シンクロナイズドスイミング
というものを、
初めてじっくり見た(もちろんナマではなく
テレビ)。
人と同じ事をする、というのがあまり好みではないので、
揃える演技、というのに興味が持てなかった。
どちらかというと、フィギアスケートとか、バレエとか、
個人技ばかり好んで見ていたかもしれない。
ところが、子供達がマーチングをするようになってから、
みんな同じ動き=群舞=誰がやっても同じ、
という価値観は見事に吹っ飛んだ。
一人が欠けても、そのフォーメーションは「キレイに見えない」のだ。
一人一人のインターバル(間隔)がたとえ5センチずれただけでも、
「キレイに見えない」。
同じ動きをしていても、一人として同じ位置に動く訳でなく、
自分の位置を自分で覚えて、自分でインターバルを確認しながら
作り上げていかなければイケナイ。
人と合わせる、ということがいかに難しいか。
全体の中の自分の位置を確実にとることがいかに難しいか。
体育館で4人の先生方に怒鳴られまくる子供達を見ていて、
そういうことを痛感した。
そのあと、シンクロを見た。
普段だったら間違いなく別のチャンネルに変えている。
だけど、昨夜はどうにも目が釘付けになってしまった。
地上でもあんなに大変なのに、
水中での演技は想像を絶するものだろうな、
この人達、本当に死にものぐるいで練習したんだろう、
そう思ったら、泣けてきた
番組の進行をしてた松岡修三さんも、日本チームが
(マーメイドジャパンというのだね、何でも何とかジャパンという
キャッチをつけるのもどうかと思うけど)
銀メダルを取った瞬間、感動で泣いたのだろう、
目が赤くなっていた。
長男が幼稚園に上がる頃、どの幼稚園にするか
人並みに悩んだり、見学に行ったりしたのだけど、
世の中いろんな幼稚園があるもので、
「女の子向き」とか「やんちゃな子はこっち」という
おかあさん方の口コミ情報が色々入ってきた。
「女の子向き」という幼稚園のウリはマーチングで、
「笛一つでみんながピッピと同じ方向を向いて
同じ動きが出来るのよ!すごいでしょ?」ということだった。
ワタシはその話を聞いて耳を疑った。
4~6歳のお子ちゃまが笛一つで揃って動く?
そんな
気持ち悪いことがあっていいのか~?
しかし、その幼稚園は同時に
下手な子のピアニカには粘土を詰めると言う話があって・・・・
子供の頃は十分に「自分の気持ちを伝える・表現する」を
育てることが大切であると思うし、
その上で、一人で生きている訳ではないことを理解し、
いかに自分と社会との関わりを築いて行くか、ということを
思春期のこ~い時代に体験として学ぶのだと思っている。
もちろん大人になってもこの学びは継続しているし、
生きている間はずっとあることだ。
始めに自分ありき、だと思うので、
安心して自分を出せる、のうえに、
他人も自分と同じように、大切で傷つきやすく、
暖かい存在、と言うことが成り立つのではないか?
そう思うと、思春期からの「自分の位置を確認しながら
全体に合わせる競技」というのは、ものすごく
生きていくうえで役に立つことなのかもしれない。
このところチアリーディングやマーチング、
ビッグバンドに惹かれてしまうのは、
子供達の影響ももちろんあるけれど、
ワタシにとってもそういったこと
(個人プレーでなくチームプレーを改めて意識する)が
今必要なのだ、ということだね。
まさしく、家業というのはチームプレーだ。
家族、と言うのもチームプレーだしね。
しかし、ソフトボールや器楽合奏、バンド、
ワタシが今まで夢中になってやってきたことは、
全部チームプレーじゃないか。
ソロでやれたことなど一つもないぞ!
何で今更そういうことに気づくのだ?
細胞一つ一つが解っているくらい、
身にしみていたはずのことなのに。
チームプレーのなかで、バカみたいに
個人プレーに走っていたってことかもしれない。
周りをもっと良くみて、(自分を含めて)信用しろ、ってこと、かな。