籠  太  鼓 

     ろ  う  だ  い  こ

『握手』投句八月分(掲載・十一月号)

2008年08月13日 03時16分53秒 | 俳談
「握手集」

風死すや閉ぢゐて匂ふ化粧箱

暑き日や包丁置いて玄関へ

夾竹桃匂ふ電力会社かな

大方は偽物である涼しさよ

早苗饗のまはりの追ひかけつこかな

かすかなる眉間の皺や袴能

稲妻を抱く危ふさに震へけり



「円陣集」

天蚕や死したるままの神の御子

唐突に登山電車となりにけり

鹿の子も奈良の言葉を話しさう

悪態に会話始まる橋涼み

涼風も人を選みて吹くらしき

四ツ辻に五人集へり祭前

風鈴は音をちぎりつつちぎりつつ

金笊の干して輝く祭笛

揺すられて神輿に巡る血潮かな

海に出て泳ぎ自慢の終はりけり



実は『風雅な麻薬』で一か月300句トライアルを実行中です。

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