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あたりまえ経営のきょうか書

「あたり前のことが、あたり前にできる」思考で、経験から「誰でも知っているようだけど、ちょっと違う」という情報をおしゃべり

■【あたりまえ経営のきょうか書】 1-35 【心 de 経営】 経営は頭でするのではなく心でする pA924

2021-03-09 07:31:00 | 【経営者】 心 de 経営

■【あたりまえ経営のきょうか書】 1-35 【心 de 経営】 経営は頭でするのではなく心でする pA924

■■ 1 経営トップは、このようにして変身せよ

 

 リーマンショックやコロナショックにより、多くの経営者・管理職・ビジネスパーソンが自信をなくしてしまっています。一方で、過去の成功体験から、時代の変化に気づかずに、従来の延長線上で事業を続けている人達もいます。

 激動の時代に、不況感に苛まされるのではなく、「不況」が「普況」、すなわち不況期でも健全経営ができる企業体力を持つことが、今日、求められる発想法です。すなわち、「不況が、普況で、普況を富況にする」のが、経営者の役割であり、それを支えるのが管理職や、その下で働く人達の成すべきことだと考えます。

 1970年代から経営コンサルタントという職業を通して、感じ、学び、コンサルティングしてきましたので、それをご紹介します。読者の皆様に、それを感じ取っていただけますと幸いです。

 

◆  1-25 【心 de 経営】 経営は頭でするのではなく心でする pA924

 多くの経営者・管理職は、経営管理のために知識吸収に時間やエネルギーを投じています。経営者・管理職にとって、知識は、部下のそれを上回っていることが望まれます。

 しかし、部下達は、日夜、その業務を中心に飯を食ってきているわけで、そこで蓄積されたノウハウや技を持っています。たとえ経営者・管理職とはいえ、相手と勝負をしても敵(かな)わないことがたたありますことを自覚すべきです。

 ですから、部下を相手に話をする時に、「現場における皆さんの知識や経験、それに培われたノウハウには、私は太刀打ちできません。一方で、私は、経営や管理という視点で、いろいろな業界の人や、いろいろな問題と直面してきました。皆さんの知識や経験・ノウハウと、私のそれとを合算したら、必ずよい方向に向かっていくと思いませんか」という主旨のことを投げかけます。

 それまで「どうせ、上の者は、われわれ現場の者の真の姿をわかるはずはない」と、経営者・管理職に対して抱いていた警戒心が多少ですが和らいでくるでしょう。

 知識に頼りすぎますと、学んできたことと異なる状況に直面したときに、知識を優先して判断してしまい、現場と乖離した見方となってしまいます。現場と乖離しても、それが正しい方向であればよいのですが、正しいかどうかはわかりません。

 経営は、百社百様のやり方があります。

 知識に基づいているということは、教科書としては間違えていないかもしれませんが、現況に即した対応ではないかもしれません。知識偏重ですと、教科書がものさしとなってしまい、現場での経験を加味したものさしとは異なります。

 教科書に書かれた状況と、眼前の企業の状況が完全にマッチしていれば教科書通り実行すればよいでしょう。

 しかし、大半の企業で直面することは、教科書とは異なります。その場合に、教科書の知識に固執しすぎますと、教科書にないことを受け入れがたくなってしまい、教科書に即した固定的、硬直的な判断となりかねません。

 教科書の知識にそぐわない経験を受け入れにくく、教科書の内容を応用しようというフレキシビリティに欠けた判断をしがちです。

 それに対して、「心で問題解決をする」ということは、知識に、経験に基づいた知恵を付加し、現状を考慮に入れ、業務をするのは人間であることを忘れない経営管理をいいます。

 教科書通り行かないのがあたり前であるという開き直りができ、与えられた経営資源に知恵を加味して、なんとか解決し、この会社をより良くしていこうという情熱から、火事場の莫迦力のような智恵と工夫で難局を乗り越えることができます。

 すなわち、経験に頼りすぎないで、新しいアイディアと、教科書や実務から学んだ知識とを融合させて、解決の努力をします。すなわち、フレキシビリティを持った対応ができ、それらの経験が、明日への成長に繋がります。その結果、これまでに直面したことのない新ケースにいこましても応用力を発揮して、対処できます。

 経営者・管理職の業務は、経営現場におけます真剣勝負です。教科書にありますような、知識だけをたよりに、経営や企業が抱えます問題・課題を解決できるほど甘くはありません。

 全社一丸となって、心の通った経営管理が求められているのです。

 

■【あたりまえ経営のきょうか書】

  https://blog.goo.ne.jp/konsarutanto

 


■【あたりまえ経営のきょうか書】 1-36 【心 de 経営】 自社の現状を自己認識する pA925

2021-03-08 10:29:08 | 【経営者】 心 de 経営

■【あたりまえ経営のきょうか書】 1-36 【心 de 経営】 自社の現状を自己認識する pA925

■■ 1 経営トップは、このようにして変身せよ

 

 リーマンショックやコロナショックにより、多くの経営者・管理職・ビジネスパーソンが自信をなくしてしまっています。一方で、過去の成功体験から、時代の変化に気づかずに、従来の延長線上で事業を続けている人達もいます。

 激動の時代に、不況感に苛まされるのではなく、「不況」が「普況」、すなわち不況期でも健全経営ができる企業体力を持つことが、今日、求められる発想法です。すなわち、「不況が、普況で、普況を富況にする」のが、経営者の役割であり、それを支えるのが管理職や、その下で働く人達の成すべきことだと考えます。

 1970年代から経営コンサルタントという職業を通して、感じ、学び、コンサルティングしてきましたので、それをご紹介します。読者の皆様に、それを感じ取っていただけますと幸いです。

 

◆ 1-26 【心 de 経営】 自社の現状を自己認識する pA925

 別項でも触れていますが、自社の現況というのは、経営者・管理職なら、だれもが自分の会社なので良く知っていると思いがちです。

 大半の経営者・管理職が、良く知っていると思い込みがちで、「良く知っているつもり」であることに気がついていません。

 このような、「つもり症候群」に陥らないためには、管理会計の導入が不可欠ですが、それは、管理会計の項を参考にしてください。

 ここでは、自社を知るということの一端を、営業部門にフォーカスしてご紹介します。詳細は、やはり当該項目をご参照ください。


 経営数値の基本を見るときには、売上高や利益高などの数値を見ることが基本中の基本です。

 たとえば、今月の売上高は1億円であったとします。しかし、このデータだけでは、それが良いのか悪いのか、よくわかりません。その判断となる基準、すなわち「ものさし」と比べますと、その判断をすることができます。

 たとえば、先月は9千万円だったとしますと、今月は、先月より1千万円売上が多いことが解ります。しかし、それで喜んで良いのでしょうか。

 先々月は、1億5千万円であったとしますと、今月の1億円は多いとはいえません。

 では、先々月の1億5千万円は、売上高が高かったといえるのでしょうか?

 もし、先々月の売上計画が、1億6千万円であったとしますと、計画比に対して100%に達していません。

 このように、絶対値だけで見るだけでは、経営の現状を正しく把握することにはならないのです。この場合には、売上計画値というものさしとの比較をすることにより、1億5千万円という先々月の売上高は、必ずしも喜べる数値ではないことがわかります。

 一方で、先々月の営業利益が1千万円で、今月も1千万円だったとします。そうしますと、利益額は、双方とも1千万円ですが、利益率は、今月の方が高いといえます。

 経営数値というのは、絶対額だけではなく、比率で見ることが大切です。すなわち、比率を計算できるものさしが必要で、ものさしがありますと、単に、絶対値のみの比較だけではなく、基準値に対する比率でも見ることができます。

 他方、昨年の同月と比べてみますと、昨年は1億2千万円の売上で、営業利益が1,500万円であったとしますと、今年の営業成績は、必ずしも好調であるわけではないことがわかります。

 経営数値は、時系列でも見なければならないのです。

 さらに、今年度に入って、営業パーソンの人数が一人増加しているとしますと、一人当たりの売上高も利益率も低下していることがわかります。このように、「生産性」という観点からの経営数値の見方も必要です。

 しかも、自社の生産性だけではなく、ライバル企業や業界データとの比較も不可欠です。

 これらのデータや分析を行うのが管理会計ですが、管理会計を利用しますと、今後の数値の予測も可能となります。

 過去の数値を見るだけでは、経営は不充分であるだけではなく、改革値との比較という現在進行形の数値も必要です。また、経営環境が今後どの様に変化をするのかなどを加味して、経営数値の予測もできなければ、企業経営は、安心して行うことができないのです。

 中小企業といえども、何らかの形で管理会計を取り入れていると思います。そのレベルを次第に上げて行くことが、企業成長を実感できるものさしとなるのです。

 これらの経営数値の中で、必要な部分は、管理職や一般職のレベルまでの開示を氏、報連相をするときの材料となることが、【心 de 経営】に通じることになるのです。

 

 

 

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