・私はなかなか面白いと思いましたが
“新卒で入った会社で出来るだけ高い役職で定年を迎えるのが一番”
という価値観でないと「?」となるかも。
日曜日最終回を迎えた人気ドラマ、半沢直樹の話です。
当方第一話は途中まで、あとは評判に引かれて飛び石観賞という程度ですが。
外資系金融出身という触れ込みの人気ブロガー藤沢数希さんがこのドラマ
が面白くない、というより半沢たちが何のために戦っているのかわからん、という
お話をしていました。
藤沢さん曰く
クビではなく出向という話だし本体の銀行に残った所で外資系金融みたいな莫大な収入が
ある訳で無し・・・
俺はあのドラマよりも大きい金額を動かしていたし莫大な収入を得ていた、
とアピールしたい藤沢さんの自慢も入っていそうですが
なるほど、そういう見方もあるのか、と当方は思いました。
・結局どこに価値観を置くのかでしょうが
確かに新卒で入った会社で出来るだけ高い役職で定年を迎える
というのが人生の第一義でないと登場人物たちに共感できないかもしれません。
ドラマは出向というのが決定的な敗北、という価値観で登場人物が動いていますが
銀行本体に残った勝利者、
香川照之さん演じる大和田常務も働いていますし
北大路欣也さん演ずる頭取も働いています。
アーリーリタイヤするくらいの資産はあるが銀行の仕事が好き、ということだろうか
そこまでの資産があるなら勤め先に時間を奪われるよりは
何か他にやってみたい事とかはないのだろうか?
あまり早く辞めて風変わりな事をしていると世間の目が厳しい、というのもありますが。
収入が高ければ高いで税や社会保障の支払いも大きいというのもある、
が、それはカネがあれば何とかなるはず、それとも持ち家の維持費が気になる?
ドラマのオチ
大和田常務が降格とはいえ銀行本体に役員として残った、ということで
あそこまで対立した半沢を役員コースに入れるのは厳しいということなのか
半沢に銀行傘下の証券会社への出向辞令が下るというモノでした。
家政婦のミタと違い続編をやる気満々のように見受けられますが。
時代劇や戦争物ではないので「生きるか死ぬか」というのも無理がありますが
やっぱり「出向」というのは悲壮感や切迫感に乏しい気がしてしまいます。
・なぜ銀行、職業に貴賤は・・・やっぱりあるのでしょうが。
銀行というと信頼しているが証券会社というとインチキくさい・・・
半沢の上司が株で大損していたりというのもありました。
銀行はいいけど証券は胡散臭い、信用できないというのが多数派なのでは。
なぜそこまで銀行が良いのだろう?
一つはデフレというのもあるのでは、と考えたりします。
去年の話ですがマネックス証券のお客様感謝DAYというイベントでの事
マネックス証券の社長・松本大(おおき)さんが伊藤元重教授に
「インフレになる要素は」という質問を投げかけていました。
考えてみればもうインフレは有り得ない、というのであれば
客にしても証券会社を使うメリットが無くなります。
タンス預金も盗難・火事などありますし金庫代わりの銀行預金で充分ということに。
どちらにせよ世の中上手く回っている限りは銀行は強いと思いますが