『時流』という名の『壁』

どーも！

 

「中尾の“たいやき”や“たこやき”が大好きで、

出来上がるまでの時間をここで待ちながら楽しみに来てるんです。」

 

今でも覚えてる、４年前に常連様から言って頂いた声。

そんな思いで来てくださってる御客様方々や

『昔ながらの当店の良さ』を守っていく為に、

他にも色々と起因が重なったのもあったのですが、

それがきっかけで当店のサイトやブログを開設しました。

当店みたいに個人の店が少なくなってきてたのも遠因かもしれません。

 

先日、昔から来てくれてる御客様が店内で待っていた時に

初めて来られた御客様が御来店。

「後から取りに来るので注文を・・・。」

その御客様は御注文して去っていった。

 

「え？こんな（後から取りに来る）感じなの？」

店内で待ってた御客様が「あれ？」っと私に聞いてきた。

「なんか、そう（何処からかの情報を聞いて）なってしまってます・・・。（苦笑）」

と答えるしかなかった。

「出来上がりまでの時間、ここでお話したりするのが良いのにね～。」

と御客様。

 

待ち時間が３０分以上や１時間以上とか、

どうしても用事（仕事中）があるなら仕方がありません。

なるべく待ち時間を減らし買いやすいようにしてます。

 

【注文だけして→さっと店出て→出来上がる頃に受け取って帰る】

この数秒程で当店が『どんなお店』か解るのでしょうか。

これがまた拡がっていくのです。

それが原因か最近は１０分や１５分の時間でも待てない場合が多い。

または、注文無し状態で焼く時間さえも待てなくて帰られる事もあります。

 

「（知らない人から）何を言われようが、どうかこのスタイルをやめないで！」

最後に御客様から声をかけてくれました。

 

先代も同じ悩みをずっと持っていた。

でも、理解ある御客様達に支えられてきた。

それは自分も同じで奮い立たせる本当に有難い存在です。

美味しい『たいやき・たこやき』を食べて喜んで頂けるのが仕事。

『儲け』は後から付いてくるものだと信じてます。

御客様も“人間”なのです。

 

この御時世、ウチみたいな商売は正直やりづらくなってきてる。

これも『便利社会』の功罪か。

（同カテゴリー『小粋なコラム』の『原点回帰シリーズ』も御一読くだされば幸いです。）

 

〔６６２回 『時流』という名の『壁』〕