CM7と展開し12フレットまでの広い音域で弾かれるこの曲はドビッシーを連想させ、小さな子供がスキップするように踊る情景が頭に浮かんでくる。太い響きの低音と繊細な高音が調和している。

なので、「子供のダンス」と「放課後の音楽室」は2曲セットのような関係にある。
ついでに、リチャードラスキンが弾く「Here,There and Where」の出だしももちろんマッカートニーGで始まる。

吉川忠英 ブリキの機関車

2014年07月28日 | ギターのこと
吉川忠英の「Guitar by Guitar」から、「ブリキの機関車」と「流氷と満月」という曲をコピーした。このCDには、オリジナル曲とカバー曲が半々ぐらいで、やさしさに包まれたならやYou've Got a Freiendや涙そうそうが収録されている。

「ブリキの機関車」は、キーがGでGM7-CM7-Bm7-Em、Am7-E7-Am-D、GM7-CM7-Bm7-Em、BbM7-Am-D-G、BbM7-BbM7-Am7-Am7、FM7-FM7-Em-Em、EbM7-Dm7-Gm7-Cm7、D7・・・という展開でジャズっぽい音使いとなっている。吉川忠英の曲を聞いていていつも思うのだが、ベース音がどしっとした音で、ドロップDチューニングなのかと思うことが何度もある。本人は古い弦のほうがしっくりくると言っているが、それも関係があるかもしれない。もちろん音を聞き分けられないという自分の未熟さがすべてではある。

それにしても吉川忠英の曲は弾いていて心地よい。

芽室岳から雲海を眺める

2014年07月22日 | 登山:十勝方面
芽室岳 2014年7月21日(月)曇り 

3連休最終日、4~5年振りに芽室岳に登ってきた。
帯広の実家を4時半に発って、霧雨が降るなか登山口に5時半到着するとすでに練馬ナンバーの乗用車が2台、道外の人がわざわざ来る山とも思えないが..。準備していると、そのドアが開いて、元気よく「おはよう」と声を掛けられた。昨日北海道に到着して一番ここに来たのだという。北海道は何度も来ていて今回はメジャーでない山を中心に道内を周るとのこと、うらやましい。


(芽室岳から西峰を見る)

前日登って小屋に泊まっていた人も起きてきて、「滑りやすいので気をつけて」という励ましの言葉を背に朝6時上下レインウェアの完全装備で出発した。丸木橋を渡るとすぐに尾根に取りつくが、いきなり登山道には昨日の格闘の跡があり、笹に掴まりながらの登りがつづく。もう止めようかという弱気な気持ちを抑えながら一歩一歩辛抱強く登っていく。


(かなりの笹薮、足元が見えない)

Co1400付近になってやっと泥んこから解放されたが、登山道に被さる笹薮が鬱陶しい。西峰との分岐を目標に登っていくと青空を背景とした西峰が右手に見える。分岐点に飛び出すと眼前に雲海が広がり目指す芽室岳がまぶしく鎮座していた。そして青空の下、清々しい気持ちで山頂に到着する。


(やっとここまできました、山頂はもうすぐ)

暫くすると単独の男性が登ってきた。誰かいるだけで心強い。本日出会った登山者は彼一人だけだった。西峰は次回のお楽しみにして真っ直ぐ下山した。途中、大型の動物が移動するような音が藪の中から聞こえたが、あれは鹿だよと自分に言い聞かせ、速足でその場をたち去り脇目も振らず下山した。途中の泥んこ道に格闘しながらも尻もち回数1回で、12時に登山口まで降りることができた。下山後、入山記録簿を見てみると他に登ろうとした人がいたようだが、途中であきらめていた。



久しぶりの芽室岳、草露で全身びしょ濡れになったが、山頂からの雲海の先に昨年登った幌尻岳を見ることができた。

P.S 登山口から山頂まですべての区間で携帯電話が通じました。

〔コースタイム〕
登山口6:00 - 西峰分岐9:00 - 山頂9:25 (休憩) 山頂10:00 - 登山口12:00