「価値のあるレイアップ」

　マジックは、予想外の苦戦をしてるね、、。

　94-94の同点とされた最終場面、バスケットにドライブしてパスをしようと思ったタディーアス・ヤングは、ボールを失いそうになってシュートすることに決めた。残り2秒、ゴール下にディフェンスが密集する中、おそらく生涯最高のショットとなるレイアップをヒット。フィラデルフィア・セブンティシクサーズが、オーランド・マジックを96-94と下し、プレイオフ、ファーストラウンドシリーズを2勝1敗とリードした。

「自分にとってあれは最高のショットだ。ラッキーなショットだった。ボールが自分の手にあり、決めることができて本当に嬉しい」と、リーグ2年目のヤングは満面の笑みを浮かべた。

7戦シリーズの第4戦も26日、同じくシクサーズのホーム、ワコビア・センターで行われる。シクサーズはレギュラーシーズン最後の7戦のうち6戦を落として41勝41敗でプレイオフに臨んだが、アレン・アイバーソンがチームを2001年にファイナルまで牽引して以来、2度目のセカンドラウンド進出まであと2勝とした。マジックは今季ロードでクリーブランド・キャバリアーズ、ボストン・セルティックスに並ぶリーグ2位の27勝14敗を記録し、シクサーズのホーム成績24勝17敗を上回っていただけに、まさかの信じられない敗戦となった。

そのマジックではドワイト・ハワードが36得点、11リバウンド、レイファー・アルストンも17得点、ラシャード・ルイスも14得点と気を吐いた。だが全体で42.5%のシュート成功率に抑えられ、シクサーズには52.1%を許した。「うちはドワイト以外オフェンスが良くなかった。向こうに好きなように点を許した。30分間ひどくやられた」とマジックのスタン・バン・ガンディHCは第1戦に続いて、第3戦も最後に驚愕の負けを喫したことを嘆いた。

フィラデルフィアではかけつけたファンが配られたプレイオフのTシャツを着て、アイバーソンの栄光の日々と同じようにアリーナを揺るがすばかりの声援を送った。ハーフには60-49とリードし、第3Q残り6分57秒にはアンドレ・イグドーラのジャンパーで74-57とこの試合最多の17点リードを奪った。だがマジックも17-2の猛攻に出て、ルイスの3ポイント、ハワードの豪快なダンク、マイケル・ピートラスの2本連続の3ポイントで、残り2分30秒には74-76と2点差に追い上げた。

マジックはルイスの3ポイントで第4Q残り6分に遂に同点に追いついたが、続く3分半無得点に終わり、イグドーラの2フリースローでシクサーズが2点リードした。残り2分39秒にはイグドーラはジャンパーも決めて92-86と6点差とした。しかしマジックもハワードのダンク、ルイスの3ポイントで、残り1分45秒には91-92とし、息詰まる展開となった。

ウィリー・グリーンのバンクショットでシクサーズが3点リードとしたが、イグドーラが残り42.3秒にフリースローを2本ともミス。ハワードも残り31秒に1本しかフリースローを決められず92-94。だが残り6.9秒にはハワードが2本ともフリースローを決めて94-94のタイとした。しかしタイムアウト後、パスを受け取ったヤングがハードなドライブでバスケットに直進。ボールを失いそうになったが、しっかりキープして、ハワードの周りを回って、左手でレイアップを決めると、場内は大興奮となった。「ジャンプボールか何かを期待していた。だがヤングに決められた。すごいショックだ」とハワードは嘆くだけだった。シクサーズではイグドーラが29得点、アンドレ・ミラーも24得点、グリーンも12得点を記録した。

第1戦にもイグドーラに残り2.2秒にジャンパーを決められて、98-100とまさかの敗退を喫したマジックだが、レギュラーシーズンは59勝もあげてイースト3位を獲得。初優勝に狙いを定めて始めたプレイオフで、まさかの1勝2敗とされたが、ファーストラウンドで敗退するわけには絶対にいかない。第4戦に勝利して2勝2敗でホームに戻るために、いかなる調整をしてくるか。25日の試合が注目される。

　次、シクサーズがとったら、マジックはけっこうやばいかも、、。負傷選手が多い、アルストンがPGでまだなみにのれないというところかな。。。